エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

夏至に半夏生

2012年06月23日 | ポエム
21日、24節季の夏至であった。
一年中で一番昼が長い日である。

昨日は、朝方から大雨であって「沛然」と降った。
日本列島は、とりわけ太平洋側で洪水に見舞われた地域があって被害は甚大である。



だがしかし、夕景は美しかった。
そんな中の節季は悲しい。
ウキウキした気分では迎えられないのである。







 「夏至の後雨幾日か降りにけり」


 「食欲も少し増えたり夏至過ぎぬ」







夏至の夕景である。

ところで、アンニュイという言葉がある。
近頃の気候は、アンニュイな気分にさせられる。
梅雨特有の気分かと思っていたら、必ずしもそうではない。

森羅万象が乱れている。
そう思うしかない、地球という惑星が乱れているのかもしれないのだ。







 「草むらを白々染める半夏生」


 「半夏生慌てた君の頬の色」







半夏生という植物がある。
葉っぱが白く化粧していく。
従って「半化粧」とも書くのである。

なんともお洒落な植物である。



週明けには、日本の明日の方向が見えてくるのだという。
マスコミが、そんなに簡単に言って良いのだろうか?

ぼくたちの明日である。
ところで、正岡子規にこんな俳句がある。


 夏至過ぎて吾に寝ぬ夜の長くなる
             子 規


寝ない時間が長くなっていく。
冬至までがそんな時間の按配になる。

今に置き替えて、誰か寝られないのだろうか?




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  荒 野人