唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
言葉のお遊び
先にお断りしておかないと、偉そうに書いているお前の駄文こそ誤字脱字ばかり、何が云いたいのかさっぱり解らんぞとおしかりを受けるので今日は予め、偉そうでも何でもない単なる言葉のお遊びなのですよと最初にお断りをしておきます。と、前置きしたところで、本題。
秋の叙勲で旭日小綬章を受けることになった歌手で俳優の加山雄三さん(本名・池端直亮、77歳。へー、そんな本名で、「若大将」も実は77歳なんだ)のコメント。
「生涯現役で頑張らせていただきたい」
「何々させて頂きたい」とは、誰かに何々する事についての許可を求めてお願いをする云い方だと思うのです。「明日は休ませて頂きたい」と、休暇を取ることの許可を上司に求める。「この写真を使わせて頂きたい」と、著作物利用の許諾を求める。「持ち合せがないので千円貸して頂きたい」と、借金のお願いをする。等々。
この例に従うならば、加山雄三氏の「生涯現役で頑張らせていただきたい」は、自分が頑張り続けることを誰かにお願いし、許しを求めていることになりますね。でもね、自分が頑張りたいことについて、誰かに許しを得る必要がありますか? ないと、郷秋<Gauche>は思うのです。頑張りたければ好きなだけ頑張ればいい。誰の許しも得る必要はないのです。
逆に「現役を引退させて頂きたい」と云うのであれば、これまで支えてくれた多くのファンに引退することの許しを得たうえで、納得いただいた上で引退したいと云う気持ちが現れた云い方とは云えますね。それにしたって、やめたければいつでも好きな時にやめればいい。加山雄三さんの自由だと思うのです。続けるもやめるも、わたしゃ止めたりいたしません。
この「何々させて頂く」と云う云い方は政治家先生が良くお使いになりますね。10月中旬以降世間に話題を振りまいた複数のお大臣様の辞任に至る会見は「させて頂き」のオンパレードでした。まぁ、時に「させて頂いた」がふさわしい時もあるにはある訳ですが、多くの場合「いたしました」と、主体的な行動であることを示す表現で十分であり、「させて頂き」の連発は、ご当人の自発的な意思が果たしてそこにあったのか疑いたくなってしまいます。
と云う事で、今日は言葉のお遊びを書かせて頂きました。例にあげました皆様に対する悪意はまったくございませんのでご理解とお許しを頂きたいと思います。
「恩田の森Now」
http://blog.goo.ne.jp/ondanomori/
2日に撮影した写真を4点掲載いたしております。穏やかな晩秋の森をどうぞご覧ください。