Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
2/9夜 火星と月が大接近

スマホで黄道光を狙ってみた!

2024-09-12 13:00:33 | 実験クン

先週の土曜日の明け方、スマホによる撮影で1等星以上の明るい星9個を一網打尽にした後、
こんな写真も撮ってました。


Google Pixel7a 天体撮影モードにて撮影(絞りF1.9/露出16秒×15/感度ISO3836) 三脚使用

ふたご座の兄弟の足元あたりを中央に据えるようなフレーミングで撮った画像です。
で、いつもながら気になる中央部のテカりをPhotoshopを使って軽減したり、コントラストを
上げるなどの処理を施してみたのがこちら。

左下から右上に向かって舌状の光芒が淡く広がっているように見えるでしょうか。
それが「黄道光」と思われます。一方、左上から右下に向かって見える帯状の光芒は天の川で、
両者が画像中央やや上方でクロスしているのが微かながら分かります。

ちなみに写野はこんなエリアでした。


AstroArts社ステラナビゲータにて作成

地球から見た太陽の通り道である黄道を橙色の線、天の川の中心線を緑色の線で示してますが、
撮影時には両線が火星のあたりで交差しているのでした。

黄道光は太陽系内に散らばる細かなダストが太陽の光を反射・散乱することで見えるもので、
黄道に沿うような光芒となりますが、空の暗い場所でしか捉えられず、冬の天の川も銀河系の
中心とは逆の方向にあたるので非常に淡く、市街光の影響があるとやはり捉え難い光芒です。

半年ほど前に冬の天の川については、撮影場所が異なるもののスマホでの撮影に成功しており、
今回の撮影では、黄道光が捉えられるかどうかが興味の中心となってました。
結果は空の透明度があまりよろしくなかったことと光害の影響により、低空が濁った感じに
写ってしまったのが残念ですが、とりあえず黄道光をスマホで捉えることができたようです。
また機会があれば、もう少しハッキリ捉えられるようチャレンジしてみたいです。


スマホで流星撮影はできる?

2024-06-03 17:38:11 | 実験クン

少し前に乗鞍高原にてスマホを使って天の川を撮りましたが、その際に自動保存されていたタイムラプス動画を
チェックしたら流れ星らしきものが写っているのに気付きました。そのアニメーションGIF化動画がコレです。

左端に一瞬だけ線状の光跡が確認できると思います。そこで当該フレームだけを抽出してみると・・・

残念ながらフレームアウトして全経路は捉えられてません。実物を目撃してないので、人工衛星という可能性も
ゼロではありませんが、1フレームにしか写ってなかったんで流星っぽい気がします。

ところで、Google Pixel7aでの星空撮影では、16秒露出×15連写で得られた全画像をスタックすることによって
1枚のスチル画像を出力していると推測されますが、流星の写った時に保存されたスチル画像はこんなのでした。

何故か流星像は認められません。念のため同時保存されたタイムラプス動画の全フレームを比較明合成したら・・・

流星像が確認できますね。なお、単純合成なので日周運動により恒星は約4分間の撮影時間中に動いた分だけ軌跡に
なってます。スマホの内部処理では恒星が軌跡にならないようにスタックしてスチル画像を出力しているものと
思われますが、その処理の過程で流星のような突発的に現れるイメージは除去されてしまうんですかねぇ・・・
となると、流星撮影目的では保存された1枚のスチル画像だけをチェックしても写ったかどうか分からないので、
タイムラプス動画の方を確認しないといけないってことになります。4分が1秒以内に圧縮されたとも言える
短い動画なので、チェックはあまり苦になりませんけどね。Pixel以外のスマホはどうなのか気になるぅ。


スマホで夏の天の川を撮ってみた!

2024-05-08 08:17:01 | 実験クン

3月下旬に西伊豆某所にて冬の天の川をスマホで撮ったことがありましたが、夏の天の川も狙ってみたくなって、
先日の乗鞍高原遠征時に撮影してみたら、こんな画像が得られました。

狙ったのは銀河系中心方向に相当するいて座からさそり座付近の天の川です。銀河系は渦巻銀河と判明してますが、
その中心から離れた僻地に位置している地球ではそれを真横から眺めることになります。画像中央に確認できる
天の川の幅の広い部分は「バルジ」と呼ばれる膨らみで、比較的古い星が集まってできていると考えられています。
川の中州のような暗くなった部分は星が無いのではなくて、星間物質がひと際濃くなった暗黒星雲の密集部であり、
遠くの星の光を遮っている箇所です。全体像としてはいわゆるエッジオン銀河(NGC4565等)の中心部みたいに見えます。

前置きが長くなりましたが、以前に冬の天の川を撮った時と同様にスマホ用三脚ホルダーにて普通の三脚に固定して
撮っただけで、これほどキレイに撮れるとは驚きました。撮影に要した時間は4分で、今回は空の暗い場所だったので
感度が自動でISO4586まで上がってました。で、中心付近を等倍トリミングすると・・・

星が横方向に少し流れているのが分かります。これは地球の自転に起因した日周運動によるものなので、固定撮影では
避けられませんが、4分間に16秒露出で15連写した画像を位置ズレ補正して自動的にスタックしたもののようなので、
1フレームの16秒露出分の星の軌跡に抑えられているとみてます。拡大しなければ星はほとんど点像で写ってるように
見えるので、許容できるレベルということでしょう。なお、このトリミング画像の中には赤い散光星雲が捉えられて
いる
はずなんですが、残念ながら長波長の光はフィルターでカットされているようで、ハッキリとは確認できません。
これは一般用途のコンデジやデジイチでも同様なので、致し方ない仕様ではあります。

その後、北東天に昇ってきた夏の大三角も撮って、得られた画像がコレです。

この辺の天の川は薄くなりますが、それなりに写ってくれた感じ。画像中央から左寄りのはくちょう座の付近には
北アメリカ星雲を筆頭に赤い散光星雲が散らばってるんですが、やはり分かり難いです。逆にそれらがハッキリと
写るようだと、一般撮影で赤味の強い写真になってしまって支障が出るでしょう。画像処理的に赤い星雲を強調する
ようなアプリとかが出てくると☆撮り屋が喜ぶかもしれませんけど、ニッチ過ぎて手掛けにくいかな?


スマホで彗星を撮ってみた!

2024-04-01 12:07:00 | 実験クン

29日の宵、西伊豆某所にてスマホでもポンス・ブルックス彗星を狙ってみました。
前回、天の川を撮った時と同様にスマホ用三脚ホルダーを介し普通の三脚にGoogle Pixel7aを載せて固定撮影で
得られた画像がコレです。

ズーム設定は2×にしました。画像左上寄りの輝星は木星で、中央付近にはおひつじ座の明るい星が写ってます。
そのおひつじ座にターゲットの彗星が位置しているんですけど、果たして写っているのか?って感じ。
ちなみにフレーミングしたのはこんなエリア。

中央やや右に写っているおひつじ座α星(2.0等)のすぐ右下に彗星がいるはず。
で、その付近を含めて部分的に切り出し、ちょっとだけレタッチ(トーンカーブ調整のみ)してみたら・・・

画像中央から少し上寄りで若干水色っぽく写っている星がそれらしい。よく見ると上方向に尾も写ってる感じ。
ということで、存在だけ写しとめることに成功しました。

秋には大彗星になると期待されている紫金山・アトラス彗星が見頃を迎えますので、
その最盛期にまた彗星撮りにチャレンジしてみようかと思います。


スマホで冬の天の川を撮ってみた!

2024-03-20 08:05:37 | 実験クン

先日、西伊豆某所でポンス・ブルックス彗星を撮影した後に、スマホで星空を撮ったらどうなるか試してみました。

事前に入手していたスマホ用三脚ホルダーを介して普通の三脚にGoogle Pixel 7aを載せ、固定撮影でテストを実施。
ちなみに夜景撮影モードで手持ち状態だと画面上のシャッターボタンが🌜みたいな表示で長時間露出はできませんが、
三脚搭載後に雲台を操作して構図を決め、しばらく静止させておくと ✨ が左右反転したような表示に変わります。
それが天体撮影モードに切り替わった合図らしく、そのままそーっとシャッターボタンをタップすれば長時間露出が
開始されます。なお、十分に暗い空だと撮影時間は自動的に4分となるみたいです。

で、南の空に見えていた「冬の大三角」を広角で狙い、ほぼ撮って出しの画像(解像度のみ変更)がコレです。

意外と暗い星まで写っており、淡いとされる冬の天の川も捉えているようです。しかしまぁ周辺減光が酷いですねぇ。
後でExif情報を見たら、撮影条件は絞りF1.9(=開放)/露出時間16秒/感度ISO797となってました。小さいレンズでも
開放絞りだと口径食が発生して周辺光量が落ちるってことですかねぇ? あと不思議なのは撮影に4分もかかったのに
露出時間が16秒となっていることです。よく調べたらカメラの内蔵ストレージには静止画像の他にタイムラプス動画
とみられるMP4ファイルも保存されていて、PCに転送して動画フレーム数をチェックしてみたら15でした。
単純計算で16秒×15フレーム=240秒ですから、ちょうど4分ってことになります。これって16秒露出で15連写を行って
加算平均コンポジットしてるんじゃね?って推測できます。しかも、4分間の固定撮影で避けられない日周運動による
星のズレをフレーム間で自動補正してスタッキングするような内部処理まで行っているようです。

さて、周辺減光の問題に戻りますが、せっかく暗い星まで撮れてるのに中央部と端で露光量が一様になってないのが
残念なので、画像処理で救済できないものかと考えました。やはり一番確実な方法は、補正用の画像を別途用意して、
いわゆるフラット補正を施すのがベストと思って、イラストの複写等で用いられるLEDトレース台(ライトビュアー)に
スマホの背面カメラ側を押し当てるように静置してフラットフレームを撮影してやろうと画策。ところが、同じ天体
撮影モードで撮るとLEDパネルの輝度が高過ぎて露出オーバーの真っ白なイメージになってしまったので、太陽撮影で
用いるND100000フィルターを動員して撮ることになりました。で、得られたフラット画像がコレです。

濃度分布に結構クセがあって、周辺減光というより中央テカリって感じがしないでもないイメージです。
コレを補正用画像にしてAstroArts社のステライメージ(天体画像処理ソフト)でフラット補正処理を行い、さらに若干の
コントラスト調整等を施して仕上げた画像がこちら。

かなりフラットなイメージにはなったものの、色ノリがイマイチで寂しい感じです。それでも淡い天の川の流れが
割としっかり分かり、オリオン座の東(左)寄りのエリアにはバーナードループが薄らと確認できたりします。
比較対照用として、天体撮影に特化されたミラーレス一眼で似たような天域を数年前に撮っていた画像がこちら。

これは28mm広角レンズ使用/絞りF4/露出時間5分で撮ったものです。撮影場所や季節などの諸条件も異なるので、
フェアな比較とは言えませんが、赤い星雲の描写はさすがに数段上です。レンズの口径やCMOSセンサーのピクセル
サイズが大きくて感度的に有利な上に、長波長光が写りやすい仕様のカメラでもあり、さらには赤道儀のモーター
駆動で自動追尾して撮ったものなので、当然と言えば当然の差でしょうけどね。
でも、微光星の写りについては大差無い印象で、スマホを通常三脚に載せるだけのお手軽機材で、十分綺麗に撮れて
しまうとは大したもんだなーって感心してしまいました。夏の濃い天の川であれば、もっと見映えの良い写真が撮影
できそうな気がします。いずれ流星の撮影にもチャレンジしてみたいなぁ・・・


5秒露出で撮ったオリオン座中南部

2023-10-29 00:23:50 | 実験クン

魔女の横顔星雲を撮影した夜、試し撮りレベルでこんなのも撮ったのでした。


【オリオン座三ツ星~大星雲付近】
 キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,F3.8,ISO51200,StarScapeフィルター,
 露出時間5秒,タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾,静岡県東伊豆町某所にて

カメラの感度を最上段から1段下のISO51200にして5秒露出で撮りました。三ツ星の左端の星であるアルニタクの傍に
「燃える木星雲」と「馬頭星雲」が確認できます。下方のオリオン大星雲は残念ながら白飛びしてますねぇ。
構図確認のためのテスト撮影でしたが、カメラが電池切れになりそうだったんで本番撮影はしませんでした。
テスト画像の割に暗い星まで写ってるみたいで、大星雲の少し上の部分を等倍トリミングすると・・・

ノイズはさすがに多いですけど微光星が確認できました。そこで、どこまで暗い星が写ってるかをチェックするため
星空シミュレーションソフトで写野を表示して調べてみたら・・・


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成

緑十字で示した星が15.6等星だということが分かり、かなり暗い星まで微かながら写っていてちょっと驚きました。
撮影時には赤道儀架台にてモーター追尾してましたが、普通の三脚を用いた固定撮影で星を点像に写せる露出秒数の
目安としてよく知られる「500ルール」(500÷レンズの焦点距離)を適用すると、今回撮影に使った光学系の327mmだと
1.5秒が限界となるので、やはり5秒露出でもモーター駆動の赤道儀は必須ってことになりそうです。でも100mm程度の
中望遠レンズなら5秒露出で星が流れずに写せそうなので、数枚くらい連写して得られた画像を恒星基準で重ね合わせ
コンポジットしてやれば、ノイズも軽減されて同等レベルの暗い星が捉えられるかもしれません。ただし、市街光や
月明かりの影響が少ない好条件下での撮影が必要で、設定感度はもちろん、使用レンズのF値やピントの良し悪し等にも
左右される他、撮影対象エリアが天の北極に近いか(点像になりやすい)、天の赤道に近いか(点像になりにくい)にも
依存するなど、留意すべき点はそこそこ多いです。


納車に伴う新旧カーナビ間でのメモリ地点データ移行

2016-07-03 17:30:00 | 実験クン

8年半ほど乗ったWISHの搭載カーナビに登録したメモリ地点は100箇所以上に達してました。
そのデータはSDカードに保存でき、PC等にもバックアップ可能でしたが、
先日納車となったシエンタのカーナビにそのデータが引き継げるのか気掛かりでした。
それが不可能となると、1つずつ登録作業が必要となり、地点名称の入力等も面倒だからです。
実はシエンタの契約後に担当営業の方にデータ移行が可能かどうか聞いてみたんですが、
8年も経つとシステムの仕様も変わっていると思うんで無理でしょうとの回答でした。

ちなみに、WISHに搭載されていたカーナビはNHDT-W57という型番のHDDナビ、
シエンタの搭載ナビはNSZT-W64という型番のSDカードナビなんですけど、
型番の4文字目がメーカーを表しているらしく、偶然同一メーカー製なのでした。
で、両モデルのマニュアルをwebからDLして調べると、メモリ地点データ保存の操作法は
全くと言っていいほど一緒でした。
これは期待できると思って、納車前に旧ナビの地点データをSDカードに保存しておきました。
なお、保存時にはパスワードとして4桁の数字入力が必要で、保存後はHDD側の地点データが
クリアされます。WISHを手放す前にデータを消去したいと思ってたんで手間が省けました。

で、納車直後に早速データを移す作業にとりかかりました。
新ナビのMENUボタンを押す→画面上のTILT・EJECTにタッチ→AUDIO SDにタッチ、で開きます。
内部にはSDカードの挿入箇所が2つあり、左側が地図データ用、右側がAUDIO用となってます。
マニュアルに従い、メモリ地点データ入りのSDカードをAUDIO用の方にセットします↓

新ナビ_SDカードset.jpg

CLOSEにタッチした後、再びMENUボタンを押す→設定・編集にタッチ、で設定画面を表示↓

新ナビ_設定・編集.jpg

次いで、メモリ地点登録編集にタッチ→メモリ地点移行にタッチ、で移行作業の画面表示↓

新ナビ_メモリ地点移行.jpg

「読み込み」のSDにタッチ→パスワードをタッチ入力→完了にタッチ、で確認画面表示↓

新ナビ_移行確認表示.jpg

ここで「はい」にタッチすると、あっさりと読み込み完了画面表示になりました↓

新ナビ_読み込み完了.jpg

OKにタッチして作業終了です。本当に移行できたのか確認するため、目的地設定で
「メモリ地点」を選択。こんな画面になりました↓

新ナビ_目的地メモリ地点選択.jpg

当ブログの夜景ネタの古~い記事に登場する夜景スポットの一覧が出てきました。
マップ上での表示ポイントも確認しましたが、ズレなどはありませんでしたので、
ちゃんと移行されたようです。めでたし、めでたし~。


夕空に輝く金星を400mm超望遠レンズで狙ったら・・・

2013-12-22 20:00:00 | 実験クン

このところ宵の明星として日没後の西天で目立っている金星を撮ってみました。

venus20131222org.jpg

【内合3週間前の金星】
 キヤノンEOS60Da + EF400mmF5.6L USM ISO100 F8 露出時間1/2000秒
 AFでピント合せ 手持ち撮影 トリミングあり

肉眼ではとっても明るく見えるので丸い姿を想像してしまいますが、結構細くなっているんですよ。
3年前に200mm望遠レンズで撮影し、三日月形が何とか分かる画像を紹介しましたが、
400mm超望遠レンズでは比較的簡単に写し出すことができました。
強拡大した画像がこちら↓

venus20131222enlarge4x.jpg

大気の揺らぎで、部分的に若干歪んだイメージになっていました。低空なんで仕方ないです。
高度はこれから日毎にどんどん下がって、太陽に見掛け上近づいていきます。
で、3週間後の1月11日には内合(地球-太陽間で、太陽と同じ方向に位置する状態)となって、
一時的に見えなくなり、それ以降は明け方の東天に見えるようになります。
内合前後は地球に近いので大きく見えるということで、形が写しやすいんです。


土星には耳がある? ~400mm超望遠で環は写るのか~

2012-05-08 00:30:00 | 実験クン

快晴の夜が続いています。

月の撮影も少々飽きてきたので、今夜は土星なんぞを狙ってみました。

今夜のテーマは・・・

「400mm超望遠レンズを使って、果たして土星の環は写るのか?」

実験レベルの撮影結果がこちら↓

 キヤノンEOS Kiss Digital X+EF400mm f/5.6L,ISO1600,1/320秒露出,三脚使用

生画像をそのままトリミングしてますが、さすがに小さいですねー。

ウチのノートPCのモニター上では米粒以下でーす。

でも、大きな星の左右に小さい星がくっついているようなイメージが得られまして、

約400年前に自作望遠鏡で土星を観測したガリレオ・ガリレイが残した有名な言葉・・・

「土星には耳がある」

そんな表現がピッタリの画像です。で、25倍拡大したのがこちら↓

なんとなく環っかっぽい像になってました。

天文シミュレーションソフトによると、こんな風に見えてたらしい↓

 Astroarts ステラナビゲータによるシミュレーション

撮影フレーム内での土星の環の傾き具合は、上の絵のとおりでした。

ということで、環の存在を一応確認できる写真が撮れることが分りましたぁ。

どうでもいいけど、望遠鏡使った方がイイんじゃね?ってツッコミが来そうです。


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
mashさん [2012年5月8日 4:58]
fornax8さん、おはようです。

今、まさに天空に煌めくあの土星の撮影ですね。
生画像でも十分、輪があるのが確認できます。
さすが400ミリの望遠です。
遥か彼方へ思いはつづくです。
宮ちゃんNO1 [2012年5月8日 7:30]
おはよ~ 宮ちゃんで~す!

教科書レベルでしか見た事がない・・・土星の環(笑)
肉眼では当然見えないレベル・・・
宇宙の神秘を感じますネ!

fornax8 [2012年5月8日 7:47]
mashさん、連日のコメントありがとうございます。

以前に200mmで挑戦したことがあるんですけど、歯が立ちませんでした。
400mmでもギリギリって感じですね。
ピントが重要なようですが、土星では暗すぎてAFが効かないので、
月に向けてAFをかけてから撮影したら、うまくいきました。
fornax8 [2012年5月8日 7:48]
宮ちゃんNO1さん、おはようございます。毎度コメントどうもです。

土星の環は望遠鏡を使わないと観測できませんから、
なかなか生で見る機会もないのが残念ですよねー。
実際に望遠鏡で覗いて見ると、本当に神秘的で感動しますよ。

200mm望遠レンズで三日月状の金星は写るか?

2010-11-22 12:00:00 | 実験クン

久々の実験ネタです。

つい一ヶ月前まで「宵の明星」として夕方の西空に見えていた金星ですが、

現在は日の出前の東天で「明けの明星」になっています。

金星は、子供の頃に理科で習ったとおり地球のお隣さんの惑星で、

地球よりも太陽に近い軌道を同じ向きで周回(公転)しています。

その公転周期は地球よりも短く、約225日で太陽のまわりを一周します。

先月前半は日没後に西に沈む状況でしたが、これは地球から見て太陽の左側にいたからです↓

Astroarts ステラナビゲータによるシミュレーション

10月28日には太陽と同じ方向に位置する(「内合(ないごう)」と呼びます)ようになりました↓

Astroarts ステラナビゲータによるシミュレーション

その後は地球を追い越すように回っていったので、太陽の右側に見えるようになったのです↓

Astroarts ステラナビゲータによるシミュレーション

そのため明け方、太陽より先に東から昇るようになったというわけです。

で、内合になると太陽と地球との間に挟まれた恰好になりますので、

金星と地球がほぼ最接近状態になってます。

ということは、金星が最も大きく見えるはずなのですが、地球からは陽の当たらない

陰の面を眺めることになりますので、実際にはその姿を見ることはほとんど困難です。

内合から少し日にちが経つと陽の当たっている部分が少しずつ見えるようになってきますが、

それは月の満ち欠けと似たような見え方だったりするんです。

で、21日の金星の見え方をシミュレーションしたのがこちら(↓)の図になります。

Astroarts ステラナビゲータによるシミュレーション

まるで三日月のような姿に見えるはずなんです。

さて、前置きがとっても長くなりましたが、このような三日月状態の金星が200mm程度の

望遠レンズでとらえられるかどうかを試してみようというのが今回の実験内容です。

実際に撮れたオリジナル画像がこちら↓

【内合から約3週間後の金星】
 キヤノンEOS Kiss Digital X + EF200mmF2.8LⅡ ISO100 F5.6 露出時間1/1600秒
 AFでピント合せ 手持ち撮影 トリミング [11月21日 05:08 撮影]

何となく細長く伸びたようなイメージに見えますが、小さくて形がよくわかりません。

そこで500%拡大して、ついでに5コマ連写して得た画像を加算平均処理してクオリティを

上げてみました。仕上がった画像がこちら↓

なんかボケてますが、ちゃんと三日月形をしているのが分かるようになりました。

金星は明るくて高速シャッターが切れるため、三脚不要の手持ち撮影でイケることも判明。

また数週間経ったら半月状に近い姿が撮れるかどうか試したいところですが、

地球からはどんどん離れていって、見かけ上のサイズが小さくなっていくため、

形をとらえるのはかなり厳しくなりそうです。