敬語

敬語

 今日の夕方、近所のスーパーマーケットに買い物に行った。食料品と一緒に仏花を買ったのだが、レジに行くとレジ嬢がまずカゴから仏花を取って生花用の袋に入れて渡してくれた。その時に彼女の口から出た言葉は「お花のほう、失礼させていただきます」。なんか違和感満載のニホンゴであった。

 「お花のほう」。最後の付いている「ほう」にどのような意味があるのか。いくら考えてもこの「ほう」には意味があるようには思えない。どうやら「新丁寧語」「バイト敬語」と呼ばれる類のニホンゴのようだ。

 「失礼させていただきます」も何だか怪しい。「失礼いたします」だけで良いように思えるのだが、最近は「させて頂きます」をつければ丁寧な云い方になると云う事になっているようなので「させて頂きます」を付けておけば間違いがないと思っているのか、文末に、まるで枕詞(頭ではなくお尻だから「尻詞」(しりことば)か)」のように付けられているなぁ。

 考えてもみれば、例えば職場で「お先に『失礼させて頂きます』」と云ういい方は割と普通に使われるし、あまり違和感がない。例えば早退をしたい場合、「今日はお先に『失礼させて頂きます』。もちろんこの言葉以前に、上司に対して「今日はいつもより早く失礼させていただいてよろしいでしょうか」と早退を願い出て、許しを得ているわけだ。そしてその時刻なって帰る訳で、すでに早退の許しを得たているのだから、帰る時には「「今日はお先に『失礼いたします。』で良いはず。でも、やっぱり「させていただきます」。

 先のレジ嬢の場合も「お花は(傷まないように)先にお渡しいたします」と云えば良いのに、なぜか「お花のほう、失礼させていただきます」。お花が失礼しているのか、お花に対して失礼しているのか、お花を渡さないと云う意味なのか、レジ嬢が私に対して失礼しているのか、全く意味不明なニホンゴであるなぁ。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、いまどき薮の中を歩いていると度々遭遇する女郎蜘蛛(じょろうぐも)とその巣。産卵期を前に網を張って獲物を待っているのか。この時期に薮を歩く時には、蜘蛛の巣に顔を突っ込まないようにするために、落ちている小枝を拾い、身体の前でぐるぐる回しながら歩くようにしています。

 毎週撮影・掲載している「恩田の森Now」に、ただいまは9月17日に撮影した写真を6点掲載いたしております。夏が戻ってきたかと思うほどの暑さとなった森の様子をどうぞご覧ください。
blog「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori

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