エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

水温む

2017年02月01日 | ポエム
昨日は、急激に大気が冷え込んだ。
だがしかし、大気は凛冽としていたのである。
今日から、二月。
間もなく「立春」・・・後三日だ。

いつも携行する歳時記の袋に「春」をそっと忍び込ませた。
大野林火監修の歳時記と角川に季毎の文庫本タイプ「冬」「春」と都合三冊である。
春の歳時記を忍び込ませる行為は、限りなく愉しく嬉しい。







「水温む映せる空の鳥の影」







水が温み始めた。
池の面の、光の反射が穏やかになってきたのである。
しかも、キラキラとした乱反射が目に眩しいのだ。
それもまた、嬉しく愉しい。

因に、この写真は日曜日の池。
枝にとまっているのは「翡翠(カワセミ)」である。



ぼくはもう、スノードロップが開花しているのを見た。
西洋貝母の、下向きの花も見た。
スプリング・エフェメラルも、きっと地中でうずうずしているに違いない。

かくいうぼくも、うずうずしているのである。



     荒 野人