弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

東電管内の電力使用率93%超す

2011年06月30日 | 福島原発 東日本震災

節電といわれても29日の暑さでは、冷房を入れざるをえません。

オフィスビルだって、最近は窓を開ける構造になっていないものが
多くなりました。
冷房をいれなきゃ、蒸し風呂になってしまいます。

マンションだって日本の暑さ対応にはなっていません。

節電にグリーンカーテンをなどと言われていますが、
その前に、普段から本当はやるべきことがあったと思います。
日本ではマンションの窓には雨戸のような日光を遮るものはありません。

しかし外国を旅すると、日光の強いところでは、ルーバーのような
日よけが窓に取り付けられているのを良く見ます。
また、日よけのスクリーンが取り付けになっているのをみることもあります。

日本の気候を考えるとこういうものは当然作りつけにすべきと
思います。
これについては、ヨーロッパ旅行をするようになってからいつも感じていたことです。

暑い日本の気候にあったマンション作りがあってもいいと、いつも思って
いました。

こういうのは、さしあたりの節電対策にはなりませんが、
原子力発電の可否を含め、
もっと抜本的に考えるべきと思います。

今回の地震、津波の被害の経験を、生活全般を見直すいいチャンスに
したいと思います。


菅総理の辞任3条件について

2011年06月29日 | 政治、経済、社会問題

菅総理が辞任の要件として

第2次補正予算案、特例公債法案、再生可能エネルギー特別
措置法案の成立をメドと考えることを示したということです。

これでは辞任の時期を決めたことにはならないです。

それよりも、こういうやり方そのものに、私は嫌悪を感じます。

私には、恐喝というか脅しというかのように感じます。

最近では、幹部の公務員を恫喝するかのようにして辞任させたという
こともありました。

民主党はマフィアではないかと思います。
民主党に所属する多くの政治家は野党暮らしでした。
まさか与党になるなど真剣に考えたこともないはずです。
ですから、地道な活動などしたこともない。
ただ、マスコミで、身勝手な威勢のいいことばかりを言って当選してきたのです。

ですから、知っているやり方というのは、裏社会でのやり方だけです。

でも彼らにとってはそういうやり方しかしらないし、それにこういうやり方
というのはそれなりに効果的なのです。

もう何でもありですね。

やくざが表社会に出てきたようです。
本当に気持ちが悪いです。

辞任する気などさらさらないですね。

マスコミは、いざとなれば戦うという姿勢を示してほしいです。


新聞を購読していますか。止めようと思っています。

2011年06月28日 | 政治、経済、社会問題

みなさん日刊新聞を購読されていますか。

昔は、朝日新聞と日経新聞をとっていましたが、
かなり以前から日経新聞だけにしました。
朝日新聞は立場がはっきりしていましたし、読売新聞などもそれぞれはっきりと
していました。

日経新聞は経済面が当初は中心で、それだけに何か中立的なものを感じて
ここ10年以上は日経だけになっています。

ただ、最近、日経新聞も立場がはっきりせず、ただ中立でないことだけは事実で
変に偏っていると感じるようになりました。

そして、日本の大新聞は要は本当のことを書かないものだとわかってきました。
特に、いわゆる、当局側にあるものについては、嘘だとわかっていても鵜呑みにし
発表をそのまま伝えるだけです。
きれいに整理されていはいるが・・
きれいに整理されているだけならいいのですが、嘘を、真実であるかのように伝えていると
すると、それこそ問題です。

何のために新聞を読むのか。
やはり事実を知るためです。もし、間違っていても、しかも間違っていることを知りながら
何も問題にせずにあたかも事実であるかのように伝えているとすると、
何のための新聞なんだろうと、ふと疑問になりました。

最近はネット等で情報を得ることが多く、新聞を読まなくなりました。
ネットの情報も私はどちらかというとアメリカとかイギリスのものを見ています。
私は日本はネット社会としては遅れていると思います。
WEB版をみても日本のものは項目だけで掘り下げがありません。
ですが、アメリカやイギリスではWEBだけで詳細がわかります。
そして、日本のことも、今回の東日本震災や福島原発についても
海外の情報の方が正確で詳細でわかりやすく早かったです。
日本の新聞等に対する信頼をなくしました。

また、中東の動きなど、日本ではほとんど報道されていません。
全くの内向きです。

一番危険なことはこういう新聞等になれてくると、いつの間にか洗脳されてしまう
ということです。
それが一番怖いです。
つまり、これまでは新聞が本当のことを書いていないのはわかっているでも
実害ないならいいじゃない、と思っていました。
ところが実際は、刷り込みを通して、無意識のうちに信じさせられているということで
実はとんでもない害があるのだとわかったからです。
それに、本当のことを知る別の手段があり、容易に利用できるからです。

ということで新聞をとるのをやめてみようかなと考えています。

直接のきっかけは、以下のWEB上の翻訳記事(毎日と思います)でした。

米紙、日本の原発安全神話に皮肉 PR施設「ファンタジー」
 【ニューヨーク共同】
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は24日、福島第1原発事故に
関連し、日本には原発の「安全神話」があると指摘、大金をかけた宣伝活動や教科書を
使った学校教育を通じ、官僚や政治家が国民に原発の安全性と必要性を信じさせた
と報じた。
 また、各地の原発に併設されたPR施設を取り上げ「ファンタジー(夢想)でいっぱい」
と皮肉った。
 こうした施設を調査した学者の話を基に、かつては「技術の話に興味がある成人男性」
を対象にした簡素な施設が、チェルノブイリ原発事故を機に若い母親の不安を払拭する
ことを狙って「凝ったテーマパークに装いを変えた」とした。

もとのニューヨークタイムズの記事はつぎのようなものです

子供や女性向きにテーマーパーク風に楽しく、安全であるかのような舞台設定を
行って、感じさせるのですね。
9枚目の写真の説明部分では、ロボットは事故の存在を前提をしている、
ロボットを紹介するなどは安全神話に反する。
だからロボットは必要などない、
ロボットの研究などできないということになるとあります。

私が一番ショックを受けたのは、外国の新聞のWEB版
[ニューヨークタイムズはアメリカでは尤も権威のある新聞の一つである)には、こういう
わかりやすい写真で説明しているのに、
日本の一流新聞では、一切見たことがないということなのです。

毎月たかだか4000から5000円ですが、金額の問題ではありません。
嘘を刷り込むためにわざわざお金を払い、時間を費やす必要はないのではと
考えるからです。

もうひとつ、新聞ではいわゆる専門家がいろいろな意見を書いています。
でも、そういうことは、専門家は事例を引用したりなどしてそれらしく
纏めてはいますが、素人でもわかっていることです。
むしろ一番知りたいことは、どうしたら、菅総理や民主党の政治家ににやらせること
ができるのか、あるいは止めさせることができるのか、ということです。
具体的なやり方については何も書いてありません。
私たちが知りたいのは、実現させるにはどうしたらであり、結果を出すことです。

このニューヨークタイムズの写真とその説明をみれば、
みんな騙されていること、巧妙に仕組まれていることに誰だって気がつきます。
そして、原発の危険性に気がつきます。
何かあったときのためにロボットが必要だとわかります。
どういうロボットを作ればいいのかも考えます。
その過程でいろいろな不都合なことも出てくるはずです。
でてくれば、人間、なんとかしなくてはと考えるようになります。
こういうことが、具体的な実現の方法です。
そして、これ以上やるのは難しいとなれば、止めるしかないとの結論に自然にいきつきます。
なんとか克服できれば、注意つきで、やればいいという結論になるはずです。
おのずから、道が見えてくるのです。

ということで、間違った考えを刷り込まれる新聞の購読を止めようと思っていますが、
皆さんはどうなさっていますか。ご意見お寄せ下さい。


判事ディード法の聖域(第15話)他人を守る罪  深刻な子供に対する虐待

2011年06月27日 | 判事ディード 法の聖域

第15話は他人を守る罪(IN Defence of Others)です。

レイプや幼児に対する性的犯罪と養子縁組が絡み合った展開です。

幼児性愛症者を殺したアラン・ファールズの弁護をジョーがします。担当は
ディード判事です。
ジョーはマイケルを養子に迎えるための試験期間を過ごしています。
仕事はセーブ中ですが、被告人のアラン・ファールズがどうしてもというので
弁護を引き受けることにしましたが、有罪を認めるしかないとの考えでした。

もう一件の刑事事件はモンティ・エヴェラード判事担当で13歳の少年が先生を
レイプしたという事件です。これは直接ディードとは関係ないのですが、
実はこの少年(ポール・ローレンス)の養母が養子縁組委員会を相手取って起こしている
予備審査がディードの担当なのです。
この少年、不良少年だったのです。養親の10歳の女の子にも性的暴行をし、
養親の家庭をめちゃめちゃに破壊してしまったのです。
養母のハースト夫人は養子縁組前に委員会が養子のポールが家族に破壊的な結果を
もたらすことが予測できたにも関わらず、十分な情報を公開しなかったとして
委員会の責任を争っている事件です。これまでにも2回申立をしていますが、
いずれも却下されています。
この事件の委員会の代理人はジョージです。
担当職員はジョーとマイケルの養子縁組の担当のトレイダウェイでした。

これと絡んで、マイケルの実父が急に南アフリカから出てきます。
いないと思っていた実の父親が現れた以上、ジョーとの養子縁組はどうなるのか?
ジョーは私生活でも問題を抱えることになります。

アラン・ファールズの殺人事件ですが、
彼は7年の刑に服し、後1日で終了というときに、別の囚人のベイリスを殺害したのです。
刑務所内ですから、殺害の一部始終を撮影したCCTVがあるので、殺害の事実は
否定のしようがありません。
しかし、彼は無罪を主張するつもりです。
無罪を主張するには意思能力がなかったことを争うしかありませんが、
彼自身正気だったというのです。
無罪の根拠は何か?

実は被害者のベイリスは幼児性愛症者なのです。最低でも8回逮捕されていますが、
いずれも証拠なしで無罪となっています。今回の服役も、
メインの性犯罪は証拠なしで崩れましたが、証拠隠滅があったという司法妨害罪で
3か月の実刑になったのです。

アランの言い分は、ベイリンが社会に出れば、また必ず幼児に対する性犯罪をおかす
はずである、しかしベイリンは賢く捕まらない、だから、他人を守るために、殺すしかなかった
ので、無罪というものです。

専門的にいえば、他人を守るためであってもさし迫った危険の存在が必要ですが、
そのような危険があったとみるのは難しいです。

しかし、世間の風潮はといえば、性犯罪、特に幼児に対する性的暴行については
極めて厳しい見方です。
CSI(検察)ですら、MURDER(故意または重大な過失がある。終身刑のみ)ではなく、
MANSLAUGHTER(過失致死)で15年での交渉を望んでいます。
無罪を主張するということは、もし、認められない場合には、終身刑しかないので
大変危険です。殺害という事実は否定しようもないからです。
アランは頭がよく、服役中に法律の勉強をして、2つの単位をとったほどです。
ジョーに依頼したのも、ジョーが「囚人には、最良のあらゆる防御を受ける権利がある」
との持論を実行していることを調べてなのです。
ジョーのアドバイスも断り、無罪で戦うことにきめます。
決め手は、新聞が被害者であるベイリンのことを「モンスター(ばけもの)」と呼んでいる
ことから、素人の陪審員の判断に賭けることにしたのです。

ジョーもやるしかないということでしょう。やや問題のある訴訟行為をします。
アランは幼児性愛者と主張しますが、無罪になっているので、法律の世界では
あくまでも推測にすぎないことになります。
しかし、事実あったこととして質問の際に意見をいうなどし、ディードから撤回を注意
されたりしますが、しません。
また、最終弁論でも、これは言ってはいけないのですがと言いながら言います。
明らかに問題ですが、陪審員に印象づけるにはそれしかないわけです。
(検事、弁護士、判事が昼食をしながら、最終弁論の打合せをしています。
その席で、ディードは、他人のためにしたなどという弁論はしないでと言いますが、
ジョーはそれが本人の希望ですとやんわりと断り、検事役の弁護士は、
陪審員はこういう事件には敏感だからと懸念を表明し、でもディードは
陪審員も驚くほど常識を持っているからと楽観的です)

また、アラン本人もいわなければならないことは言います。
6月21日にアップロードした「EXACTING JUSTICE」もそうでしたが、
犯罪の動機となった、本人の受けた心の傷を語ることは、感動を呼ぶものなのです。
アランの言い分は、要は、法律や裁判が役割を果たせていないなら、自分がやるしかない
ではないかということでしょう。
しかし、現代社会というのは、私的制裁は認めない、そのかわりに国が代わって
司法の名の下に正義を行うシステムを作ったはずでした。
というものの、現実の世界では、システムが時代の流れについていけず、ある分野
では耐え難いほどの支障が生じていることは事実です。
こういう場合は、法律やその専門家は無力です。
むしろ一般人の素直な良識こそが力となり得るのです。

さて、アランですが、2歳のときに父親が精神的に病み、いなくなりました、
5歳のときに母親のボーイフレンドに性的虐待をうけました。
9歳のときにはじめて人に話しました。でも何もおこりません。
そのうち母親が薬物依存になり、施設にはいりました。
そこでも施設の職員から虐待を受けました。大人はみんなそうだと思うようになった。
そして自殺を考えるようになり、最後は精神病院入りとなった。
親切な人に会い救われた。

虐待した人を探し出し。告訴しました。
証拠がないということで、起訴されなかった。しかし、その人を攻撃したため、
殺人未遂で7年の実刑になった。悪いことをしたことは事実なので、軽減は断り
素直に刑に服した。
残りあと1日というところで、後数週間で出所するベイリンとあった。
出たらまた幼児に対する性的虐待をすることは確実である、
それを防止するために、ベルト代わりのワイヤーで絞め殺してしまったというのです。
検察側は、復讐ではないかと突っ込みますが、本人は子供たちに対する性的虐待を
防止するためと言い張ります。
検事役の弁護士は、陪審員に判断していもらいましょうと締めくくります。

アランはひとり喋ります。
性的虐待をうけるということは、心が死んでしまうということである(die inside)。
虐待を受けた子供は決して回復しない。
自分を心がなく薄よごれて愛情や尊敬にあたいしないと感じるようになってしまう、
というのです。
これからの人生、子供たちに虐待が起こらないようにしたい。

陪審員、あっという間に評決に達しました。全員一致の無罪です。
さすがのディードもこの評決には反対ですが、仕方ありません。

法律で割り切れないことがあることは事実です。
しかし、ここまでくると、いかがなものかという感じがします。

検察側の弁護士から法律じゃあり得ないよ、よくやったねと祝福されます。

アランは記者会見をもちますが、そこで、本音(復讐だったこと)が出てきます。
ジョーは苦々しい思いです。ディードがこれからは忙しくなるね、などと勝訴を祝福しますが、
ジョー自身は最悪の日だと苦り切っています。依頼者に騙された、利用されたという思いでしょうか。

話がそれるかもしれませんが、今回のアレンのような辛い体験をそのまま語ることは
陪審員だけでなく、専門の裁判官の心を動かすこともあるのです。
私も刑事事件の弁護で経験したことがあります。

素人の場合は、0か100かのような形で現れるという違いがあるのかもしれません。

さて、ハースト夫人の方ですが、養子のポールは合意を争っていましたが、有罪になりました。
当然でしょう。
刑事を担当したモンティもああいうワルを養子にするなど信じられないという意見です。
また、ディードが担当する予審でも、委員会側は、家族に深い悲しみをもたらすかもしれない
と警告しているのです。
ハースト夫人本人さえ、委員会側はポールを罰するかのように養子にさせないようにしていた
というのです。
そして、試験期間中にも、何をしでかすかわからない、一瞬たりとも目が離せない子だとわかり、
夫の方は養子に反対したというのですが、夫人が説得して養子にしたというのです。
実の娘が養子のポールの性的暴行を受けたことで家庭は崩壊し、離婚となったのです。
それでもハースト夫人はポールを見捨てることができず、
委員会に責任転嫁をしようとしているのです。

さて、またまたここで一大事です。
ジョーは突然現れたマイケルの実父マックにマイケルを引き渡すかどうかで、
忙しい殺人事件の合間を縫って、マック、マイケルとの時間も作り出しています。
ディードから電話があってもいつも留守電です。
ディードはジョーがマックに惹かれていくことに強い嫉妬心を抱きます。
ジョーと会えないことで寂しい思いもしています。

一人で食事をしているディードをみてハースト夫人が話しかけてきます。
最初は事件の原告と話すことはできないと断っていましたが、
女好きな本性に逆らず、とうとう官舎で一晩を過ごしてしまいます。
ディードは、どうしてあんな悪い子を養子にしたのとか、委員会に責任転嫁しても
何もかわらないなど、率直に話します。
ハースト夫人も自問自答するけれど、答えはわからないというのです。
自分の責任(一瞬よそ見をした瞬間に激突事故を起こし)で息子を死なせてしまった
後だったいうのです。
息子の死に責任がある自分を罰する、自己破滅願望かもしれないなどの話をします。
いずれにしろ、ディードに話を聞いてもらったことは良かったようです。

ディードはこのハーストの件については、棄却(却下)の裁決をしました。

養子縁組というのは、本当に難しいですね。
日本の場合は、親族間のことが多いようですが、
外国はむしろ他人のことが多いようです。
アンジェリナーとかマドンナなどアフリカやアジアの子供を養子にすることも多いです。
全く赤の他人となると将来どうなるかわからない、実の子だってどうなるかわからないのです、
また、ジョーのように急に実の親が現れるかもしれないのです。
おそらく、こういう問題は多いのではないかと推測します。
理屈ではない、感情の問題なのでしょう。
ですから、ハースト夫人も気持ちの整理がつかなくて何度も委員会を訴えているのでしょう。
(元夫や娘たちを訴えるわけにはいきませんし、ましてや養子のポール
を訴えるわけにはいきませんから)

ディードとイアンとの戦いはまだまだ継続しています。
ハースト夫人が朝帰りするところをモンティの奥さんが目撃しました。
モンティは同じハイコート判事として関わりを持ちたくないようですが、
モンティの奥さんはこういうどろどろがお好みですから、イアンを焚きつけます。
女の弁護士(ジョーのこと)のときは失敗したが、担当事件の当事者と
寝たのだから、今度こそはディードを破滅に追いやってやると鼻息荒いです。
イアンが直接対決しますが、例によってディードは尻尾を出しません。
マスコミに知れたら大変だと言われても、そちらが言わなきゃマスコミは知らないよ
などと、煙に巻くだけです。
モンティは表向きは関係ない、自分も奥さんも証人にはなれないと言いながら、
負けたハースト夫人に「事実を話せば勝てるよ」と言って説得すれば、証言する
かもねと、知恵を授けます。
例によってイアンの部下のジェームズが説得しますが、
ハースト夫人はディードが話を聞いてくれたことで整理がついており、
勝ち負けはどうでもよくなっています。
そして、養親子関係というのも奇妙なもので、親子関係には違いなく、親子としての
情もあるのです。不満がありながらも、何とかそれに対応しようとする気持ちが実の親子
同然にあるのです。
ハースト夫人はディードのアドバイスをうけ、前に進むことに決めたのです。
娘との関係修復をしながら、ポールも決して見捨てないと決めたのです。

またしても、イアンの画策は失敗しました。

おそらく、イギリス社会が抱えている深刻な問題の反映でしょう。

何が良い悪いと一刀両断的に切れるわけではありません。
人間は感情の動物です。
ただ、都合が悪いからと言って、目をそむけるのではなく、
こういう番組を通して、みんなが考える、その中から、ベターな解決策が
見つかっていくことになるのでしょう。
欠点を抱えたままのディードだからこそ共感を得られるのでしょう。

アランの関係部分を編集したものがインターネットでみつかりました。
ドラマの雰囲気も少しはわかるかもしれません。埋め込みで不可でした。

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刑事コロンボのピーター・フォーク 83歳で死亡

2011年06月26日 | エンターテイメント

今日のニュースはこれできまりです。

私は刑事コロンボの大ファンです。
1971年から2003年の30年以上にわたって放送された長生き番組です。
ただ、私たちが日本で見るのは再放送ですから
時代がまちまちです。
30年の間に俳優も年をとります。
順不同に見るので、雰囲気の違いに戸惑うこともありました。

コロンボの犯罪は、ハイソで起こることが多いので、
その舞台装置の豪華さや華やかさも楽しみの一つでした。

ピーター・フォークの右目はいつも変だと思ってみていました。
多分、義眼ではと思うのですが、でも、テレビに出ているのに?
あるいはシリーズが始まってから、義眼になったのだろうか、だから代えるわけには
いかなかったのだろうか、いつもいつも疑問でした。

死亡記事によると、3歳のときに癌で、義眼手術を受けていたことを知りました。

最初は舞台俳優だったようです。
みんなから義眼だからテレビや映画はできないねと言われていたし、
またハリウッドのオーディションでも、同じ報酬で2つちゃんと目のある人を雇えるなど、
心ない対応を受けたようです。

この刑事コロンボ役もビング・クロスビーのためにつくられたということですが、
断られ、ピーター・フォークに回ってきたのです。
結局、義眼であることが、よれよれのレインコートとともにコロンボのトレードマークに
なったのですね。
そして、独特の刑事像となったのです。

こども時代は義眼であることジョークにしていたということですから
きっとからかいやいじめのようなものがあったのでしょう。
そういう実生活の体験が、刑事コロンボをつくったのだと思います。

3歳のときに決定的なハンディキャップを受け、小さいときから演劇が好きだったものの
政治学の修士をとり、政府の予算局で働いていたが、演劇への情熱を押さえきれず、また
舞台に戻ったということです。

情熱があれば、不可能が不可能でなくなる、そして、ハンディキャップがハンディキャップで
なくなり、むしろ、強みになる、そして、おそらく、シャーロック・ホームズやマープルと並ぶ
世界的な探偵像を作り上げた、素晴らしいです。

ここ数年は認知症、アルツハイマーを患っていたということでした。

刑事コロンボと同程度にあるいはそれ以上に人間ピーター・フォークのファンになりました。

何事もあきらめてはいけない、教訓を学びました。