餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

強い虫はヒーローだ

2024-09-24 01:01:29 | アート・文化

「虫展」に行って来ました。
これ、面白い。玉虫の姫を巡る恋愛物語の江戸時代絵草子、平安絵巻風ですが顔が虫です。蝉とキリギリスと蜩が争って蝉と結ばれ祝言を上げ、キリギリスと蜩が出家しています。これ秋山亜由子さんに漫画にして欲しいです。ムカデは嫌われ者と思われそうですが、前にしか進まないし強いし兜に漬けたり旗になったり、ネズミが嫌うというので蚕を飼う人の道具に描かれたりしています。角を曲がると真ん中に銅鐸が。虫の描かれた銅鐸…それって国宝では?見たらやはり桜ヶ丘5号銅鐸でした。国宝だよ、持ってきちゃってるよ、すごい。博物学的な虫や書画の虫。俳句に出て来るけどどんな虫か知らない人のための虫図鑑とか。秋の虫を楽しむ文化、病と虫。薬としての虫。厳密に昆虫だけでなく虫偏の生き物は全部虫として描かれた虫大集合。蛙や蝸牛もいます。病気を起こす虫を視覚化しているのが面白いです。こんなのが体の中で暴れていたらそりゃ病気になるわと。土蜘蛛や蟲毒のことも。楽しい展覧会でした。
川瀬七緒「クローゼットファイル 仕立屋探偵 桐ケ谷京介」読了。
服の皺などからその人が抱えている病気や癖がわかるという仕立屋の桐ケ谷が活躍する「ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ケ谷京介」(2023.5.25)の第2段です。今回は短編集。桐ケ谷も良いのですが、ヴィンテージショップを任されていてゲーム実況配信をしている小春がずけずけものを言うのが面白いです。南雲警部が色々面倒な事件を持ち込んできますが、いつになったら奥歯を抜くのか心配です。米軍のパンツの素材が意外と悪そう。気にならないのかな(どういう話なんだ)。