まだ、旅半ばですが、一番の印象は、清潔、キレイ、
ということです。
たとえば、われわれの使うバス、
トイレ休憩をしていると、洗車をする人がどこからともなく
現れてきます。
長~い柄のついたモップを使って、要領よく、あっという間に
ピカピカに磨き上げます。
また、ホテルのバスマット。
きちんと足跡の折り込み模様がついているので、間違いようが
ありません。
単にものだけではなく、どこに行っても感じることでした。
イスラムの国々では香料などのにおいが強烈ですが、
そういうものもありません。
トルコは、特にアナトリア地方に向かうについて風景はなにもありません。
本当に荒野という感じです。
でも、土埃、砂埃はないのです。
これはコンヤの近くですが、
トルコ民族が初めて作ったセルジューク朝の首都はこういう痩せた
何も作物をつくることができないような土地なのです。
そもそもトルコ人は中央アジアの遊牧民(突厥?)でした。
定住するときに、故郷の中央アジアに似た、この地を選んだと
ガイドさんのお話でした。
きっとそうなのでしょう。
トルコはイスラムの国で、国民の95%がイスラム教徒だと
いうことですが、政教分離のいわゆる世俗国家です。
昔はアラビヤ文字を使っていたようですが、
オスマントルコが崩壊し、共和国になったとき、1922年に
アルファベットを使うことにしたということです。
これらは、初代大統領となったアタチュルクが行った大改革です。
これが、現在のトルコの発展につながっていることは
間違いありません。
トルコは西洋と東洋が交流するところでもあり(これはよく言われます)、
またイスラム教とキリスト教が交流?するところでもあるのでは
と私は感じました。
エフェソスのアルテミス神殿の近くには、聖母マリアが晩年
(42~48年)を過ごした家があります(私たちのコースには
含まれていない)。ローマ法王も訪れたことがあるということで、
キリスト教徒にとっては巡礼の地なのです。
12使徒のひとりヨハネも一緒だったということで、聖ヨハネの教会
もあります。
これはアルテミス神殿の遺跡ですが、遠景にヨハネの教会がみえる
はず?なのです。
このようなトルコの特殊性は国際政治において大きな役割を果たす
可能性があります。
しかし一方で大帝国オスマントルコを築いた国でもあります。
大国主義の血が気にならないでもないです。
こうして、実際にその地を旅すると、本などには書いてない、
自らの感性でその国を知ることができるようです。
トルコは国土は広いので旅は強行軍ですが、
それだけの意義はありそうです。