センセーが亡くなる三日前にいただいたものです。
ただの棒っきれですけど。
センセーはガンを患って病床にふせってたんですが、ぼくらはときどき長い手紙でやり取りしてました。
そこである質問をしたときに、電話でわざわざ、「それならそこいらの棒を削り出してハゴイタってものをつくったらええよ」と教えてくれました。
そのことをセンセーは覚えててくれて、ぼくがお正月に伺ったときにこの棒っきれをプレゼントしてくれました。
薪ストーブに放り込まれそうになっていたものを息子さんの手から奪い取って、保管しておいてくれたのです。
よく見ると「のこしておいてください」と鉛筆で殴り書きしてあります。
死の床にいても、やさしいセンセーでした。
ただの棒っきれですけど。
センセーはガンを患って病床にふせってたんですが、ぼくらはときどき長い手紙でやり取りしてました。
そこである質問をしたときに、電話でわざわざ、「それならそこいらの棒を削り出してハゴイタってものをつくったらええよ」と教えてくれました。
そのことをセンセーは覚えててくれて、ぼくがお正月に伺ったときにこの棒っきれをプレゼントしてくれました。
薪ストーブに放り込まれそうになっていたものを息子さんの手から奪い取って、保管しておいてくれたのです。
よく見ると「のこしておいてください」と鉛筆で殴り書きしてあります。
死の床にいても、やさしいセンセーでした。