韓国・ソウル市内の繁華街・梨泰院で29日、ハロウィンイベントに参加した若者が押し倒されて154人が死亡、149人が負傷した事故(31日午前6時現在)。韓国の朝鮮日報Web版日本語(31日付)は、この群衆事故をめぐり、現場にいた目撃者や生存者たちの間で、誰かが故意に押したという証言が多数出ていて、警察は現場一帯の監視カメラ映像などを確保し、事故原因の究明に乗り出したと報じている。
記事によると、路地の上の方から「押せ! 押せ!」「もっと強く押せ」といった言葉が発せられた後、あっという間に列が下り坂で崩れたという。最初に押し始めた人たちに対する具体的な描写も出ていて、「5、6人の集団が押し始めた」「韓国人男性の集団に外国人も混じっていた」「ウサギのヘアバンドをした男性を捕まえなければならない」などの証言もある伝えている。
また、事故の1分ほど前の映像では、人々でごった返しているものの、比較的円滑に通行していた。しかし、突然下り坂の上の方から人々が一度に押され始めた。このように押される現象は、映像の中で2、3度繰り返されている。証言が事実なら、故意に押し始めた人たちは刑事処罰を受ける可能性がある(朝鮮日報Web版日本語)。
東亜日報Web版(31日付)も「“토끼머리띠 남성 무리가 ‘밀어! 밀어!’”…모아지는 증언들」の見出しで、ウサギのヘアバンドを着けた男たちが「押せ」と叫んでいたと多数の証言を記事にしている=写真=。
殺人の意図はなかったにせよ、ウサギのヘアバンドを着けた男たちのグループが「押せ 押せ」と群衆をかく乱するように仕向けたとすれば、明らかに人為的な重大事故だろう。メディアの事故報道が先行しているものの、今後の韓国警察の捜査の展開が注目される。
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