2015年5月の下旬に一週間の休暇をいただいたので、そのうちの三日間を使って、二ヶ月振りの大洗行きを楽しみました。前回までは、それぞれにテーマが有って、行きたい所や見たいものが大体決まっていたのですが、今回はそれも無くなって、完全なフリーの大洗行きになりました。
というのは、最終的な目標であった虎塚古墳見学を前回の訪問中に終えたことにより、大洗だけでなく近隣のエリアにおいても私なりの関心や興味の対象をほぼ全て踏破したからです。
なので、今年の3月までは大洗行きを毎月やっていたのを、4月は止めて奈良や鳥取などの他地域へ出かけていました。このまま大洗行きはしばらく休もうかと思ったのですが、5月にガルパンギャラリーがオープンしたと聞きまして、俄かに興味が湧きました。今回の一週間の休暇を、どこも行かずに過ごすのももったいない気がして、半分ぐらいを使って大洗に行くか、と考えました。
行くと思い立ってから、その日のうちに計画表を作り、宿や切符などの手配を済ませました。折角の機会だから、今まで泊まったことのない宿に泊まり、まだ食べたことのない食事処で食べてみよう、と決めました。
かくして、数えて17回目の大洗行きを、二泊三日の行程にて実施しました。
5月26日の朝、水戸経由で大洗駅に着きました。天気は快晴、朝から日差しも強いくらいになりました。この日、東京都内では30度超えの気温を観測したそうですが、大洗では終日鹿島灘からの海風に吹かれていましたので、どちらかというと涼しかったです。
いつものように「榎澤輪業商会」さんに行ってレンタサイクルを三日間借りだしました。店舗の改築工事はまだ始まっていませんでした。店主の榎澤さんも「道路拡張でここらの建物はみんな移動させられるんだけどね、工事始めたんはまだウチだけだから、あんまり早く進んでもねえ」と笑っておられました。
仮店舗のままだと、何かと不便なのではありませんか、と訊ねたところ、「いや、そんなこともねえよ。昔も長くこういうガレージで商売やってたんだ、小さい方が営業するにも手頃で楽なこともあるんだよ」との答えが返ってきました。なるほど、そういう考え方もあるのか、と感心しました。
近くの青果店「多満留屋」さんの店先で、上図の「寄せ木戦車」の展示が目に入ったので、自転車を止めて見入っていたら、道路の反対側で作業しておられた店主さんが来て、にこやかに色々と説明して下さいました。店主さんの友人が制作されているもので、人気が出たので現在は予約生産になってます、ということでした。
ガルパン戦車のそれぞれの特徴をよく捉えており、ファンの方から寄贈されたという、ねんどろいどぷちが乗せてあったりしました。サイズ的には、1/35スケールの戦車プラモよりも少し大きいです。
とりあえず、どこかで朝食を食べよう、と考えました。朝から何も食べずにやってきたので、とても空腹でした。今回の滞在中には、大洗産の駅弁も食べてみたいと考えて、朝食をとらずに大洗駅売店で駅弁の一つを購入しておいたのでした。
そうだ、「鳥孝」の店先のテーブルでいただこう、と思いついてそちらに向かいました。店主の稲石さん夫婦に挨拶して少し雑談を楽しみました。
これがこの日の遅い朝食となった、大洗産の駅弁「三浜たこめし弁当」です。大洗町に本社と工場を持つ「万年屋」さんの製品ですが、大洗町では大洗駅売店のほか、アクアワールド茨城県大洗水族館のフードコートでしか買えないという、ある意味レアな品です。午前中には売り切れてしまうのが常なので、私も今まで実物をきちんと見たことが無かったのでした。
稲石さんは「あ、たこめしだね、万年屋さんの弁当は良いよ、旨いよ」と薦めてくれました。三浜とは、大洗、那珂湊、平磯の三つの浜の総称です。
中身はこんな感じです。タコを炊き込んだおこわに、柔らかく煮た5切れのタコが載せられ、季節の野菜と煮物が添えられています。海鮮物が大好きな私にはたまらない弁当です。食べてみて、おおこれは旨い、どうして今までこれを食べてこなかったんだ、と思いました。
旨いなあ、と口に出しながら食べていると、稲石さんがお茶を下さいながら「知ってるかね?三浜のタコの漁獲量は世界一なんだよ」と教えてくれました。それは初耳でした。
それにしては大洗でタコ料理にあんまりお目にかかっていないんですが、と返したところ、「そうだな、ここらではあんまりやってないしねえ、だいたいは那珂湊でやってるからねえ」と話しました。そういえば、以前に那珂湊の「おさかな市場」へ行った時にタコ飯やタコ焼きやタコ料理が結構あったなあ、と思い出しました。
続いて「吉田屋」さんの梅カフェに行きました。軽く梅ドリンクを楽しもう、という心づもりだったのですが、先の「三浜たこめし弁当」だけでは空腹がおさまらなかったので、こちらでも何か食べることにしました。以前に戦車ケーキをいただいたことはありますが、食膳メニューの方はまだ経験したことが無かったからです。
そこで、「9種類の梅干からえらべる梅干おにぎりプレート しじみ汁・漬け物添え」を注文しました。9種類の梅干を上図の一覧表で見て、3番の「八代目」にしました。時々購入していた「恋に恋するさおりんのスイート梅」は「スイート梅」なので、それとは別の種類を味わってみました。
店内に飾ってあった、武部沙織のフィギュアです。ファンの方からの寄贈品だそうです。ポーズから、テレビシリーズ第9話の、対プラウダ戦時のあんこう踊りのシーンを再現していることが分かります。市販品ではないようなので、オリジナル品でしょう。
この日は大洗磯前神社に参拝する予定でしたので、商店街を北上し、途中で「丸五水産」さんに立ち寄りました。「大阪ぼちぼち作戦」の事などを話し、その缶バッジを一個寄贈させていただきました。あとポスターがあれば良かったな、と思いました。
上図のように、店内には過去の「秋葉原上陸作戦」や「北海道ほくほく作戦」のポスターがあるので、これに「大阪ぼちぼち作戦」のポスターが加われば完璧だからです。でもポスターは大阪では売っていなかったので入手出来ませんでしたし、大洗のガルパン常連ファンの大部分は大阪まで行っていないようです。
だから、今回の滞在中に大洗で「大阪ぼちぼち作戦」のポスターを見かけることはありませんでした。
大洗磯前神社に着きました。既に4月に造替完成記念の式典を終えたそうで、境内は落ち着きを取り戻していました。
随神門の手前左右に立つ狛犬です。前回の訪問時にも備前焼だな、と感じましたが、今回は社務所に問い合わせてその通りであることを確認しました。いつの時代のものかを尋ねたところ、江戸時代だということです、との簡潔な返事のみでした。
おそらく、水戸藩による一連の神社修築および再整備の一環として、備前焼の狛犬が調達されたのであろうと推察されます。備前焼の本場である岡山県備前市伊部(いんべ)にも江戸期の狛犬が幾つかあると聞いたことがありますが、ここ大洗磯前神社の狛犬と同時期の似たような作品があるのかもしれません。機会があれば、歴史散策を兼ねて備前市伊部を訪ねてみたいと思います。
随神門の通用口を額縁に見立てて、拝殿を撮影しました。どこでもそうですが、歴史ある古社はそれなりの風格と趣をそなえていますので、どこから撮っても絵になります。長い時間の蓄積による重みが、風景にも独特の味わいを添えてゆきますので、隙のようなものも次第に埋められて無くなってしまうのでしょう。 (続く)
というのは、最終的な目標であった虎塚古墳見学を前回の訪問中に終えたことにより、大洗だけでなく近隣のエリアにおいても私なりの関心や興味の対象をほぼ全て踏破したからです。
なので、今年の3月までは大洗行きを毎月やっていたのを、4月は止めて奈良や鳥取などの他地域へ出かけていました。このまま大洗行きはしばらく休もうかと思ったのですが、5月にガルパンギャラリーがオープンしたと聞きまして、俄かに興味が湧きました。今回の一週間の休暇を、どこも行かずに過ごすのももったいない気がして、半分ぐらいを使って大洗に行くか、と考えました。
行くと思い立ってから、その日のうちに計画表を作り、宿や切符などの手配を済ませました。折角の機会だから、今まで泊まったことのない宿に泊まり、まだ食べたことのない食事処で食べてみよう、と決めました。
かくして、数えて17回目の大洗行きを、二泊三日の行程にて実施しました。
5月26日の朝、水戸経由で大洗駅に着きました。天気は快晴、朝から日差しも強いくらいになりました。この日、東京都内では30度超えの気温を観測したそうですが、大洗では終日鹿島灘からの海風に吹かれていましたので、どちらかというと涼しかったです。
いつものように「榎澤輪業商会」さんに行ってレンタサイクルを三日間借りだしました。店舗の改築工事はまだ始まっていませんでした。店主の榎澤さんも「道路拡張でここらの建物はみんな移動させられるんだけどね、工事始めたんはまだウチだけだから、あんまり早く進んでもねえ」と笑っておられました。
仮店舗のままだと、何かと不便なのではありませんか、と訊ねたところ、「いや、そんなこともねえよ。昔も長くこういうガレージで商売やってたんだ、小さい方が営業するにも手頃で楽なこともあるんだよ」との答えが返ってきました。なるほど、そういう考え方もあるのか、と感心しました。
近くの青果店「多満留屋」さんの店先で、上図の「寄せ木戦車」の展示が目に入ったので、自転車を止めて見入っていたら、道路の反対側で作業しておられた店主さんが来て、にこやかに色々と説明して下さいました。店主さんの友人が制作されているもので、人気が出たので現在は予約生産になってます、ということでした。
ガルパン戦車のそれぞれの特徴をよく捉えており、ファンの方から寄贈されたという、ねんどろいどぷちが乗せてあったりしました。サイズ的には、1/35スケールの戦車プラモよりも少し大きいです。
とりあえず、どこかで朝食を食べよう、と考えました。朝から何も食べずにやってきたので、とても空腹でした。今回の滞在中には、大洗産の駅弁も食べてみたいと考えて、朝食をとらずに大洗駅売店で駅弁の一つを購入しておいたのでした。
そうだ、「鳥孝」の店先のテーブルでいただこう、と思いついてそちらに向かいました。店主の稲石さん夫婦に挨拶して少し雑談を楽しみました。
これがこの日の遅い朝食となった、大洗産の駅弁「三浜たこめし弁当」です。大洗町に本社と工場を持つ「万年屋」さんの製品ですが、大洗町では大洗駅売店のほか、アクアワールド茨城県大洗水族館のフードコートでしか買えないという、ある意味レアな品です。午前中には売り切れてしまうのが常なので、私も今まで実物をきちんと見たことが無かったのでした。
稲石さんは「あ、たこめしだね、万年屋さんの弁当は良いよ、旨いよ」と薦めてくれました。三浜とは、大洗、那珂湊、平磯の三つの浜の総称です。
中身はこんな感じです。タコを炊き込んだおこわに、柔らかく煮た5切れのタコが載せられ、季節の野菜と煮物が添えられています。海鮮物が大好きな私にはたまらない弁当です。食べてみて、おおこれは旨い、どうして今までこれを食べてこなかったんだ、と思いました。
旨いなあ、と口に出しながら食べていると、稲石さんがお茶を下さいながら「知ってるかね?三浜のタコの漁獲量は世界一なんだよ」と教えてくれました。それは初耳でした。
それにしては大洗でタコ料理にあんまりお目にかかっていないんですが、と返したところ、「そうだな、ここらではあんまりやってないしねえ、だいたいは那珂湊でやってるからねえ」と話しました。そういえば、以前に那珂湊の「おさかな市場」へ行った時にタコ飯やタコ焼きやタコ料理が結構あったなあ、と思い出しました。
続いて「吉田屋」さんの梅カフェに行きました。軽く梅ドリンクを楽しもう、という心づもりだったのですが、先の「三浜たこめし弁当」だけでは空腹がおさまらなかったので、こちらでも何か食べることにしました。以前に戦車ケーキをいただいたことはありますが、食膳メニューの方はまだ経験したことが無かったからです。
そこで、「9種類の梅干からえらべる梅干おにぎりプレート しじみ汁・漬け物添え」を注文しました。9種類の梅干を上図の一覧表で見て、3番の「八代目」にしました。時々購入していた「恋に恋するさおりんのスイート梅」は「スイート梅」なので、それとは別の種類を味わってみました。
店内に飾ってあった、武部沙織のフィギュアです。ファンの方からの寄贈品だそうです。ポーズから、テレビシリーズ第9話の、対プラウダ戦時のあんこう踊りのシーンを再現していることが分かります。市販品ではないようなので、オリジナル品でしょう。
この日は大洗磯前神社に参拝する予定でしたので、商店街を北上し、途中で「丸五水産」さんに立ち寄りました。「大阪ぼちぼち作戦」の事などを話し、その缶バッジを一個寄贈させていただきました。あとポスターがあれば良かったな、と思いました。
上図のように、店内には過去の「秋葉原上陸作戦」や「北海道ほくほく作戦」のポスターがあるので、これに「大阪ぼちぼち作戦」のポスターが加われば完璧だからです。でもポスターは大阪では売っていなかったので入手出来ませんでしたし、大洗のガルパン常連ファンの大部分は大阪まで行っていないようです。
だから、今回の滞在中に大洗で「大阪ぼちぼち作戦」のポスターを見かけることはありませんでした。
大洗磯前神社に着きました。既に4月に造替完成記念の式典を終えたそうで、境内は落ち着きを取り戻していました。
随神門の手前左右に立つ狛犬です。前回の訪問時にも備前焼だな、と感じましたが、今回は社務所に問い合わせてその通りであることを確認しました。いつの時代のものかを尋ねたところ、江戸時代だということです、との簡潔な返事のみでした。
おそらく、水戸藩による一連の神社修築および再整備の一環として、備前焼の狛犬が調達されたのであろうと推察されます。備前焼の本場である岡山県備前市伊部(いんべ)にも江戸期の狛犬が幾つかあると聞いたことがありますが、ここ大洗磯前神社の狛犬と同時期の似たような作品があるのかもしれません。機会があれば、歴史散策を兼ねて備前市伊部を訪ねてみたいと思います。
随神門の通用口を額縁に見立てて、拝殿を撮影しました。どこでもそうですが、歴史ある古社はそれなりの風格と趣をそなえていますので、どこから撮っても絵になります。長い時間の蓄積による重みが、風景にも独特の味わいを添えてゆきますので、隙のようなものも次第に埋められて無くなってしまうのでしょう。 (続く)