街中ブラブラ歩きを「年宝菓子店」にて締めくくり、この日の宿である「あんばいや」に向かいました。蕎麦屋さんが民宿を兼ねておられるということで、蕎麦好きの私としては一度泊まってみたいと思っていたからです。諸情報によれば、大洗の宿泊施設のなかでも人気があって予約が取りにくい方に属する、ということでしたが、私が電話を入れた時はすんなりと予約が取れました。「あんばいや」の公式サイトは
こちら。
「あんばいや」は、サンダース大付属校のナオミの居る宿として知られます。そういえば、今朝まで泊まっていた「小林楼」も同じサンダース大付属校のアリサの宿でしたから、今回はサンダース連泊の形になりました。キャラパネルを置く宿泊施設のうち、大洗関係は幾つかあるのですが、対戦校関係は今回私が泊まった二ヶ所の他は、西住まほの居る「さかなや隠居」のみです。
建物の一階は蕎麦屋のスペース及び厨房となっていますが、その内側から二階の宿泊室へと登ります。その入口付近の棚がガルパンコーナーになっていて、色々なグッズが展示してあります。ほとんどがファンの方々からの寄贈品だということです。
最も興味深かったのは、やっぱり戦車模型キットの完成品二点でした。サンダースのナオミが居るだけあって、どちらもナオミの搭乗車シャーマンファイアフライでした。私自身は、ガルパン仕様のシャーマンファイアフライの完成品を見るのは今回が初めてでした。タミヤのシャーマン初期型のキットは色々な所で見かけるのですが、シャーマンファイアフライはどこの展示ウインドーにも見かけなかったからです。
上画像の右側が1/35スケールで、タスカのキットのようでした。左側のケースに入っている方はタミヤの1/48スケールキットとみられますが、劇中の仕様に近いのは右側でした。17ポンド砲つまり76.2ミリ砲の長砲身がカッコイイです。
棚上の窓のところには中村桜さんのサイン色紙が飾ってありました。アヒルさんチームの佐々木あけびの声を演じた声優さんですが、最近はミリタリー系アイドル的な活動の方が多くなっているようです。ご本人も、かなりのマニアであるそうです。
私が泊まった部屋は、二階にある座敷部屋の一つでした。もとは料理旅館として二階の座敷を団体客の食事または宴会に供していたそうですが、現在は二階の部屋は全て宿泊専用となっています。もとが座敷部屋なので広くゆったりとして内装も綺麗で、心地良くくつろげました。窓からは商店街のメインルートが見下ろせます。
16時頃に入ったのですが、少し疲労感を覚えたので炬燵で横になり、いつの間にか一時間余り寝てしまいました。起きてからは、お好み焼き屋「道」で買ってきた駄菓子を食べながらテレビを見たりしてゆっくりしていました。
18時前ぐらいにお風呂をいただき、19時から一階の蕎麦屋スペースにて夕食をいただきました。この宿のガルパン宿泊プランは二種類あり、私は夕食がカツカレーになるプランの方を選択していました。ですが、予約時に蕎麦を食べたいと申し出たところ、蕎麦も出してもらえることとなりました。女将さんが「お蕎麦を加えましたので、カツカレーの方は少なめにいたしました」と言っておられましたが、少なめどころか、充分過ぎるほどのボリュームでした。なにしろ大洗ですから、食事の基準量が他より多いのです。
女将さんは気さくで話し好きな方で、夕食後にいろいろと雑談を楽しみました。私が蕎麦が好きだと言うと、常陸秋蕎麦や大洗の蕎麦について色々教えてくれました。夜になるとナオミのパネルも店内に収容されて夕食の席からも見えましたから、それを見ながらナオミのパネルがこの店にやってきた経緯、俗に「ナオミキチ」と呼ばれる熱心なナオミファンの常連さんの事、その方が出されたという大洗グルメ紹介誌などについて教えていただきました。その方が描いたのかもしれない絵馬が大洗磯前神社にありますよ、と話したところ、それは一度見ておかなくてはね、と笑っていました。
20時を過ぎた頃、もう一人の宿泊客の方が外での夕食を終えて戻って来られました。その方もガルパンファンで、しかも常連中の常連といわれる方のようでした。前月の大洗行きにて参加した五十鈴華誕生日イベントでも見かけましたし、他のイベントや即売会などでも見かけた方でした。自然にガルパン談義で盛り上がり、大洗の歴史や史跡にも詳しいことが分かって歴史関係も色々と教えて頂きました。話題が大洗のグッズや缶バッジの事などに及ぶと、帽子につけた缶バッジのコレクションを見せてくれたりしました。そのコレクションは、数も凄いですが、帽子の表面を埋め尽くしているので亀甲のように見えて非常に印象的でした。遠くからでも容易に識別がつきます。ファッション的にもけっこう目立ちますから、向こうは私を知らなくても、私はその方を何度か見かけた記憶があって当然です。
そのようなバッジだらけの帽子をかぶっている人を、最近には大阪堺筋でんでんタウンでも見かけましたので驚きました。似たような方が一人や二人は居るもんだなあ、と感心したことです。
そんなこんなで22時ぐらいまで話して楽しんだ後、挨拶を交わしてそれぞれの部屋に引き揚げました。私はそのまま布団に入って就寝しました。
翌朝は5時前に目が覚めました。時計を見てまだ早いな、と考えて二度寝し、次に起きたのは7時前でした。朝の冷気を払うように陽光が街並みをも照らしはじめていました。窓から下の通りに視線を移した途端、驚くべきことに二人のガルパン巡礼が歩いてゆくのが見えました。朝早くから頑張ってるなあ、と感心しました。
聞くところによれば、ガルパンファンは早くて6時頃から街中のパネル巡りなどをやっているそうです。遠来の方々が時間を惜しんで街中巡りに精を出しているのでしょうが、それが町内の防犯にも繋がっているとの指摘があったそうです。大洗の各商店街は、昔ながらのタイムスケジュールで9時または10時から営業を始めますので、それまでは街中は閑散としていて、ガルパンファンの人々が居なかったならば、人影も全く見かけない状態であったからです。
7時30分頃に一階の蕎麦屋スペースに降りて、朝食をいただきました。この日も色々食べ歩きの予定がありましたから、朝食のボリュームがあると困るわけですが、ここのお店の朝食は私好みの献立と量でした。これぐらいがちょうど良くて好きなのです。武部沙織と同じように、一椀一菜一汁に納豆、ぐらいで充分です。
昨夜遅くまで語らったガルパンファンの方とも少し話をして、見どころや関連情報などを色々教えていただきました。
ナオミも、まだ店内に居ました。女将さんの話では、いつも営業前の8時台に玄関口へ出すそうです。つまり、それまではナオミは外からは見えないことになります。
朝食後、ナオミとの記念撮影にのぞみました。私の名前が「ナオヤ」ですので、ナオミとは一字しか違わないわけです。それで何となく親しみがありましたが、今回ナオミの宿に泊まったことで一層愛着が出てまいりました。いい記念写真が出来ました。女将さん、有難うございました。
8時過ぎに出発し、自転車を押して歩きました。朝の空気は冷たいので、走ると途端に体が冷えてしまうからです。少し体を温めないといけない、と考えて「丸五水産」の店先まで歩きました。既に数人のガルパンファンが居て店主さんと雑談に興じていました。さすがに人気スポットの一つだけのことはあります。
このお店の人気商品の一つ、干し芋は、角谷杏生徒会長もイチオシで奨めています。いつも干し芋を食べているキャラですが、そういうモデルになるような女子高校生が大洗に実在するんでしょうか・・・。いや、その前に、学内で授業時間中におやつを食べていてOKなのか、と疑問に思ってしまいます・・・。
ポスターの一部が貼り変わっていました。最近に実施されたイベント「秋葉原上陸作戦」のポスターが目立っていました。ダージリン、西住みほ、西住まほ、カチューシャ&ノンナの四人が並んでいますが、この四人だけですと何かが足りない気がします。各校戦車道チーム隊長の面々、ということであれば、ケイとアンチョビも登場させるべきでしょう・・・。
引き返して曲がり松商店街へ向かいましたが、まだ営業時間に達していないので、喫茶店「ブロンズ」に立ち寄って休憩を兼ねての時間つぶしをしました。女将さんが「今日はどちらに行かれるの?またお泊りですか?」と聞いてきたので、「いえ今日の夕方に帰ります。それで今日の日中はいろいろお土産を買って、ちょっと食べ歩きも楽しんでいこうかと」と答えました。コーヒーを注文してゆっくりくつろぎました。
店内には、もう一人ガルパンファンの方が居て、少し話をしました。栃木県から初めての訪問だということで、私が三度目の訪問になることを話すと、見どころやグルメなどの情報を色々聞かれました。それで、知っている限り話しましたが、缶バッジのことに話題が及ぶと熱心に質問を重ねてきました。「缶バッジを集めておられるのですか」と聞くと、「いえ、集めてるってわけではないんですが、ネットとかでよく話題になってるし、オークションにも出てるようなんで興味があったんです。でも、大洗に来てもあんまり情報が分からないもので、ちょっと不思議に思ってました。こっちでは注文の時にこれ(角谷会長と澤梓のデザイン)を戴いたんですが、販売してるんじゃなくて、何か買ったらおまけに貰えるという感じなんですねえ」と答えてきました。
それで、大洗の缶バッジを、私自身がこれまでどのようにして得たかを簡単に説明し、販売しているものと各店での購入特典として貰えるものとの二種に大別されること、種類は色々あって、多くは生産量が決まっているので在庫がなくなったら終了となること、などを教えてあげました。
相手は熱心に聞いてメモまで取っていた挙句、「そういう情報をまとめた資料とかは無いんですか」と聞いてきました。「いやあ、そういうのがあれば、私が参考にしたいぐらいですよ・・・」と答えつつも、やっぱり大洗の缶バッジの情報まとめというのはかなり必要とされるなあ、と思い、同時に、大洗の観光関連の情報や刊行物にどうして缶バッジの案内が無いのだろう、と不思議に思いました。
現在のところ、大洗ガルパン観光における缶バッジのニーズはかなり拡大しているという感じがあり、逆に言うと、缶バッジを目当ての一つにして大洗行きを繰り返されるファンも多いように思われます。ところが、缶バッジを作っている大洗町商工会自体が全体の動向をあまり把握していないらしく、前回の訪問時に商工会館を訪ねた折にも坂本事務局長さんにお聞きしたのですが、「数も配布法も色々になって、最近では商店街や店ごとに独自に作ってるのもあるし、イベント限定の分もあるしで、種類はだいたいおさえられるけど、在庫がどこにどのくらいあるかは、よう分からんのですわ」とのお答えでした。
そんな現状であるので、私自身も、大洗の缶バッジに関しては何がどうなっているのか、よく分からない部分が少ないです。でも、知り得た範囲だけでもまとめておいた方が良いのではないかと思いました。それで、近いうちに拙ブログにて簡単な情報まとめの記事を書いてみようかな、と思案しています。
9時になりましたので、最初の目的地「吉田屋」に行きました。このお店の人気商品「常陸乃梅シロップ」と「さおりんのスィート梅」を前回に買って気に入りましたので、今回も土産に買ってゆくと決めていたのでした。
店内で店主夫妻と少し立ち話をしました。店主さんが大洗磯前神社の世話人に連なっておられるので、神社の摂社や末社および祭事のことを少し教えていただきました。ガルパン大絵馬のことが話題に出たとき、「うーん、あれはねえ・・・」と苦笑しておられました。「どこかのイベント会場に置いた方が似合うんじゃないか」とのことでした。
次に醸造元「月の井」に立ち寄り、模型サークルの知人A氏に贈る土産として
「書」「鯛より」「恋梅」のセットを、職場の同僚への土産として
「和の月酒粕アイス」セットを購入しました。それとは別に自分用に酒粕アイスを1個買い、店内のベンチでいただきました。
「年宝菓子店」でもう一枚、戦車カッティングシートを買って行こうと思いつき、黒森峰チームの戦車のがありますかと尋ねましたが、売り切れだとの事でした。
割烹旅館「さかなや隠居」の店先の曲がり松です。いつ見ても風格が感じられます。
割烹旅館「さかなや隠居」の玄関先に西住まほが居ました。左右手前に門松が飾られていますが、上画像のアングルからみると西住まほがまるでご本尊のように見えてしまいます。黒森峰女学園チームでは実際にご本尊のポジションなんですけどね。
続いて洋品店「みとや」に立ち寄りました。前回の訪問時に、私のオリジナルデザインにてガルパンキャップを作ってもらったのですが、同じものがもう一つ欲しくなりましたので、同じように依頼しました。出来上がりは1時間後ということでしたので、それまで商店街の数ヵ所を回っておくことにしました。
「黒沢米穀店」です。店先にて着物姿の宇津木優季が圧倒的な存在感を示していました。キャラパネルのファッションとしては、最も成功したケースではないでしょうか。
「肴屋本店」の玄関先のダージリンと西絹代です。西絹代のパンツァージャケットのデザインは、何度見ても旧日本陸軍将校の開襟軍服にみえてしまいます。例えば、「太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-」に登場した大場栄大尉の姿などを思い出します。
みつだんごの「たかはし」で、みつだんごを1本買って食べました。朝から子供連れの主婦たちが買いに来ていて、地元でも人気があることをうかがわせます。五十鈴華も店先で頑張っていました。
蕎麦屋の「大進」です。店先の園みどり子は、この日はマフラーを巻いていました。11時に近くなりましたので、少し食べようと店内に入りました。案内メニューの本日の日替わり定食は、ヒレカツと刺身、とありましたが、ボリュームがありそうなので、今回は軽くざる蕎麦をいただきました。常陸秋蕎麦は、いつ食べても美味しいです。
食後に道をいったん引き返して「みとや」まで戻り、出来上がったガルパンキャップを受け取りました。黒い帽子に黒の校章をつけると、なかなか渋い感じになるので気に入っています。
再び永町に戻って「ヴィンテージクラブむらい」の店先を通り過ぎました。オレンジペコも居ました。
菓子店「玉屋」のおりょうさんです。正月でも相変わらず刀をつけていますが、坂本龍馬の心意気を受け継ぐのであれば、その刀は永久に抜かれることなく、時代の青写真を新しく描くための飾りに徹するのでなければならない筈です。
商店街の通りをひたすら歩いて髭釜地区も抜け、県道106号線との交差点から南に折れ、劇中にも登場した「タヤマ石油」ガソリンスタンドの横を通りました。敷地の南端にはカモさんチーム仕様のガルパン自販機も見えました。
少し進んで、大貫郵便局の前にさしかかった時、上画像の案内広告が目にとまりました。あのガルパン切手シートがまだ発売中であるというのにびっくりしました。もう完売して入手出来ないと思っていたからです。この日は日曜日で郵便局は休みでしたから購入は出来ませんでしたが、後で調べてみるとまだ在庫があるらしく、大洗だけでなく近隣の市町村の郵便局にも販売網を広げているとのことでした。
ならば、あとしばらくの間は販売しているだろう、次の大洗訪問時に必ず買いに行こう、と決めました。 (続く)