地球の環境を守るために、早急にすべての自動車を電気自動車にしなければならないと、ヒステリックに叫んでいる人たちがいる。特に欧州に多いようだが、日本にもいる。日本に近いユーラシア大陸の某国は、ホントに環境のためを思っているのかどうかは至って怪しいが急速な電気自動車化を推進し、我が国にまで売り込みに来ている。
電気自動車が、それ自体が走る時にCO2、つまり排気ガスを出さないのは事実であるが充電するための電気は、少なくともわが国では石化燃料が主(75%)であるから、国内の自動車がすべて電気式になったとすれば、今以上にガスや石炭を燃やして電気を作らなければならなくなる。
電気自動車に必須のバッテリーの製造時に非常に多くのCO2を排出していることは時折り報じられているけれど、記憶に留めている人は多くないかも知れない。そのバッテリーには多くの希少金属(レアメタル)が使用されており、その一つのコバルト産出量で世界の50%を占めるコンゴ民主共和国では、児童が過酷な環境の採掘現場での労働を強いられているという問題もある。
またバッテリーにはコバルトの他もニッケルやマンガンなど土壌や水を汚染する物質も含まれており、そのリサイクル方法が確立されていないなど多くの課題を抱えている。重たいバッテリーを積んだ電気自動車はタイヤの磨耗のみならず路面の磨耗・劣化も早めていると云われており、それを補うためのタイヤやアスファルト製造のためにも多くのCO2が排出されることになるだろう。
上に掲げた写真は先日、長野からの帰宅時に表示された愛車の燃費。誤差があるとしても、それにしても1Lで21km走ったことを示している。某社のプリウスなら30km以上は走ることだろう。そう、その優れたハイブリッドエンジンの技術で「置いてけぼり」を食らった欧州のメーカーが、電気自動車では出遅れていた日本メーカーを追い落とすために電気自動車へのシフトをヒステリックに叫んだのではないかと云うのは、穿ち過ぎだろうか。
電気自動車の方が便利であるシチュエーションだってあるだろう。例えば、町内のガソリンスタンドが廃業したため、隣町のGSまで往復40kmも走らなければガソリンを入れられない農家の軽トラックは、自宅で充電できる電気式が絶対に便利だ。高齢者用の超小型モビリティだって、どう考えても電気式がベストマッチだ。私だって、電気自動車のメリットも認めないわけではないのだ。
しかし、昨今の電気シフトはあまりにも性急に過ぎるのではないか。例えば、先にも書いたバッテリーのリサイクルの問題一つを取っても、その道筋さえ示せていないではないか。エンジンから電気モーターに変わることで、日本の全就業者の1割にあたる500万人が就業していると云う自動車関連産業の構造も大きく変わることになるだろうが、そのシフトを急げば、仕事がなくなるなどの歪みが必ず生じる。
日本には「急がば回れ」と云う言葉が、「急いては事を仕損じる」と云う言葉があるではないか。この言葉を欧州人に教えてあげないといけないね。だってそうだろう、ロシアのウクライナ侵攻のためにエネルギー事情がガラリと変わり、急激な電気式へのシフトに暗雲が漂い始めているではないか。
バッテリーEVも良いが、燃料電池車、水素エンジン車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、高効率エンジン車、超高効率太陽電池車などなど、いろいろ試しながら、リサイクル技術を確立し、関連する環境負荷や雇用環境も見据えながら産業構造に歪みが出ないよう、慌てず最良の方法を見極めながら少しずつ進めるのが良いのではないのかなぁ。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは8月19日に撮影した写真を5点掲載しております。猛暑の中ではありますが、少しずつ秋が近いことを感じることができるようになった森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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