Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
3/24 土星の環が消失(見掛け上)

【アーカイブ】天体観測・撮影目的で他県へ初遠征した日(1983/03/20)

2024-08-18 09:26:03 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの第17弾です。

東京でも郊外に住んでましたが、市街光の影響により暗い天体の観望/撮影は困難だったため
同志の仲間内で春休みに空の暗い場所へ行こうぜ!って話になり、運転免許を取得していた
友人のクルマに乗って他県まで初めて遠征することになりました。

行き先は雑誌『月刊 天文ガイド』の「私の観測地」という連載記事で紹介されていた場所。
居住地からは40km程度離れており、一般道で1時間半くらいかかったと記憶しています。
着いてみると自宅近辺より街灯が少なくて、真っ暗な山奥と言うほどではないものの夜空は
十分暗く、星雲星団をキレイに撮影できそうな印象でした。そこで撮ったのがこの星団。


【プレセぺ星団】
 ニコンF+NIKKOR 135mm F2.8,サクラカラー400(ASA/ISO400),F4,露出15分,
 タカハシ90S赤道儀にて半自動ガイド,山梨県東部某所にて

かに座の真ん中あたりに位置している散開星団で、肉眼でも存在が確認できる天体です。
望遠鏡と架台は自分の所有機材を使いましたが、友人の1人が望遠レンズを持っていたので、
カメラとともに借用して撮ったようです。モータードライブによる電動追尾はしましたけど
露出時間を長めにする予定だったため、口径13cmのニュートン反射鏡筒を追尾監視用に使い、
いわゆる半自動ガイド撮影(望遠鏡でガイド星を目視しながら、ズレが生じた際にモーターの
制御用ハンドコントローラーを操作してガイドエラーをマニュアル修正する方法)を実施した
とメモに記されてました。そのようなガイディング方法を行ったのはこの時が初めてです。
追尾状態は良好で、星団部分を拡大しても・・・

星が非常に綺麗な点像になってくれました。そのお蔭もあって結構暗い星まで写ってくれて、
やはり夜空の暗い所で撮ると違うなぁーって感じたものです。

なお、この日はどちらかというと観望主体だったのか、反射望遠鏡を使って主に春の銀河を
眼視で数多く皆で見て楽しんだらしく、星雲星団撮影はこの1枚だけでした。今となっては
ちょっともったいなかったような気もします。


【アーカイブ】皆既月食で「地球の影」の撮影に初挑戦した日(1982/12/30)

2024-07-16 20:23:56 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの第16弾です。

1982年は皆既月食の当たり年で、全世界で3回起こるうちの2回(1月と12月)が国内で観測可能でした。
1/10未明の皆既月食は受験勉強に集中していたことで、完全スルーということになってしまいましたが、
大学1年生となって迎えた12/30宵の皆既月食は万全な準備をして撮影に臨んだのでした。
個人的に皆既月食の撮影は2度目で、前回は固定撮影+多重露出で月食の連続写真を撮りましたが、
以前とは違ってモータードライブ付きの赤道儀を手にしていたので、電動追尾しながら前半の部分食~
皆既中~後半の部分食の月を多重露出で1コマに収める「地球の影」の撮影に挑戦したのでした。
で、得られた画像がコレです。


【皆既月食(地球の影)】
 キヤノンEF+タカハシ6.5cmセミアポクロマート屈折(TS-65P),サクラカラー400(ASA/ISO400),
 F7.7,露出1/500秒~30秒,タカハシ90S赤道儀使用(電動追尾),トリミングあり,都内某所にて

残念ながら真ん中の皆既中の赤い月がブレてしまったのでした。写真店から上がってきたプリントを見て
しばらく立ち直れそうにないほど凹んだのを憶えてます。

皆既中の月は普通なら見難くなるようなことはなく、太陽光のうち地球大気を通過した長波長の赤い光が
屈折して月面に届くため綺麗な赤銅色に見えるんですが、この時は快晴だったのにビックリするほど暗く、
肉眼では薄らとしか見えませんでした。そのため機転を利かせて使用カメラの最長シャッター速度である
30秒にして撮ったのですが、それが裏目に出たようです。ブレの原因は①風の影響、②機材への体の接触、
③フィルムの弛み/ずれ などが考えられますが特定できませんでした。いずれにせよ通常なら数秒程度の
露出で済むはずのところを数十秒まで延ばさざるを得なかったのが元凶ということでしょう。

ちなみに皆既中の月が極端に暗かった理由は、同年4月に起こったメキシコのエル・チチョン山の大噴火で
高層大気中に撒き散らされた大量のエアロゾルの遮光効果によるものと推測されました。

ところで、この撮影時に用いた屈折望遠鏡はアルバイトの稼ぎで同年の秋に新調した機材なのでした。
入手の経緯は某天文雑誌に掲載されたこんな広告がきっかけでした。

[●鏡筒]のリストにあるP型ってヤツで、1台しかなかったため、市を開催する営業所へ朝早く行って並び、
運良くGetできた記憶があります。中古品ということで筒に若干の擦り傷がありましたが、レンズの状態は
問題無さそうでした。赤道儀に搭載するための鏡筒バンドもあったので合わせて購入。
口径65mm/焦点距離500mmの鏡筒でF7.7ですので、既に使ってきていた反射望遠鏡と比べ、口径も焦点距離も
ちょうど半分というスペックなのでした。カメラの取付も手元にあるアダプターがそのまま使用可能で、
画角的に「地球の影」を狙うのに適した筒だったのに、本番でしくじって本当に悔しい思いをしました。

なお、これ以降は撮影用鏡筒としては使用せず、専ら赤道儀の追尾エラー監視/補正用のガイド望遠鏡として
13年以上に渡って利用することになるのでした。


【アーカイブ】初めて重星撮影に挑戦した日(1982/06/12)

2024-06-30 14:30:20 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの続き(第15弾)です。

赤道儀にモータードライブ装置(日周運動によって動いていく星を電動追尾するためのアイテム)が付くと
月や惑星以外の星も強拡大で狙ってみたくなり、無謀にも重星(複数の星が接近して見える天体)の撮影に
挑んだのでした。そのターゲットは北斗七星の1つであるこの星。


【アルコルとミザール】
 キヤノンEF+タカハシ13cmパラボラニュートン反射+Or12.5mmアイピース,サクラカラー400(ASA/ISO400),
 F64,露出60秒,タカハシ90S赤道儀使用(電動追尾),トリミングあり,都内某所にて

狙ったのは北斗七星の柄の端から2番目の星であるミザール(右下)で、この星は2等星と4等星の二重星なんですが、
しっかり分離して写りました。これはいわゆる「連星」で、両者間の共通重心を中心に周っている双子星です。
左上の星はアルコルという4等星で、それも写野内に収めるようにフレーミングしたのでした。ちなみにミザールと
アルコルは目の良い人なら裸眼で分離して見える肉眼二重星で、昔は視力検査に使われることもあったらしいです。

露出時間は60秒と長めながら星はほぼ点像になってました。電動追尾していなければ日周運動により完全に流れて
写っていたでしょうから、やはりモータドライブの恩恵が大きいことを確認した1ショットとなりました。
参考までに星図と写野シミュレーションを以下に示しておきます。


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


五島プラネタリウム リーフレット No.265(1979年4月)

2024-06-26 08:03:12 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第18弾は1979年4月配布のものです。

この月の話題は「南十字星をたずねて」となってました。4月は南十字星が見頃の時期にあたり、それに合わせて
選定されたテーマだったのでしょう。と言っても日本では沖縄辺りまで行かないと見えないんですけどね。
掲載画像はグアム島で撮影されたケンタウルス座の1等星2つと南十字星を写野に収めた写真になってます。
ちなみに撮影者は第17弾の記事で取り上げた藤井旭さんでした。

2ページ目には南半球の星空についての記述があり、あまり聞き慣れない星座が多く出てきます。じょうぎ(定規)座
などという星座を知ってる人は少ないと思いますが、文具繋がりだと他にコンパス座なんていうのもあるんですよ。
鳥類の名前が付いた星座もいくつかあって、きょしちょう(巨嘴鳥:オオハシっていう鳥のことらしい)座だとか、
ふうちょう(風鳥:極楽鳥っていう別名を持つ鳥らしい)座とか、いずれも主な生息域が南半球にあり、日本人には
ピンと来ない鳥が星座名として採用されてたりします。また、北天には北の指針として便利な北極星がありますが、
南天には南極星と呼ぶべき星はなく、真南の方角を星から知るには複数の星の並びを組み合わせる必要があるとの
説明があります。

3ページ目の「4月の星座」の説明には、3月配布分に続いてこの時期に見やすい「北斗七星」について取り上げ、
その弓なりになった柄の部分のカーブを伸ばしていくと2つの1等星(アルクトゥールスとスピカ)まで辿れるという
「春の大曲線」と、その2星としし座の尻尾に相当する2等星デネボラを結んでできる「春の大三角形」について
紹介しています。


【アーカイブ】初めてカラーフィルムで惑星を撮影した日(1982/05/09)

2024-06-02 12:10:00 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの続き(第14弾)です。

赤道儀のモータードライブ装置(日周運動によって動いていく星を電動追尾するためのアイテム)を入手後は
惑星の強拡大撮影に勤しみ、ゴールデンウィーク明け後の週末に今度はカラーフィルムを用いた撮影を敢行。
やはり最初のターゲットは木星でした。


【木星】
 拡大撮影用カメラアダプター+Or7mmアイピース使用,F128,露出2秒

2本の縞模様がオレンジ色を帯びて写り、やっぱりカラーはイイなぁーって思ったものです。
細部の描写は全然ダメですけどね。当時はこんなレベルでも満足してました。
同じ露出条件で複数枚撮っていたら、現代の画像処理ソフトでコンポジットしてノイズを平均化したかったんですが、
残念ながら1枚ものでした。

次は火星を撮影。


【火星】
 拡大撮影用カメラアダプター+Or5mmアイピース使用,F180,露出2秒

火星は小さいので、今回は思い切って焦点距離の少し短いアイピースを使って拡大率を上げて撮影。
でもやっぱり小さくて、暗色模様はよく分からない感じ。それでもカラーだと暖色系の中心部と
下方の白っぽい極冠の色の違いがそれなりに確認でき、やっぱりカラーの威力を感じる結果でした。

なお、共通撮影データは次のとおり。
 カメラ:キヤノンEF
 望遠鏡:タカハシ13cmパラボラニュートン反射
 フィルム:サクラカラー400(ASA/ISO400)
 架台:タカハシ90S赤道儀使用(電動追尾)
 ※いずれの画像もトリミングをしています。


五島プラネタリウム リーフレット No.264(1979年3月)

2024-05-26 08:15:00 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第17弾は1979年3月配布のものです。

この月の話題は「太陽と季節」。3月は天文暦上で重要な春分の日があることから選ばれたテーマだったのでしょう。

2ページ目には日出・日没の方向が季節によって変わる理由についての記述があり、太陽の南中高度が季節で変わる
話も出てきます。小学生の頃、真昼に自分の影の長さを測ることで太陽高度の違いを調べたりしたのを思い出します。
投影時の解説では、太陽がいわゆる黄道12星座を動いていく様子(実際の空では絶対見えない光景)を見せていただき、
プラネタリウムならではの説得力のある投影内容だったと記憶してます。

3ページ目の「3月の星座」の説明には、この時期に「北斗七星」が見やすいこと、黄道12星座の1つである「しし座」
は昔から注目されていた話などが出てきます。確かに「しし座」は形が整っていて把握しやすい星座だと思います。

ところで、3ページ下部に誠文堂新光社の広告がありますが、好評発売中の書籍の中の『全天星雲星団ガイドブック』
は自分も当時購入しました。表紙はこんなのです。

内容は双眼鏡や小口径望遠鏡での観望/撮影に適した星雲や星団などの天体についての見え方などを詳しくまとめた
ガイドブックで、天体観望時にはとてもお世話になった本でした。ボロボロになりましたが、まだ手元にあります。
著者の藤井旭(ふじいあきら)さんは1年半くらい前に他界されましたが、お名前を冠したスターウォッチングガイド
『藤井旭の天文年鑑』は2024年版も出版されてます。


【アーカイブ】初めて電動追尾で惑星を撮影した日(1982/05/04~05)

2024-04-27 08:58:37 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの続き(第13弾)です。

大学進学で親戚等からいただいたお祝い金と初めてのアルバイトで得た僅かな稼ぎを合わせた軍資金で、赤道儀の
モータードライブ装置(日周運動によってズレていく星を電動追尾するためのアイテム)をゴールデンウィークにGet。
メーカーの当時のカタログや広告等に掲載されていた機材写真と同じ仕立てになりました。


『月刊 天文ガイド』の広告ページより抜粋

ちなみに、購入したのは単2乾電池4本で動作するタイプだったので、いずれ運転免許を取得したらクルマで空の暗い
場所へ行って天の川とかを撮影したいなぁーなどと妄想も広がっていくのでした。

で、入手直後にとりあえず試運転ということで、赤道儀への取付に少し手間取りながらも、自宅前にて2晩に渡って
惑星の強拡大撮影を敢行。まずは木星を狙って何コマか撮った中で最もマシな画像はコレでした。


【木星】
 拡大撮影用カメラアダプター+Or5mmアイピース使用,F180,露出1秒

以前の撮影で拡大率不足を感じていたので、手持ちの接眼レンズで最も焦点距離の短いものを用いて撮影しました。
もちろんモータードライブを動作させた状態で撮りますが、モーターの仕様上、1.6倍速までしか出せなかったんで、
カメラのファインダーを覗いて写野内に目標の天体を導入する時にはクラッチ機構を用いて一時的にモーター駆動を
解除し、手動ハンドルで操作する必要がありました。その辺の操作に煩わしさを感じましたが、写野中心へ導入後に
モーター駆動を再開してからは木星がそのまま真ん中に居座ってくれるので連写が楽になりました。また、高拡大率
の条件で撮影する場合はピント合わせが大変で、モーター無しの時はファインダー視野内から逃げていく星を手動で
頻繁に引き戻しながらフォーカス調整する必要があったので、その操作から解放されたことにも有難みを感じました。

次に撮影したのは火星でした。


【火星】
 拡大撮影用カメラアダプター+Or7mmアイピース使用,F128,露出1秒

火星は木星より暗いので、焦点距離の少し長いアイピースを使って合成F値を低くし、露出時間が短くなるようにして
撮影しました。この年の火星は小接近レベルで視直径があまり大きくなかったため、得られた像は随分と小さくて、
表面の暗色模様が微かに確認できる程度に終わり、火星撮影の難しさを痛感しました。

最後は土星の撮影で締めくくり。


【土星】
 拡大撮影用カメラアダプター+Or7mmアイピース使用,F128,露出4秒

土星は火星より暗く、同じ合成F値で適正露出が4秒でした。モーター駆動無しでは日周運動でブレる露出時間ですが、
環が意外としっかり分かるイメージになってくれて、やっぱり電動追尾の威力は凄いなーって感じたのでした。

なお、共通撮影データは次のとおり。
 カメラ:キヤノンEF
 望遠鏡:タカハシ13cmパラボラニュートン反射
 フィルム:ネオパン400(ASA/ISO400)
 架台:タカハシ90S赤道儀使用(電動追尾)
 ※いずれの画像もトリミングをしています。


五島プラネタリウム リーフレット No.263(1979年2月)

2024-04-23 00:07:52 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第16弾は1979年2月配布のものです。

この月の話題は「カナダの日食」。この年最初の日食が2月26日にカナダを中心とした北米で見られることを受けての
テーマ選定だったようです。表紙には皆既日食で見られるコロナの写真を掲載。下のキャプションに表記の日付から
調べてみると、これは1973年6月30日にアフリカ大陸の中央部に皆既食帯が通っていて、皆既継続時間が7分を超える
20世紀で3番目に長い皆既日食だったようです。ちなみに21世紀の日食で最長の皆既継続時間は6分半ほどで、2009年
7月22日に起こったものでした(鹿児島・トカラ列島が皆既帯に入ってましたが、悪天候に阻まれた所が多かった模様)。

2ページ目には日食についての記述があり、皆既日食と部分日食の違いや周期性について説明しています。その中に
出てくる2035年に日本で見られる皆既日食は当時から個人的に楽しみにしてますが、もう11年後に迫ってきてます。
具体的には同年9月2日の午前中に北陸から北関東にかけて観測できるもので、これは絶対に見逃せませんね。

3ページ目の「観望メモ」によると宵の東空に木星と土星が見えていて、観測しやすかったようです。星座に関する
説明では、マイナーな「うさぎ座」を紹介している他、南中高度が低くて見難いカノープスについての記述もあり、
当時、友人達と一緒に居住地界隈の歩道橋にて探したことを懐かしく思い出しました。今は冬になると毎年のように
自宅ベランダから見られる環境にあり、個人的には幸運な長寿星の有難みが薄れてしまった気がします。


五島プラネタリウム リーフレット No.259(1978年10月)

2024-03-26 14:26:17 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第15弾は1978年10月配布のものです。

この月の話題は「宇宙のすがた」。表紙の掲載画像はM31銀河で、下のキャプションでは「アンドロメダ大星雲」と
表記されてます。今は「アンドロメダ大銀河」と呼ぶことが多いですが、当時は「大星雲」の呼称が一般的でした。
撮影者に関する情報等がありませんが、1970年代にこのレベルの撮影ができるのは著名な天文台しかなかったように
思います。このネタのシリーズ第1弾で紹介した1976年11月のリーフレットにも同一とみられる写真が使われましたが、
もしかすると米・パロマー山天文台で撮られたものかもしれません。

2ページ目には天の川の正体についての記述があり、我々は銀河系という星の大集団の中にいることとアンドロメダ
大星雲は銀河系と同様な天体であって、約220万光年の彼方にあると解説されてます。また、そのような星雲(銀河)
は他にもたくさん存在し、遠方のものほど速いスピードで遠ざかっていることが判明していて、宇宙は膨張している
との記述があります。実際の投影では代表的な星雲(銀河)が写真で紹介され、様々な形態のものがあるということも
説明していた記憶があります。

3ページ目の「観望メモ」によると10月2日に割と深めの部分日食あったようですが、個人的にノーマークだったのか
観望した記憶がありません。ちなみに、まだ手元にある『天文年鑑1978年版』によると日本では北へ行くほど食分が
大きかったみたいです。
星座に関する説明では、毎度お馴染み「夏の大三角形」とともに「秋の大四角形」が出てきます。これはペガスス座
の3つの星とアンドロメダ座の1つの星が形作るアステリズムで、今は「秋の大四辺形」っていう呼び方の方が一般的
な感じです。投影時の解説では、同四辺形の西側もしくは東側の辺を北へ延長していくと、どちらにしても北極星へ
辿り着くという話を聞いた憶えがあります。秋に北極星を探す場合、カシオペヤ座を使う方法が一般によく知られて
ますが、それ以外の見付け方もあるんだなぁーって、深く記憶に刻まれたのでした。


【アーカイブ】拡大率をいろいろ変えて月を撮影した日(1982/03/31)

2024-03-23 00:05:12 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの続き(第12弾)です。

大学入学直前の3月末に時間的余裕があったので、様々なアイテムを使って上弦前の月を撮ってみようと思い立ちます。
まずは焦点距離1000mmの反射望遠鏡+一眼レフカメラを接続しただけの直焦点撮影で撮ったのがコレです。


 F7.7,露出1/250秒

続いて、カメラと望遠鏡の間に2×テレコンバージョンレンズを入れて撮ったのがこちら。


 2倍テレプラス使用,F15.4,露出1/60秒

ここまでは撮影難易度があまり高くないので、割としっかり撮れた印象。
さらなる大写しを狙って、アイピースを用いた拡大撮影にチャレンジしたのが以下です。


 拡大撮影用カメラアダプター+K25mmアイピース使用,F32,露出1/30秒


 拡大撮影用カメラアダプター+Or12.5mmアイピース使用,F64,露出1/8秒


 拡大撮影用カメラアダプター+Or7mmアイピース使用,F90,露出1/4秒

拡大率が上がると像が暗くなり、カメラのファインダーを覗いてピント合わせをしっかり行うのが困難となり、
難易度が一気に上昇。また、シャッター速度を遅くしないと適正露出にならないためブレやすくなることもあり、
写真屋さんから上がってきたキレの悪いプリントイメージを見て、ダメだこりゃー😵って思ったものです。
なお、共通撮影データは次のとおり。
 カメラ:キヤノンEF
 望遠鏡:タカハシ13cmパラボラニュートン反射
 フィルム:サクラカラー400(ASA/ISO400)
 架台:タカハシ90S赤道儀使用(追尾なし)

で、この数日前の惑星撮影の時もそうでしたが、日周運動で被写体がファインダー視野内からどんどん逃げていき、
赤道儀の微動ハンドルを操作して元に引き戻しながらの撮影は結構面倒な作業で、いずれは後付けオプションの
モータードライブを装着して電動追尾したくなります。そうやってメーカーの思うツボに嵌っていくのか・・・
にしても、軍拡用資金はそろそろ自力で稼がねばと思うのでした。