
ステップ18の工程が完了した段階で、残るステップはあと一つになりました。そのステップ19では砲塔と履帯と小部品の組み付けを行うだけですので、まだ車輪も付けていない私の制作順においては、これまでの幾つかの改造や追加箇所の出来映えを再チェックしておく必要がありました。
そこで、一回薄くサーフェイサーを吹きつけて、現時点での全体の仕上がり状態を見てみることにしました。

37ミリ副砲の砲塔内部です。既に接着済みの丸いシートは車長席です。ウサギさんチームのリーダー澤梓の席で、時にはその上に立ってキューポラから頭を出して周囲の状況を見回したりしています。
キットの指定では、車内の色はホワイトとなっていますが、劇中ではどうも違うようなので、塗装の際の色を何にしようか迷っています。

37ミリ副砲の砲塔です。砲身基部、砲横の覗き窓、キューポラなどあちこちを改造しましたから、荒削りの雑な状態になってしまったようですが、思った以上に劇中の形状に近づけることが出来たように思います。

砲塔の背面辺りの表面にまだ荒れが残っているので、もう一度パテ塗りをして磨く予定です。37ミリ弾の薬莢を捨てるためのクラッペは、キットのパーツは分厚く角ばっていたため、なるべくエッジを落とし、全体的に丸く削って起伏感をおさえました。この工作は他のクラッペのパーツにも施しています。劇中のはもっと薄くてのっぺりした感じですが、そこまで削り込むと穴があいてしまいそうなので、程々にしておきました。

車内も、白くなったことで印象が違って見えます。キットの指定では車内も白になっています。ですが劇中のシーンをみると違うようです。これについては、塗装段階にて改めて考えることにしました。

車内の操縦席付近を見ました。操縦レバーは、そのままだと車体上部パーツを合わせる際に少し干渉する場合があるので、少し後ろに引いた状態で改めて固定しておきました。

上部車体の左側を見ました。この時点で、ステップ19でつけるパーツB35を接着しておきました。このB35が、上下の車体を合わせる際のガイドみたいな役目も果たしているからです。キットの指定では、車体は完全に接着してしまうのですが、私の制作においてはインテリアも見て楽しむことにしたので、上下の車体は接着せずに、ただ合わせてはめ込むだけにしました。

上部車体の右側を見ました。全体的に白くなったことで、それまでオーバースケール気味に見えていた道具箱の印象がやわらいできました。ちょうど良い大きさで後部に乗っかっているという感じになってきました。

75ミリ主砲と37ミリ副砲の砲塔を仮組みしてみました。いかにもM3中戦車リー、という雰囲気が出てまいりました。車輪をつけていないのに背が高く感じられます。これで車輪と履帯をつければ、もっと高くなりますから、三階建ての戦車と呼ばれたのも頷けます。

このキットにおいては、可動部は出来るだけ動かす方針で組み立てていきましたが、37ミリ副砲だけはどうしても固定しないと内部のパーツが剥がれて破損する可能性があるので、やむを得ず俯仰の動きは諦めました。砲塔の旋回による横方向の動きのみが出来ます。

あちこちに削り残しの段差や、埋め切れていない凹面があるので、パテをもう一度塗ったりしました。

上部車体の組み合わせ部にも、不自然な段差や隙間があるので、削ったり、パテで埋めたりしました。最後にヤスリやサンドペーパーなどでヤスって仕上げました。

砲塔の背面や左側にまだ荒れや凹みが残っているので、もう一度パテ塗りをして整形しました。私の腕が未熟なせいで、色々と無駄な手間がかかっていますが、反面、何も考えずに一心に作業する楽しさがあります。模型作りの醍醐味の一つではないでしょうか。 (続く)