今日は、元気にお仕事・・・というつもりでしたが
さすがに、朝からひざの調子が振るわない。
昨日の温泉治療でずいぶんよくなると思ったら
冷えるにつれ、筋肉やら筋が硬くなっていくような感じが!!!
朝、じわーとストレッチしながら過ごす。
今日も無事、怪我無く過ごせました。感謝。
で、超絶雪ジゴクについて語ろうと思う。
事件は、起きた。
というか、予兆的状況が連続しているにもかかわらず
誰も、改善できる手立てを
持ち合わせていなかった。
何が事件だってね・・・
森の中を案内して行ってくれたQちゃん。
昨日も話したように
大変楽そうに、ボコボコ・ふわふわ・木がいっぱいの雪面を
滑りぬけていく。
まるでストーカーのように、1mはなれず、
怪獣兄がついていく。
まあ、Qちゃんのスピードについていくのは
たいしたもんだ。
母ちゃんはけっこうきつかったからな。
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怪獣兄と一緒に森に入った小学生R君。
彼もなかなか果敢に
深雪にチャレンジしてきた。
が、
同乗したゴンドラ内で、
「あの崖と、ジャンプ台と雪の深さで、すっげえきついんだよね。」
おおお!!そんなところに積極的にアタックするなんて
見所があるじゃないか!!
さすが!!
R君、こりごりなのかと思ったら
午後も森に入りたいという。
怪獣兄は森には入っていなかった。
なぜなら・・・
1本目のコブ斜面を下りた後、あの広大なゲレンデで迷子になったからだ。
怪獣弟とともに
(と言うか、怪獣弟のお世話係をさせてた。当然の報い。)
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1本目のコブ斜面を滑走したときには
あたりはガスが立ち込めていて
見通しは悪いのに
イキナリ1本目からコブ????
ま、好き好きなんですが
ワタクシには付き合えないということで、
別行動をしたら、
コブ斜面を滑っていたメンバーとはぐれたそうな。(おばか。)
おっと・・・脱線した。
R君の話。
R君は、普通の小学生のすべりだ。
プルークボーゲンを使い
特攻隊になる。
ターンしながら、斜面にあったすべりというよりは
自分ができるすべり方を駆使して
少しでも、みんなのペースよりも速く滑りたいクチなのだ。
(多分。)
大変、一般的元気な小学生のすべりであります。
森にて・・・
入った瞬間、足を大きく開き制動をかける。
当然、深雪を、突っ切る勢いがなく、スキーのトップが雪に止められ
つんのめるように
転倒・・・・
という、パターンを何度も何度も繰り返す。
普通は、この辺でかなり萎える。
とんでもなく、恐怖感に支配され、
スキー板をも外し、歩きたくなる心境に駆られるものだろう。
それでもRくんは
決してあきらめず・愚痴をこぼさず
笑顔は無いけれど、粘り強く
深雪と戦っていた。
が
巨大なもみの木に激突。
幸い、スピードが出ていないため
大事には至らなかった・・・
もーーー!!!ヒヤヒヤだ。
怪我した場合には、どんな風にレスキューしたらいいんだろう・・・
自分だって、人助けできるほど、
この場面で、すべりが巧いわけではない。
Qちゃんは、おだやかに、R少年の奮闘を
下のほうで眺めている。
(うーん・・・行ったもん勝ちだなあ。)
「だーいじょーぶかー!!」
と、何度も、みんなが声をかける。
深い雪の中ではたとえスキーであろうと、
一度転ぶと起きてくるのはしんどいものだ。
まして、スキー板が外れたりすると
捜索しなけりゃならないし
激しく、板をはめるのも一苦労なのだ。
その苦労もいとわず
R君は、何度も復活を遂げる。
しかも、
絶対にけがをしないのだ。
が、さすがに、この1本で、20回以上も転んでいると
それだけでかなりの消耗だろう。
突っ張りっぱなしの膝も、
ガクガクで、力が入らないはずだ。
なんて、思って見ていると
そこでも、またまた、転ぶ。
見ていられないのだが
助けようがないのだ。
すると・・・雪から這い出て、
なぜか、スキーを上げて、ホフク前進!!!!
まあ、見ようによっては
アザラシとかペンギンが、
氷の上をおなかで滑るようにも見える。
が、彼は人。
その作戦では、到底、下界にたどり着く前に
力尽きて、凍死するかも!!
人としての威厳を取り戻したかR君は
再び得意のハの字で、斜面を転がり降りてきた。
そして・・・いよいよゴール!!!
連絡通路が見えてきた。
そこまで行けば、R君の得意なハの字でも十分対応できるはずだ。
ほっとした・・・
とたん、
パーティーリーダーのQちゃんが、落下。大転倒。
近くで確認すると、
Qちゃんが落ちたのも無理はない。
そこは
1mほども落ちていて、着地点は圧雪で硬いバーン。しかも
超平らではないか。
イメージして欲しい。
スキージャンプの選手がどうして、あんなにソフトに着地できるのか・・・
それは、着地点にも斜度があるから。
着地点で滑ることで、衝撃を逃がすのだ。
が、Qちゃんは、見通しが悪かったのが災いして平らなところに
落ちたのだ。
まあ、予想できていれば、1m程度の落差であれば
なんとでもなるのだが、
見えなかったんだねえ。
次点を滑っていた怪獣兄は
着地姿勢を十分とって
ジャンプ。
無事クリアしたらしい。
いよいよ・・・ワタクシの番!!
まあ、大丈夫か・・・でも、斜めに滑って、衝撃を少なくして、なおかつ、膝を抱え込むようにしてやればまったく問題は無かろう・・・
背後から気配。
R君!!!ゆっくり背後に近寄ってきたと思ったら、ワタクシの横を通り抜け、核心部へ!!!
ハの字で
突入。
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落下
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開脚後転のように
スキーのハの字が空を舞い
首がドッチを向いたんだか分からなくなるような姿勢で
外れなかったスキーの先っぽが雪面と頭部の接地点めがけて
ハの字のまま刺さっていく
板が脱げなかった上
首をひねっている。
しかも、板の先が顔面直撃。
事故発生だな・・・最後の最後で大事故になってしまった・・・
幸い、連絡通路での事故なので
救助を呼ぶのは大丈夫だろう。
みんなが、声をかける!!
「大丈夫かっ!!」
ちょっとだけ時間があいた。
意識がないか???
なんとか、脳へのダメージはヘルメットが
守ってくれていることだろう。
脳震盪程度で済んでくれるか???
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何度もみんなが声をかける。
「大丈夫か?立てるか??」
ムクっと、頭を持ち上げた。
ほっ・・・頚椎損傷とかヤバイ状況ではなかったのだな。
ラッキーな・・・
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R君「ス・・・ストックない。」
おいおい・・・みんなずいぶん心配したんだぜ。
自分の体よりストックの心配かいな???
幸い、何度も転倒を繰り返していて、
復活のたびに、ストックの手皮をはめるのが面倒だったらしく
手皮を外していたのだ。
手皮で、ヘンなムキに手首がねじられる状況は避けられた。
不幸中の幸い。
みんなで、ストックを掘り起こし
ぶっ飛んだゴーグルを回収。
ゴーグルは無残に雪まみれだった。
R少年のまぶたには6センチ程の
切り傷・・・まぶたなので、
腫れると視界をさえぎるだろう。
さすがに動揺している。
当然だ。
目の辺りも激痛だろう。
すぐにでも、ロッジに入って、冷やすなりの手当てをしたほうがいい。
ゴーグルだって、汗と雪でもう、曇って使い物にならないじゃないか・・・
と、思っていたが
怪獣兄が軽快に平場を滑っているのを
ハの字で追いかけていった。
何故?これほどまでにR君は滑るのであろうか???
彼は腫れ始めたまぶたを気にせず(鏡をみたら、ビビルだろうな。)
なんと、再び森に行くという
ので、
職業上ガマンならず、説得工作に出た。
まぶたが腫れれば
視界が狭くなる。
これから夕闇に向かう森の中で
だれが怪我をした人を
簡単に助けられる?
これ以上の危険は避けるべきだと
やんわーり・・・話して聞かせる。
彼は、あきらめてくれた。
一同、ほっとしたことだろう。
もちょっと練習して、せめて
パラレルもどきまでいければ
もっとラクに滑れるだろう。
がんばって、またリベンジだぞ!
R君!!