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IPO公募株取得、更に困難化の様相

2005-05-11 20:18:55 | 株式投資・資産運用
 またちょっとデザインを変更してみました。自分で見ていて、飽きてしまうもので(^_^;)。
 
 今年になってIPOの公募株取得はさらに困難になっている印象があります。

 基本的にブックビルディングは入れられるところは原則としてオール参加。嫁さんも口座がありますので、こちらもブックは入れてもらっています。つまり、昨年とほぼ同様の参加をしていますが、取得数は公開銘柄が多い割には減少している印象があります。

 実際、今年取れたのは、大和の支店で株数の多いジュピターテレコムが10株来たぐらいで、あとつ松井でナルミヤ・インターナショナル、あとは嫁さんの方の大和ダイレクトでメディシノバ・インクと大和システムが1単位ずつ。基本的には「売っておいて正解」というのが現状では多いです。

 結果としては、いずれも多少なりと(実際、メディシノバなんか7000円ほどの利益)、利益は出て売却できていますが、いずれも小粒で、利益の総額は25万程度です。

 IPO株への投資はブーム化している印象があり、まれに公募割れするような銘柄もありますが、全体として見れば、公募株を取得し、初値かそれに近いところですぐ売却するという売買方法であれば、損をする確率はかなり低い、いわばローリスク、ミドルorハイリターンの投資方法にはなっています。

 ただ、ちょっとblogを検索してみるだけでも、IPO関連の内容の個人blogは数が多くあり、たくさん口座を開設してブックに参加する人はかなり増加している印象があります。で、当たっているかというと、ほとんどの場合、全然当たらないか、ま、伏見の光と同程度の場合が多い。

 そりゃ、今のような状況ならば、取れれば公募株欲しいという人は多いでしょうから、単純に考えて競争率が高くなるのは致し方ないところです。

 IPO公募株の配分については以前から色々な話があります。

 例えば、投信いくらの買いとバーターとか優良顧客の損失穴埋め的に利用されて零細個人投資家にはいい銘柄は回ってこないとか。

 新規口座開設のツール的に利用しているケースは伏見の光も遭遇しました(これはいちよし証券で、具体名は挙げませんでしたが、「日経マネー」誌にこのことを投稿したら掲載されました。

 ネット証券の場合は、単純に抽選をしている場合やポイント制度とか優遇制度等を設定しているケースなどがありますが、とかく不明朗さが指摘されるのは支店での配分の場合です。

 最近、日経CNBCだか、ブルームバーグだかを見ていたら松井証券の社長が、「IPOの主幹事を積極的に取りに行く」といった趣旨の発言をしていました。で、公開する会社から引受手数料をもらわない。松井に口座がある投資家は公募株を取得しやすくなる。「はずれたら50円あげます」というサービスは以前から実施していますが、さらに踏み込んで、大手のシェアを食っていこうということのようです。

 つい最近、マネックスビーンズがどこかの新規公開会社の主幹事を獲得したというのも見ました。

 従来からの大手証券にしてみればいろいろな意味で「おいしいところを持って行かれる」ことになるわけで、これはちょっと認めがたい動きということになるでしょう。

 しかし、一般の零細個人投資家にとってみれば、この動きというのは基本的には歓迎されるとは思います。ただ、本当に単純な抽選が「いい」ことなのかどうかは立場により考え方が違ってくるかとは思いますけど。

 とはいっても、相場の状況がそれなりにまともな中では、公募株が取得しにくい状況というのは続くことになるでしょうし、いわば「損するかもしれないミニ宝くじ」的状況は変わりません。

 ただ、相場の地合いが最悪になったりすると、それは当然IPO銘柄にも影響します。公募が割高な水準に設定されたりするようになってくると要注意。公募割れということも当然増えてくることになりましょう。こうした時は、本来の銘柄選択の力量が問われることになります。そうした「実力」のある投資家にとっては、逆に今の「猫も杓子も」的な状況は望ましくないとも考えられますが。

 IPO株で利益を得る秘訣は、公募株取得について言うならば「あきらめないこと」でしょう。ネットであれ支店であれ、はずれ続けるブックビルディングに参加することは、いわばアホくさい単純作業のようになってしまうことが多いです。しかし、それをしないことには公募株の取得はできません。資金の配分ほどうするのか、力点の入れ方をどうするのか等々、いろいろ考える要素はないことはありませんが、とにかく「あきらめないこと」。

 しかし、そうしたところで零細個人投資家にまわってくるのは、大したことがない銘柄が多くなりがちだとは思いますけど。

 ま、あきらめずにいってみましょうか。
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