奇しくも30年前の今日

 親愛なる神奈川新聞の今日の一面下の「きょうの歴史」に、奇しくも今年の夏の課題図書とした「アメリカ強制収容所」(小平尚道著 1980年 玉川大学出版刊)に関連する「強制収容された日系米人らへの補償法」に、時の大統領、レーガン氏が署名したことが記されていた。


 「アメリカ強制収容所」において、筆者はその理不尽かつ違法な収容について怒りを持って書いているが、同時に、このことについて少なくない米国人が違法であることを主張していたこと、そして収容されている日系人の人権が最低限保障され人道的に取り扱われていたこと、そしてこれこそが米国そして米国民の良心であるとも書いている。

 その「良心」が戦後43年を経て結実したのが「強制収容された日系米人らへの補償」である。 「アメリカ強制収容所」刊行の前に同法が成立していることから、本書においてもこのことが触れられており、先日立教大学において開催された「アメリカにおける日系人強制収容と日系二世-「小平尚道資料」が語るもの」においても、小平氏に対する補償金の送金通知書が展示されていた。

 収容所によって多少の違いがあったようではあるが、少なくとも小平氏が収容されたミネドカ収容所においての日系人お取り扱いは概ね良好であったかに読み取れたが、それは私に第一次世界大戦時のドイツ人捕虜を収容した板東俘虜収容所(徳島県鳴門市)を想起させるものであった。板東俘虜収容所については日本初のベートーヴェン「第九」演奏に関連して多少は知っていたが、いま少し詳しく知りたいと思い始めたところでもある。

 取り止めもなく書いたが、この夏に自身に課した課題図書の一つを読み終えた次の日に掲載された神奈川新聞の「きょうの歴史」があたかも必然であったに思えて、何とも不思議な心持ちとなった今宵である。

 「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは8月4日に撮影した写真を6点掲載いたしております。盛夏の森の様子をご覧いただければ幸いです。

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