「座右の書」と「座右の実用書」とでは随分と意味が違う。「座右の書」は自分の生き様に影響を与えるような書物の事だが、「座右の(実用)書」はもっと現実的は知恵袋的な本のこと。今日は郷秋<Gauche>の「座右の実用書」の方のお話。
右は水原秋櫻子編(みずはら しゅうおうし。1892–1981。ちなみに、男性です)の「俳句小歳時記」。(大泉書店 1990年第五刷)。没後の1987年に初版のようなのですが既に三十余年のロングセラー。郷秋<Gauche>の父が「お前も俳句をやってみないか」と買ってくれてから早や30年。
作句していた時にもお世話になったが、俳句から遠ざかり季節の草花の写真を撮るようになって再登板。植物学的な解説ではなく、その植物にまつわる文化的・情緒的側面を知るのに大いに役立っている。
左は「葉で見わける樹木」(林 隆之著 小学館 2004年初版第一刷)。普段見かける樹木の95%を網羅しており、何よりコンパクトなので愛用している一冊。「95%を網羅」と書いたのはごく最近知りたかった「萩」の記載がなかったから。
秋櫻子編の「俳句小歳時記」は吟行などに携帯しつつも長く使えるようにとビニールの装丁。実は「葉で見わける樹木」もカバーを外すとビニールの装丁の本体が現れる。いずれも週末の散歩に持参する事はないが、長く 「座右の実用書」として愛用されることを願う著者と出版社との思いが伝わる装丁である。
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