サッカーを見ながらこれを書いています。体調は回復傾向で、明日はオフです。株式市場は下落しましたが、気分的にはおだやかな夜です。
さて、画像は本日の日経に入っていた広告です。「黄金大熊猫サイフ」様です。価格は、17500円でございます。分割2回払いは9100円×2。
こういう広告は雑誌などでも見かけます。随分前からあるように思います。
ということはどういうことかと考えると、広告をする意味があるということでしょう。まあ、内容はツッコミどころ満載のお笑いものですが・・・。
こういう広告につきものなのが、「ドリームジャンボで2億円」だの「懸賞で豪華景品を次々ゲット」だのといううらやましい写真つきのコメントです。
コメントするのもアホくさいですが、そもそも、こういう体験談の真偽は定かではありません。また、その体験そのものは事実であったとしても、それとこの「黄金大熊猫サイフ」様とはどういう因果関係があるんでしょうか。んなもん、証明することはできまへん。言うまでもなく合理的な理由がないからです。
考えられることは心理的な効果です。このサイフを持って何か気分が積極的になったりすることがあれば、それはなんらかのいい結果につながる可能性がないとは言えません。例えば、宝くじは買わなければ当たりません。普通は宝くじなんか買わない人が、このサイフを持って「何かいいことがあるかもしれない」と宝くじを買うことがあったとすれば、それは確率的には2億円が当たる可能性は出てくるわけです。しかし、そんだけのことです。
つまりは高いお金を支払ってこういうサイフを買う合理的な意味なんていうのはないわけです。なのに、こういう広告はずっと昔から続いてる。それは、広告費を支払って広告を出すだけの需要がある、買う人がいるというわけです。このサイフで幸福になるのは買った人ではなくて売った業者さんたどいうことですね。そのためには広告にもいろんな工夫をしなければなりません。
こうした広告がなくならないということは、人間が合理的に行動するとは限らないという、行動心理学、マーケットと関わっては行動ファイナンスという学問につながる事例になります。