自在コラム

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★ことし初「熱中症警戒アラート」 能登の被災地の人はこの暑さどうしのぐ

2024年07月18日 | ⇒ドキュメント回廊

  朝から蒸し蒸しとして、石川県内の各地では午前中から30度を上回る厳しい暑さ。気象庁と環境省は石川県にことし初めての「熱中症警戒アラート」を出した。日中の最高気温は金沢、輪島ともに34度で、エアコンを適切に利用したり、こまめに水分や塩分を補給したりするなど熱中症予防に努めてくださいと呼びかけている。能登半島地震の被災地では、公費解体などの作業に追われている被災者や作業員の人たちも多く、熱中症になるのではないかと気になる。(※写真は、金沢の自宅前から撮影。18日午後0時24分ごろ)

  気象庁によると、太平洋高気圧とチベット高気圧が強く張り出して重なる「ダブル高気圧」となっている。このため7月から9月にかけての気温は全国的に平年より高くなる見込みで、観測史上最も暑かった去年の夏に匹敵する猛暑になる可能性もあるようだ。

  ことしの夏もあの暑さに見舞われるのか。去年8月10日に加賀地方の小松市では観測史上最高の40.0度を記録し、この日は全国1位の最高気温だった。そして、去年8月に県内で出された熱中症警戒アラートは24回。5月1日から8月27日の間に石川県で熱中症による救急搬送は934人に上り、前年同時期より281人多かった(消防庁全国まとめ)。

  元日の地震で、今も被災地の一次避難所に762人、県が用意した金沢市などでの二次避難所に892人、ほか67人で合わせて1721人が避難所生活を送っている(7月18日時点・石川県危機対策課まとめ)。半年を経て、相当のストレスと疲労が蓄積されているのではないだろうか。被害を受けた住宅は8万8千棟余りに上り、このうち8000棟が全壊だった。県では申請があったうち仮設住宅6642戸を着工し、6月末で5000戸を完成させている。

  そして、半壊は1万6000戸、一部損壊は6万戸に上る。エアコンなどの家電修理は進んでいるのだろうか。これは珠洲市の事例だが、上下水道が使えない住宅がまだ757世帯に上り、通水割合は84%だ(7月2日時点)。家々と下水道管の本管をつなぐ業者の人手不足が指摘されている。この夏の暑さをどうしのぐのか。

⇒18日(木)午後・金沢の天気    はれ   


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