異常気象

 今日の神奈川新聞読者のページに、「自由の声」(投書欄)の「九月のお題は『異常気象』と『お彼岸』」と書かれていた。

 んっ、異常気象?

 異常とは文字通り、常(いつも、多くの場合)とは異なることだ。だから異常気象はいつもの気象(天気)とは異なることを云うのだろう。と書くと、それじゃあ「いつもの天気とはなんだ?」と云うことになるわけだね。

 異常か異常じゃないかの判断は人間が勝手にしている訳だけれど、40億年前に地球ができて、1億年前に恐竜が闊歩し、100万年前に人類が誕生し、20万年前にヒトが出現しても、20万年前のヒトは「今年の気象は異常だ」とは考えなかっただろうな。

 ようやく1万年前になって、ヒトが原始的ではあっても農業を営むようになって初めて、いつもの年とは異なる天気が続いた時にはじめて「異常な気象」を意識するようになったのかもしれないが、それでも「異常気象」と云う言葉はなかっただろうと思うぞ。

 だってそうだろう。考えてもみれば、地球が誕生した40億年前から気温・気圧の変化とその結果現れる雨など様々な現象、つまり気象は存在する訳で、長い地球の歴史全体からすれば、ヒトが出現して生活し、農業を営むようになったことの方が異常なのかもしれない。そんなヒト、人間が、やれ暑いだのたくさん雪が積もったただの、台風が来ただの地震があっただの、火山が噴火しただのと云っては「異常気象」だと騒いでいる。

 「地球さん」にしてみれば、大雨を降らせてせっせと山から土砂を運び平野を作っていると云うのに、土砂を運べないようにダムや堤防を「勝手に」造ったり、そろそろここの水を抜いて森にしようかと考えていたのに、この湿原が美しいからと、勝手に水を切らさないようにされたり。それは全く人間の勝手で、僕がしていることが嫌なら、この地球の有り様が嫌なら住むなよ、とっとと地球から出て行ってくれよと云いたいかもかも知れないね。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、高原のコスモス。

 毎週撮影・掲載している「恩田の森Now」に、ただいまは8月24日に撮影した写真を5点掲載いたしております。夏の終わりの森の様子をどうぞご覧いください。
blog「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori

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