12日の晩は、GPV予報を参考に晴れる確率が高そうな伊豆天城高原まで遠征しました。
目論見どおりの好天に恵まれましたが、強風が吹いていたため主砲での撮影を断念。
仕方なく200mm望遠レンズを使って、少し広めの画角で見映えがしそうな対象を狙いました。
で、この晩のベストショットがこちら↓
【すばるとその周辺の星雲】
キヤノンEOS60Da+200mm望遠レンズ,ISO1600,F4,
総露出時間64分(4分×16コマ),中型赤道儀使用
お馴染みの「すばる」を長時間露出で撮ってみました。
ほぼ全面に写ってるモヤモヤは地球大気圏内の雲ではなくて、
約440光年先の宇宙空間に漂っている星間ガスってヤツです。
すばるの星々が銀河系内を移動中にたまたま遭遇した星間物質を照らして
淡く光って見えているのがモヤモヤの実体です。
広大な時空の中の出来事ですから、明日になれば晴れ上がるということはありません。
ところで、以前に星空雲台ポラリエを使って、同じ対象を狙ったことがありますが、
今回は追尾精度的に余裕のある赤道儀+オートガイドシステムを使って
長時間露光にて撮影したので、かなり淡いところまで描出できたような気がします。
逆にイマイチな出来映えだったのがコレ↓
【ケフェウス座の散光星雲 Sh2-129】
キヤノンEOS60Da+200mm望遠レンズ,ISO1600,F4,
総露出時間64分(4分×16コマ),中型赤道儀使用
マイナーな天体ですが意外と大きいので、200mmの縦構図でちょうどいい感じに収まります。
淡い星雲であることに加えて、天城高原では北天が市街光で明るめなのでカブリが酷く、
自分の画像処理能力では太刀打ちできなかったようです。
同じ北天で、こんなのも狙いました↓
【ケフェウス座の散光星雲 NGC7822&Ced214&Sh2-170】
キヤノンEOS60Da+200mm望遠レンズ,ISO1600,F4,
総露出時間64分(4分×16コマ),中型赤道儀使用
一番上の弧状星雲がNGC7822で、NGC番号の付いた散光星雲としては最北の天体です。
その下の塊状の星雲がCed214で、NGC7822より少し明るめなようです。
この2つの星雲を合わせると、パラセイリングしてる人みたいなイメージに見えます。
さらに一番下の小さい星雲がSh2-170で、真ん丸な姿が特徴的です。
それも含めた全体像は"?"に似ていると言われてますが、"."が若干離れてる感じでしょうか。
Sh2-129と比べれば明るめの天体で、まずまずの写りになりました。
で、最後に狙ったのがコレ↓
【カシオペヤ座の散光星雲 NGC1848&1805】
キヤノンEOS60Da+200mm望遠レンズ,ISO1600,F4,
総露出時間64分(4分×8コマ×2フレームパノラマ合成),中型赤道儀使用
左側がNGC1848で、「胎児星雲」の異名を持ってます。
この拡大率の画像では分かり難いですが、本当に胎児のような姿に見えるんで驚きます。
右側がNGC1805で、「ハート星雲」と呼ばれてます。
ハートマーク♡と言うより、左心室と右心室に分かれているようなリアル系イメージになってます。
美少女戦士セーラームーンの変身アイテム「クライシス・ムーン・コンパクト」にも
似ているように見えてしまうのは自分だけでしょうか・・・
この2星雲はカシオペヤ座とペルセウス座の境界付近に並んでおり、左右別々に撮って、
パノラマ合成してみましたが、2つのコマの合わせしろをあまり考慮せずに撮ったため、
構図的にイマイチな感じで、トリミングする破目になってしまいました。
写りは悪くなかったんですけどねぇ。
ということで、10月の連休中の☆撮り成果は全部で6点でした。
11月は2日を休めば4連休になりますけど、月が明るい時期なので☆撮りには不適です。
勤労感謝の日に絡んだ3連休も上弦過ぎの月が明るくてダメな感じなので、
14,15日の通常の週末が☆撮り日和になりそうです。立冬を過ぎると、さすがに寒いだろうなぁ。