エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

春の兆し

2017年02月25日 | ポエム
春の兆しが、次第に濃くなってきている。
しかしながら、寒の戻りは厳しい。
刺すような大気は、胸にひびくのである。

昨夜、とある遊歩道を歩いていると何処からか香しさが・・・。
馥郁と香っているのであった。



蕾はまだ固いけれど、数輪の花が開いている・・・。
沈丁花であった。







「宵の口幽かに聞けり沈丁花」






ほんの数輪だけれど、香りが立っている。
香りを、宵の中で聞いている。
なんという風情であろうか。

正しく春の兆し、であるのだ。




     荒 野人