エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

古代の蓮

2012年07月12日 | ポエム
縄文時代の蓮の種子が芽吹き、花開いた。
ここは埼玉の行田市、古代蓮の池である。
近くには「さきたま古墳群」があり、更には「のぼうの城」の忍城の城跡がある。

古代から近代まで、枢要の地域であったと知れるのである。
忍城も埼玉古墳群も既に紹介した。



今日の古代蓮も紹介済みだけれど、改めてお見せしたいのである。
ここの古代ハスの種子は、工事現場から偶然出土した。



関東では、千葉県の千葉駅の傍にある千葉公園に花開いた「大賀ハス」もまた古代ハスである。
この大賀ハスは、大賀博士が発掘作業中に出土したものであって、偶然ではないのである。



そして、花は色と言い、形と言い、不思議と行田市と一致する。
縄文の人々もこの花を見ていたと思うと、あっと言う間に古代に引き込まれていく。







 「古代ハス時空の彼方より来る」


 「縄文の暮しに根付く蓮の花」











 「蓮池の水面を埋める風の道」


 「浮き葉なる碁石を置ける水の上」


 「午後の陽の水面に映ゆる浮き葉かな」











 「恥じらいを秘めたる蓮花つぼむ午後」


 「蓮池の周りはカメラ地蔵かな」











 「通り雨古代の蓮の開きたる」







古代ハスの色合いは、淡く爽やかである。
午前中の早い時間、満開の蓮池の畔は極楽もさぞや!
であろうと思うのである。







 「気怠るさやあまりに白き白連の」


 「蓮池や釈迦のごちたる花の色」







白い蓮の花でも詠んでみた。



陰影を濃い目にすると、上花とはこれか!
と思ってしまう。

今日は、古代ハスの蓮池の畔で10句を詠んだ。
お釈迦さまは、こうした蓮池の畔で「カンダタ」を助けようとしたのだろうか?

蜘蛛の糸が想起されてならなかった。
そういえば、今月は「河童忌」である。
芥川は、古代ハスの花開くのを待って逝ったのだろうか?



古代ハスよ、君は太古の昔に誘ってくれるのか・・・。





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  荒 野人