枯芒

 芒(すすき)は薄とも尾花とも書きます。尾花は芒のもっとも美しい頃の様子を名前にしたのだと思いますが、芒は亡に草冠が付いた文字ですし、薄はいかにも影が薄い感じがします。ご存知の通り芒は秋の季語ですが、枯芒や冬芒と云う言葉も俳句の季語として使われます。もちろん冬の季語です。

 枯芒と聞くと、
  俺は河原の 枯れすすき
  おなじお前も 枯れすすき
  どうせ二人は この世では
  花の咲かない 枯れすすき

と云う歌い出しの唄、「船頭小唄」のメロディーを思い浮かべる方もおられるかも知れませんが、さすがに七十代以上の方でしょう。もう少し若い世代が思い出すのは「昭和枯れすすき」でしょうか。

 さて、元祖「枯すすき」たる「船頭小唄」ですが、なんと作詞が野口雨情、作曲が中山晋平と云う錚々たる二人によって作られた曲だったのです。そう思うと演歌の「はしり」ではなく大正期を代表する叙情歌の一つ見ても良いような気がしてくるから不思議なものです。

 枯芒なのですが、ちょっと綺麗に撮りすぎてしまったようです。枯芒はもっと寒々しく撮らなければなりませんね。
 
 blog「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは12月15日に撮影した写真を7点掲載いたしております。冬の森の様子をご覧いただければ幸いです。

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