道端のヒナゲシ?

 「おっかの上ヒナゲシの花が~」と聞いてわかるのは、郷秋<Gauche>を含め後期中年、もっと判り易く云えば老人一歩手前の方ですね。と云う話しはどうでも良くて、今日はこのヒナゲシみたいな花のお話しをちょっと。


 このオレンジ色の雛芥子、ポピーのような花はナガミヒナゲシ(長実雛芥子)と云います。旺盛な繁殖力と共に、根と葉からは周辺の植物の生育を阻害する成分を含んだ物質が生み出されるために在来種を駆逐しかねないとされており、その影響力は特定外来生物に指定されている植物に匹敵すると云われています。

 
これから5月いっぱい、道端などでかなり盛大に咲いていますので、ご覧になったことがあるはずです。先に旺盛な繁殖力と書きましたがどのくらい旺盛化と云えば、このナガミヒナゲシが日本で初めて確認されたのは1961年(東京・世田谷区)ですが、その後の50年程で沖縄を除く46都道府県すべてで繁殖が確認されているほどです。

 芥子とは云え、阿片の原料となるような成分を含んでいませんので、観賞用に栽培することは自由とされていますが、他の草花を駆逐してしまう可能性がありますので、園芸花として楽しむには花が終わり次第摘み取る(摘花)等で、種子拡散を防ぐ必要があると注意喚起されている、ちょっと厄介なナガミヒナゲシなのです。

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