ニコンとシグマが和解

 今日の神奈川新聞に「川崎のシグマがニコンに和解金 ―レンズ特許訴訟」と云う記事が掲載されていた。さすがに親愛なる神奈川新聞、県内企業が関係する小さな事件・事案まで丁寧に報道しているものだと、あらためて感心した次第。

 さて、その記事内容はと云えば、20115月に、ニコンが東京地方裁判所に提起していたシグマ(交換レンズのサードパーティーとして知られる。本社神奈川県川崎市)に対する特許侵害訴訟が、シグマ社との間で421日付けで和解が成立したと云う内容である(神奈川新聞には提訴年月の記載はなく、郷秋<Gauche>が補った)。

 昨年2月の東京地裁の判決では、シグマのレンズに搭載された手振れ補正機能がニコンの特許技術を侵害していると認定され、シグマに対して約15億円の支払いが命じられていた。両者ともに裁判が長引くことによる企業イメージの悪化を懸念し和解したものと思われるが、果たして和解金の額は如何ほどであったのか。

 しかしだ、神奈川新聞。記事本文冒頭に「デジタル一眼レフカメラ用レンズに搭載された手振れ補正機能(後略)」と書いているが、件の「手振れ補正機能」はデジタル一眼レフカメラ専用ではないと思うぞ。フィルムを使う現行一眼レフであるF6でも手振れ補正機能を搭載したレンズを装着し、その補正機能を使用することが出来るはずだ。あるいは一世代前のF5でも使用可能であるも知れない。

 一眼レフと云えば、事実上デジタル方式しか存在していないかに思える現在ではあるけれど、F6のように、デジタルではなくフィルムを使用するカメラであっても最新技術を投入された一眼レフが製造販売していることを忘れて欲しくはない。神奈川新聞社映像部長の花輪久氏は、この記事を事前に確認していなかったのかと思ってしまう郷秋<Gauche>であるぞ。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、我が家の庭で咲きそろった紅白のハナミズキ(先週土曜日撮影)。このハナミズキの日本における植栽は、1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄が、アメリカ合衆国ワシントンD.C.へ桜(ソメイヨシノ)を贈った際、1915年にその返礼として贈られたのが始まりだと云う来歴は余り知られていないかも知れませんね。ちなみに、このハナミズキを「アメリカハナミズキ」と云う方がいますが、アメリカ原産で日本の近縁種のヤマボウシに似ていることからのハナミズキの別名、「アメリカヤマボウシ」と混同しての誤用と思われます。

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