エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

万緑・・・黒々とした憤怒

2012年07月13日 | ポエム
かつて経験した事のない豪雨である。
とりわけ大分県の竹田では、かつて聞いた事のない雨量である。

天災は忘れた頃にやって来ない。
常時その危険下にあるのかもしれない。

被災地の皆様に、心からお見舞い申し上げるものである。
また、お亡くなりになられた御霊に哀悼の意を表したい。

東京でも、一昨日から風雨激しかった。
雨の降り方も尋常ではないものであった。
「土砂降り」とか「車軸を流す雨」といった文学的表現では到底表せないものである。



万緑の候、怖ろしいほどの自然の脅威が潜んでいるのである。
森羅万象が一斉に襲い掛かってくる・・・そうした恐怖でもある。







 「万緑や黒々と在り雨を呼ぶ」


 「万緑や黒々とした憤怒かな」






何か得体の知れない「黒々とした」恐怖である。
それはまた「黒々とした憤怒」でもあるのだ。



高橋和己の小説「憂鬱なる党派」を思い起こしたものであった。



蓮池で交尾している生き物がいる。
自然が荒れ狂おうと、その自然の摂理は正常に作動している。

なんたる事であるのか!
その脅威!




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  荒 野人