唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
辻オルガン
昨日の拙文の中で、ピアノについては「スタインウェイ(ニューヨーク)」と書きましたが、オルガンについては「パイプオルガン」としか書いておりませんでした。これはいかにも片手落ちですね。玉川学園のチャペルにあるのは故辻宏氏が製作した「辻オルガン」です。1978年に玉川学園礼拝堂に設置されました。
玉川学園の礼拝堂(1930年献堂)には、その翌年1931年にアメリカのキンボール社製のパイプオルガンが設置されています。「ロマンティクタイプ」と呼ばれるもので、鍵盤部分とパイプ部分が分離された形状の物です。キンボールはステージ下の下手側に鍵盤ユニットがありますが、ステージの上手側に1978年に辻オルガンが設置されました。辻オルガンは「バロックタイプ」と呼ばれる物で、オルガンの音色としては日本人に馴染みのタイプだと思いますが、私にはキンボールの音色の方が玉川学園礼拝堂にはマッチしているように思えました。
その後、2000年に新しいチャペル(一つのキャンパス中に「礼拝堂」と「チャペル」、二つの祈りの場があります)ができた折に、辻オルガンが「チャペル」に移設されます。歴史的にはこのような経緯でチャペルに辻オルガンが設置されたのでした。現在、日本には600台以上のパイプオルガンがあるようですが、先に書いたキンボールオルガンは日本に数台しかオルガンがない時代に新品を購入し設置された物です。音楽学校でもない玉川学園に貴重なオルガンが設置された経緯についてはまたいつか記してみたいと思います。
と云うわけで今日の一枚は、辻オルガンのアップ。24mmからのズームレンズを持って行ったのですが、鍵盤付近から見上げるパイプを納めるにはカメラ斜めにして対角線を使わなければなりませんでした。
毎週撮影・掲載している「恩田の森Now」に、ただいまは9月17日に撮影した写真を6点掲載いたしております。夏が戻ってきたかと思うほどの暑さとなった森の様子をどうぞご覧ください。
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