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不正受給を認めた市議9人に共通する不正のポイントはただ一つ、領収書の偽造工作だ。白紙の束を親しい業者にもらい、小切手のように使う。パソコンで領収書を偽造して市政報告会の資料印刷代や茶菓子代などを受給していた。なんとしてでも政務活動費を「使い切る」ことに心血を注いでいたようだ。
それではチェック体制はどうなっていたのか、ということが気になる。本来議会事務局がチェックするが、難しいのは各会派を通じて所属議員に支給されること。領収書の宛名がたとえば「富山市議会自由民主党」となっていると、第三者からはどの議員が使ったのか分からない。さらに複雑なのは、政務活動費は同じ会派内の議員の間で融通が認められていて、月によってはA議員が20万円、B議員が15万円ということもありうる。さらに、チェックする側の議会事務局は領収書の細かな内容にまで踏み込む立場ではない。たとえば、。「不正ではないか」と気づいても、どんな茶菓子をいくつ買って、誰が食べたかといったことまでチェックできない。あくまでも、領収書に受領印、日付の記載など、体裁が整っているかをチェックするだけなのだ。
それにしても、そこまでして「使い切る」意識はどこから湧いてくるのだろうか。私個人の推測だが、意外と勤勉・真面目な富山の県民性に由来しているのかもしれないと思っている。政務活動費を余らすのはもったいない、きっちり使うといった生真面目さを感じる。その代わり、不正が指摘されれば、言い訳せずに潔く辞める。「行き過ぎた真面目さ」ではないのか。
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