今年のお正月は穏やかでした。
マイケル・コナリーの「RIVERSAL」を読みました。
2度目です。
翻訳版では「判決棄却」となっていますが、イメージはちょっと違う感じです。
翻訳は気軽に読めていいのですが、原書とは違ったものになるようです。
たとえば、「判決棄却」というと、主人公役のハラー弁護士がそのような判決を
得たかのように感じますが、実際は確定後の有罪判決が棄却された後の
RETRIAL(再審)が扱われています。
RETRIAL(再審)ですが、有罪棄却判決の見直しで、再度有罪を目指すという
ちょっと複雑な構造になっています。
ただ「RIVERSAL」というタイトルにしたのは、ハラー弁護士の「特別検察官」
としての活躍ぶりがテーマになっているからです。
つまりRIVERSALには逆にするという意味合いがあるので、両方を引っ掛けて
このタイトルになったというわけです。
2回目の今回は、昨年の夏、サンタモニカに立ち寄りましたが、そこが重要な舞台に
なっていて、とても興味深く読むことができました。
そうです。サンタモニカのピアです。
このピアの観覧車のあるあたりの下に被告人がダンジョンを作るのです。
ピア上にある駐車場の下あたりにDUNGEONをつくるとありました。
ピアに駐車場があるなどちょっと信じがたかったのですが、写真を拡大してみると
確かにありますね。
結局は、そこで警察の特殊部隊に射殺されてしまうのですが。
事件は評決を受ける前に終了。
事件の筋というよりは、20年ぶりに自由の身になったものの不可思議な行動
を描いているのでしょうか・・・
浮浪者の話が出てきたり(これについてはこのブログでも書きました)、
またここは太平洋に面しているので、ピアの下には
激しい波が押し寄せてくるようですが、そういうコワイ情景も描かれていました。
もう一度旅行をした気分になりました。
旅と読書、二つの趣味がシームレスに繋がって、いい時間を持つことができた。
hi! good