
「鳥孝」を退出して、この日の宿「福本楼」に入りました。テレビシリーズの第4話に登場し、その前で戦車戦が行われたことで有名になった聖地の一つです。五十鈴華の母親、五十鈴百合のパネルが置かれることで知られていますが、ここでもパネルは新しいものに変わっていました。
この宿に泊まるのは、今回が初めてでした。大洗にて泊まってみたい施設の一つだったのですが、なかなか予約が取れなかったのでした。それで閑散期を狙いましたが、正解でした。

部屋に案内される途中、廊下の角に旧パネルが立っているのに出会いました。まるでこの宿の仲居さんのような感じなので、知らない人は勘違いされることでしょう。
女将さんが言うには、ここの宿の客は一般の方がほとんどなので、ガルパンについては一通り説明することが多いんです、ということでした。パネルにしても、これは誰ですか、という質問を受けることも多いのですが、最初の頃は、説明するのが難しくて大変でした、と笑っておられました。

この日の宿泊客は、私だけでした。長い廊下を進んで一番奥の部屋へと導かれました。

途中に土蔵の外壁のようなものがありました。質問したところ、その通りで土蔵の壁でした。以前に建物を改築増床した際に、土蔵周りの空間も含めて建物内におさめた、ということでした。大洗の街には大きな古民家が多いものの、土蔵も備えた構えの所はあまり見かけなかったように思います。この宿もまた、由緒ある施設なのでしょう。

部屋は「松の間」でした。元は離れであった部分だということなので、奥座敷というか、宿でも一番の部屋であるようです。

想像以上に立派な部屋でした。8畳の主間に4畳の副間がついて廊下に囲まれ、洗面所や浴室もついて窓からは奥庭が見えるという贅沢さでした。快適に過ごせそうです。

ガルパンギャラリーの物産展コーナーで買ってきた「ごぼうチップス」は、この夜に全て無くなりました。明日も買いに行こう、と思いつつ、この日に頂いたガルパン缶バッジなどを全て並べてみました。この時点で21個でした。

翌朝の朝食です。食堂でいただきました。この日も食べ歩きになりそうなので、御飯は一杯だけで済ませました。

食堂の横には、廊下をはさんでガルパンコーナーがありました。その下には大洗女子学園校章タオルとガルパンギャラリーの案内ポスターがありました。この案内ポスターを、後に別のお店で頂くことになるとは予想もしませんでした。

ガルパンコーナーはこんな感じでした。数は他のところに比べれば少なく、展示も小さくまとめられていますが、中身は濃いものでした。五十鈴華生誕イベントの記念グッズなどがありました。眺めているだけでも楽しかったです。

展示されている缶バッジ群です。新しい時期のものが多いですが、古いものも混じっています。一般観光客の方が、一番下にある大里明氏のバッジを見て「地元の選挙候補の宣伝バッジか何かですか」と質問されたそうですが、ガルパンに無縁の方々にはそう見えても仕方がありませんね・・・。

外に出てみました。この日も快晴で、気温は昨日よりも高めという予報でした。暑くなりそうだな、日焼けしないように気をつけよう、と思いました。

店先に並んでいる店主さんと五十鈴百合のパネルです。夫婦みたいですね、と言ったら、店主の福本さんは相好を崩し、右手をヒラヒラさせながら「いやあ、それはあんまり言わんとって下さいよ」と言いました。
「パネルが新しくなりましたが、以前のとどちらがいいと思われますか」と尋ねたところ、「両方ともいいじゃないですか、ワッハッハ」と上機嫌でした。

五十鈴百合です。劇中では娘との確執がメインに描かれているため、こういう穏やかな表情はかえって新鮮に見えます。若いころは、五十鈴華そっくりだったのでしょう。

玄関口に飾られているイラスト色紙です。ガルパンのアニメ制作にかかわった、有名な三人の直筆サイン入りです。イラストは野上武志さんが描かれたものだそうです。大変に豪華な、貴重な色紙ですね。

玄関横にあったガルパン幟の一つです。武部沙織のデザインです。他の場所の幟に比べると綺麗な感じです。この種の幟が出てから一年近くになろうとしていますが、あまり退色していませんでした。
幟が劣化する原因が直射日光と風だと聞いたことがありますが、ここでは日陰にあって風にあおられることも少なく、固定されているためか、かなり保存状態が良いです。 (続く)