模型サークルの知人の一人、Tさんは、このところガルパンに熱中しておられます。最近には初めての大洗巡礼も体験し、ガルパンワールドの魅力に取りつかれたようです。ガルパン戦車のプラモデルにも情熱的に取り組み、次はカメさんチームの38(t)戦車を作る、と言ってきました。それはかなり難易度が高いですよ、と話したところ、「星野さんのレポートを参考にして、慎重にきっちり作る積りなんでね」と言われました。
「それで今はDVD見て、38(t)戦車が出てくる場面はみんなキャプチャー画像にして参考にしてるんで。星野さんのブログにある画像も役に立つから全部プリントしてるんで」
「それは御苦労さまです」
「それでね、ちょっと見てもらいたい画像があるんで、今から送信させてもらうけどええかね?」
「どうぞ。こっちのパソコンも今動いていますんで」
そうして送られてきたのが、上の画像でした。あれ、何のシーンだったっけ、と思い出そうとしていると、電話機からTさんの声が響きました。
「届いたかな?うん、それなんやけどね、これも38(t)戦車なんかね?」
「いえ、これはⅣ号のD型ですね」
「おお、パッと分かるんやな、さすがやねえ。どこで分かるん?」
「キューポラの横に小さな丸い蓋がありますよね、これはⅣ号戦車の特徴の一つです。あとハンドルがありますでしょう、これが普通の形なのでD型です。F2型仕様やH型仕様だと外側に屈折して張り出しますんで・・・」
「そうかあ、ならこれはⅣ号のD型作る時の参考画にとっておこう。しかし、すぐに見分けがつくなんて凄いねえ」
「いや、ガルパン模型を作っていったら、これぐらいの見分けは誰にでもつくようになると思いますが。Tさんもこれからドンドン作っていかれるんであれば、それぞれの戦車の特徴とか識別とかも自然に分かるようになると思いますよ」
「それはそうなんやろうけどね、でも星野さんの場合は下調べとか事前の調査をものすごく入念にやってるやないか、あの覚え書きノートなんかびっくりしたねえ、あそこまでまとめてあったら、大体は分かっちゃうんやないんかね」
「あれは、あのノートは制作する際のポイントとかガルパン仕様の改造箇所をまとめているものでして。あれだけでは駄目なんですよ、やっぱり組み立てて、出来上がった立体の姿とか雰囲気とかを見てみないと、分からない部分ってのは多いんですよ」
「そういうものなんかね」
「そういうものですよ。模型って、本来はそういうものじゃありませんか?」
「ああ、そうか、そうやね、それは言えてるねえ」
そこで笑いになりました。ガルパン戦車プラモデルを同じように作っている仲間がいると、何かと共通の話題が生まれますし、楽しくなりますね・・・。
Tさんは、模型サークルの中では最古参メンバーの一人なのですが、これまでは会合の際に挨拶を交わすだけの顔見知り程度でありました。それが、ガルパンという要素によって俄かに交流が密になった感じです。関西で放送が始まったガルパンを初めて観て魅せられ、いっぺんに大ファンになったそうです。それで、サークル内ではほとんど唯一のガルパンファンであった私に声をかけてきて、それからは会合の時だけでなく、電話やメールでのやり取りも多くなりました。
当然ながら、7月に大洗へ一緒に行こう、と誘われましたが、「まずは一人で行って自由に楽しんでこられたほうが良いですよ、二度目からなら、私もお供させていただきます」と応えたところ、それもそうやねえ、と頷いて7月18日からの三連休にて大洗へ行かれました。その土産に、バスコレのガルパンラッピングバス3号車を下さったのは、以前の記事で書いた通りです。