
ステップ14からは、37ミリ副砲の砲塔関連の組み立てに入ります。まずは砲塔内部の円筒形の搭乗員空間を組み上げますが、ここでもパーツが分割式になっていますので、接着の際に注意しないと、ズレたり歪みが生じたりします。

ひとまず、パーツ毎にシートや細かいパーツをくっつけました。E23およびE36には37ミリ砲弾のD22をつけるのですが、これは塗装してから接着することにしました。シートは円形のE5が二つ、方形のE20が一つありますが、前者はそれぞれE36とE37に接着しておきました。E36につけたシートE5は丸山紗希の、E37につけたシートE5は澤梓の席になります。E20の方は大野あやの席ですが、キットのパーツはガルパン仕様と異なります。

劇中のワンシーンにて確認すると、大野あやの座る副砲砲手席には、丸い背もたれがついているのが分かります。

そこで、方形シートE20にプラ板で背もたれ部を追加し、適当に丸く整形しました。

続いて、塗装段階での手順を考えてE22とE37のみを底面パーツE2に接着しました。後のパーツは、塗装して37ミリ砲弾のD22をつけてから組み立てることにしました。とりあえず、これでステップ14の工程は完了としました。

続いてステップ15にて、37ミリ副砲を組み立てました。制作ガイドの指示通りにくっつけていきましたが、D47のパーツのみが同軸機銃D7と干渉してうまく取り付けられないうえ、D47に相当する部品が公式設定資料の車内設定図に見当たらないため、D47は取り付けませんでした。

D47を除いて組み立てが完了しました。この状態でもガルパン仕様とは異なるのですが、追加工作や改造は次のステップの工程内にてまとめて行うことにしました。

ステップ16では、37ミリ副砲を防楯に取り付けて内側の各パーツをつけます。

ステップ16での接着指示位置も分かりにくい部分が多いです。D14、D28などは、公式設定資料の車内設定図を参考にして初めて正確な接着位置が理解出来ました。

これで全てのパーツを着け終りましたが、この状態ですとガルパン仕様とは異なります。

劇中のワンシーンでは、黄色円内に示すように、砲の後ろに砲身後退および薬莢排出ゾーンのガイドが付けられているのが分かります。

そこでガイド部分をプラ板で追加しました。最初は曲げていた部分が、そのうちにポキンと折れてしまったので、仕方なくプラペーパーで補修しました。つぎはぎ状態になってしまいましたが、ガイドの姿そのものはなんとか再現出来ましたので、良しとしました。

続いて、外見上のガルパン仕様との相違点を出来るだけ改造する作業に移りました。キットの状態は、第二次大戦中の実車の形状をそのまま再現しており、タミヤのキットでも同じ形状になっています。

公式設定資料図を見ると、まず黄色円内に示した砲身基部の形状が丸味を帯びていて、キットのパーツに見られる砲身下の円形モールドもありません。次に赤円内に示した覗き窓部分の盛り上がりがコンパクトになっています。

したがって、黄色円内に示した方形の砲身基部のエッジを落としてモールドも削る、赤円内に示した覗き窓部分の盛り上がりを小さく縮めてコンパクトにする、といった改造が必要となります。後者の方はパーツの上部を大きく削って平らに仕上げるので、手間もかかります。

ほぼ一時間ぐらいかけて、なんとか改造を終えました。覗き窓部分の盛り上がりを小さく縮めて削っている段階で穴が開きかけてパテで埋め、さらにプラ板を薄く貼って整形したりしました。
方形の砲身基部のエッジを落とすのも簡単ではなく、砲身や同軸機銃を間違って傷つけたりしないように注意しながら丸ヤスリなどで細かく削り、サンドペーパーをあててヤスった後にパテを薄く塗って少しでも丸みを加えようとしました。流し込み接着剤は、薄く塗るとパテの表面を溶かして滑らかに仕上げてくれますので、改造部分全体にわたって補強の意味でも使用しました。
これだけでも大変な苦労でしたが、さらに砲塔やキューポラの改造が控えているので、なかなか気が抜けませんでした。 (続く)