「鳥孝」からの移動中に、K氏からの電話がかかってきました。調子はいかがですか、と聞かれ、「順調に進んでおりますよ、と言うか面白くなってきたので、楽しんでやっております」と応えました。あわせて進捗状況などを簡潔に報告しておきました。
それから「たかはし」に寄りました。店主修行中の娘さんに調査の説明をして許可をいただき、缶バッジのカウントを行ないました。大洗でも人気のあるお店だけあって、総数は110個、ガルパン公式缶バッジは85個に達していました。多くはファンの方からの寄贈品ですが、最近はウチでも集め出しました、との事でした。非公式同人系バッジは、以前に私が寄贈させていただいた自作缶バッジのあんこうチーム9個セットのみで、大洗発オリジナル品は26個を数えました。このお店でも、大洗の缶バッジだけが集まっていた流れが理解出来ました。
続いて「ヴィンテージクラブ・ムライ」に行きました。コーヒーを注文した後に缶バッジ調査の趣旨を説明すると、奥さんが「それなら奥にも置いてあるんで、全部出さないと」と奥から箱に入れた缶バッジを取り出してきました。デザイン一種で一個とカウントいたします、と伝えると、それじゃ同じ柄のものは分けておきますね、と選り分けて下さいました。
店主さんは「缶バッジの動向の調査、っていうのは初めて聞いたねえ、そういえばウチだって何個あるのか数えたこと無かったねえ」と笑っておられました。
以前はカウンタースペースの棚やレジ横などに分散して貼られていた缶バッジも、今回の訪問時には店内奥の階段に設けられた大きなコルクボードに全てまとめて並べられてありました。ボードの大きさも、大洗では初めて見るサイズで、これまで見てきた限りでは最大のボードでした。200個以上は余裕で並べられそうな大きさでした。
カウント作業に先立ち、許可をいただいた御礼として自作ガルパン缶バッジ11個を寄贈させていただきました。奥さんが大喜びですぐにボードに貼って並べてくれたので、それを含めてのカウントが楽に出来ました。
300個近くは貼れそうな大きなボードの半分以上を占めているので、150個以上は確実にあるかなと推定しましたが、その通り総数は153個でした。ガルパン公式缶バッジは99個、大洗発オリジナル品は32個で、非公式同人系は私の寄贈分を除けば7個でした。結果を報告すると、やっぱり100個以上はあったんだ、と奥さんが嬉しそうに言いました。このお店でも缶バッジの保有数を把握していなかったようです。大洗の皆さんは本当におおらかだなあ、と感心したことでした。
コーヒーを飲んでいると、店主さんが「これも記念にお渡しします」とファン手作りの店主夫婦イラスト缶バッジ2種を下さいました。大洗の各店舗でよく見かけるイラストの画風なので、熱心なファンの寄贈品だろうと察しました。なんでも店主さんの誕生日を記念して作られたものだそうです。
永町から髭釜へ、そして大貫地区へと歩きました。水浜電車の大貫停車場跡の駐車場を見て、少し軌道跡を北へとたどってみました。
駐車場の北の車道は、廃線跡の風情をよくとどめています。上画像右手の草に覆われた塀は、当時からのものだと聞いているので、線路そのものは現在の車道の半分程度の幅であったことになります。当時の写真を見ると、小さな電車が街並みの間の狭い軌道上を進んでいるので、その廃線跡を片側で少し広げて道路に転用していることが理解出来ます。
今回は、缶バッジの調査を頼まれていましたから、廃線跡巡りは次の機会にやろうと決めていたのですが、歴史的遺産とかが大好きな身としては、このまま廃線跡をたどって探査を続けたい衝動にかられそうになりました。
「梅原屋洋品店」に行きました。元気よく挨拶して缶バッジ調査のことを話して許可をいただきました。
店主さんは「たぶんウチは100個ぐらいじゃないかな」と言いましたが、私もそんな気がしました。東町や曲松や永町に比べると大貫には缶バッジのコレクションをボードに陳列しているお店が少なく、コレクションとしてまとまっているのはこのお店ぐらいじゃないかな、と感じていたからです。
以前に「さくらい」で缶バッジのことで話した時にも、大貫にはバッジを並べているお店が少ないから、お客さんが来てくれるところも限定的になってしまう、という愚痴めいたことを聞かされたことがあります。大洗を訪れるガルパン巡礼の相当数が、缶バッジ目当てであるだろうと認識されており、色んなお店でもっと缶バッジを出さないといけない、という議論になっていました。そのことを思い出して話したら、それはそうですよ、だからウチはこうして並べているわけですよ、とボードを仰ぎ見る店主さんでした。
ボードの右上隅には、以前に寄贈させていただいた自作ガルパン缶バッジのカメさんチームセットも並べてありました。本来は6個セットですが、戦車2個を欠いているので4個となっています。この4個が、このお店にある非公式同人系バッジの全てでした。
これらを含めての総数は105個、ガルパン公式缶バッジは75個、大洗発オリジナル品は23個でした。他サイズの3個も含めて大多数が大洗の缶バッジで占められていることが分かりました。
カウント作業の後で、お茶をいただきながら、大貫商店会発のEDバージョン缶バッジのことなどを話題にして少し雑談しました。お話によると、EDバージョンはテレビシリーズの大洗女子学園の計8チームが全て出揃ったが、在庫がほとんど無くなってしまって商店街の販促品そのものが不足しているため、新たに作る計画がある、ということです。
対戦校のEDバージョンとかが出るわけですかね?と訊ねたところ、そういう話は聞かなかったねえ、今までのやつを再発注して作って貰うとかって話は聞いたけどね、という返事が返ってきました。どのみち現時点では大洗女子学園の計8チームのEDバージョンが入手困難になっているようなので、再発注再生産していただけるのであれば、ファンにとっては朗報でしょう。ですが、新規デザインの缶バッジが出される可能性も否定出来ませんね・・・。
帰りの列車の時刻が迫ってきたので、あと一ヶ所を調査することにして「日野屋商店」に行きました。既に二人のガルパンファンが居て談笑中でした。この日は「肴屋本店」にてダージリンの誕生日記念ミニイベントをやると聞いていたので、それに参加するのだろうな、と察しました。一人は見覚えがあり、向こうも私を覚えていたようです。記憶が間違っていなければ、以前に「いそや」に同じ日に泊まった方の筈でした。
製作中のおからアートは「ペパロニ」と「ダージリン」でした。毎月色々作っておられる様子ですので、創作活動にとても熱心であることが分かります。趣味だと言っておられましたが、その域を完全に超えていると思います。芸術家の創造活動といってもよく、正式に「おおからアート作家」としてデビューしても違和感はないと思います。
このお店の展示は、来るたびに変わっています。缶バッジの展示の位置も数も、前回と異なっていました。女将さんに缶バッジの総数を訊ねたところ、「壁に貼ってあるのとここの引き出しに入れてあるのとで全部だけど、何個あるのかしらねえ」と呑気そうに答えてきました。ボードは設けていませんが、かなりの数が集まっていることは知っていましたので、この機会にカウントさせていただきました。
その結果、総数は81個、ガルパン公式缶バッジは53個、大洗発オリジナル品は3個でした。非公式同人系は23個あり、大半は蟻糖さえさんの寄贈品でした。「大洗女子絵画クラブ」なるグループを率いておられると聞きますが、この方の缶バッジは大洗の各店舗で見かけます。
その後の雑談にて、女将さんに「大貫からまた新しいバッジが出るよ」と言われました。やっぱり出ますか、と応じると、「まず田口さんとこで幾つかオリジナルを出すみたい。あとココストアも出すんじゃなかったかな」との事でした。
田口理容店が今後も缶バッジをオリジナル品の形で出す予定であることは、すでに前月の訪問時に店主の北見さんに直接示唆されていましたので知っていましたが、ココストアが出すと言うのは初耳でした。
ココストアは、土日限定でばくだんおにぎり購入の特典としてEDバージョンの缶バッジを配布していましたが、その在庫も切れたという噂でした。なので、再発注したか、新たに出すかのどちらかだな、と推定しました。新たに出されるのであれば、設置パネルのポルシェティーガーでデザインしてくれればいいな、と思っていたのですが、実際にそうなったことを、次の10月の訪洗時に知らされました。
大洗駅へ向かう途中、「和泉屋米穀店」の前を通りました。このお店にも、ダージリンの誕生日記念ミニイベントに参加するらしい人々が数人詰めかけていたので、遠慮して外から会釈するにとどめ、エルヴィンを撮影して道を急ぎました。
少し時間があったので、大洗駅の反対側へ少し歩いて、水浜電車の廃線跡を一瞥しました。次に来た時は、この廃線跡の大部分を可能な限り探査して僅かな遺構なり遺物なりを見い出してゆこう、と思いました。その機会が本当に待ち遠しく感じられました。 (続く)