ロータリーエンジンのMAZDA

 マツダ(MAZDA)の売りと云えばやはりロータリーエンジンだろう。低速トルク命のはずのマイクロバスにロータリーエンジンを搭載(パークウェイロータリー26/1974年)する等、まったく理解に苦しむ暴挙に出たこともあるマツダだが、僅かな例外を除いてはコスモスポーツ、ファミリアクーペ、ルーチェクーペ、RX-7、RX-8と云ったスポーツカーに搭載され高く評価されてきたロータリーエンジン。燃費改善が進まずRX-8を最後に搭載車はなくなると小飼社長が明言との報道。RX-8後続車を開発中と云うなら明言しても良いが、後続車がないことをわざわざ明言することもないだろうと、郷秋<Gauche>は思うぞ。

 郷秋<Gauche>びっくり驚くのは、ロータリーエンジン搭載車は今後登場しないと明言しておきながら、一方ではロータリーエンジンの開発は今後も継続すると云うパラドックス。アクセルのOn-Offが連続的に起きる走行駆動エンジンの燃費改良は難しいけれど、一定の回転数で長時間稼働させるエンジンであれば燃費の改善も可能で、同時に小型軽量低振動が売りのロータリーエンジンとしては更なる展開の余地があると云うことのようである。

 具体的には純電気式自動車の走行距離延長を担う、レンジエクステンドのための発電装置用のエンジンとしての利用なのである。純電気式自動車は走行時にCO2を発生しないが、それを引き換えに走行距離が石化燃料で動くエンジンを搭載したクルマの1/3から1/5と短いのが欠点。それを補うエンジン発電機を搭載し、バッテリー残量が少なくなったら「レンジエクステンダー」で自家発電し、その電気をバッテリーにためてモーターを回して走行しようと云うものだ。

 純電気式自動車が山の中でバッテリー切れを起こせば、それは同時に走行不能を意味する。だって、近くに充電設備がないのだから。でもロータリーエンジン駆動のレンジエクステンダーシステム搭載のクルマなら自ら発電しながら走行が可能となるのである。燃料となるガソリンを常に満タン(10L程度?)にしておけば、相当な距離走行分の発電が可能で、その電気で充電設備のある場所まで辿りつく事が出来ると云う仕掛けである。

 究極のエコカーである燃料電池搭載の純電気式自動車が普及するまでの「つなぎ」ではあるけれど、まぁ、現実的には悪くない選択肢であるとは云えるかな。しかしなぁ、世界中でマツダだけが到達し得た実用的なロータリーエンジンを搭載したスポーツカーが無くなるのは、クルマ好きとしては残念で仕方がない。新しいロードスターに搭載すれば、小型・軽量・低重心を生かしてますます軽快なハンドリングンのスポーツカーになるんじゃないかと思うんだがなぁ・・・

 「恩田の森Now」


 先週末の撮影は都合によりできませんでした。只今は2日に撮影した写真を4点掲載いたしております。穏やかな晩秋の森の様子をご覧いただければ幸いです。

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