岐阜の住宅設計事務所の でいbyでい

岐阜の住宅屋 タマゴグミの日々の他愛もないことを綴ったブログです。

前の続きの話

2013-03-06 | 日記

昨日から、昨年改装させていただいた現場の手直しを行っています。

いろいろトライをした部分で不具合等を起こしてしまい、お客様には大変迷惑をおかけしています。

キッチンについては既存のキッチンの扉を無垢材に変えたのですが、木が暴れてしまい、方法をかえてサイドチャレンジです。

寛大に見守ってくださるお客様に感謝しています。

 

写真は、粟野の現場の様子です。今日は外構の打ち合わせです。

 

 

と、ブログを夜中にかいていたら、うれしい速報が入りました。現在建てさせていただいているお客様に赤ちゃんが生まれました!おめでとうございます!!なんかうれしいですね。家族がふえて、そして私たちが造っている家にみんなで住む。  いい仕事です。

 

さてさて、前回の続き

湿度をあげると壁内結露が起きる可能性がでてくるという話でしたね。

方法は3つほど考えられます。(繊維系断熱材の場合)

まず一つ目、

室内側から湿気が壁に入らないようにする。 方法は ベーパーバリアをきちっと貼ることです。( 通常ビニルシートを貼ります)

この方法できちっと施工できていたら完璧です。一番安全でしょう。タマゴグミは・・・この方法は使っていません。

理由は、ビニルが不完全に貼られていたり、後から何らかの理由で穴が開いてしまって、その間から入った水蒸気は行き場所を失い大変なことになるからです。

以前、たまたま見に行った現場で、ベーパーバリアのビニルの内側にビッシリと結露しているのを見てゾッとしました。

 

2つ目は、入った湿気をきちっと外に逃がすことです。 方法は、外壁に面材(合板やダイライト モイスなど)を使わない方法です。

湿気は湿度が高いところから低いところへ流れていきます。 ということは冬は雨や雪でない限り、壁体内の湿気は外に放出されます。

この方法の気をつける点は外部の透湿防水シートを隙間なく貼ることです。できればテーピングをしたいところですね。理由は 風を防ぐことと、夏の外部からの湿度をできる限りいれないためです。

風が入っちゃうと極端に断熱性能が落ちます。夏の湿度が入ってくると、逆転結露が起こります。(逆転結露についてはいつか説明しますね)

 

3つ目は、壁に入った湿気を断熱材そのものに吸収させてしまう方法です。

羊毛断熱材、セルロースファイバー 木質系断熱材 土壁などがそうですね。そして、タマゴグミが採用している方法です。

「おっ出たぞ、最後に持ってきてこれが一番いいんだ~~ というつもりだな」  と思われるでしょうか?

いえいえ、これにも気をつける点があるのです。

湿度を吸収させるといっても限度があります。限度を超えると結露を起こします。

ですので、石油ストーブを思いっきり使い続けてもらうと問題が発生します。

ですので、湿度コントロールが大切になってくるのですね。

 

工法はそれぞれ利点欠点があります。今回は主に欠点を並べました。

工務店はそれぞれ独自の理念に沿って工法を選んでいます。どれが良いかは最終的にはあなたが判断しなくてはいけません。

判断の方法は、工法のそのもの(たとえばタマゴグミでしたら羊毛)を見るだけじゃなくて、何でそれを使っているのかをしっかり聞くことなんですね。

 

それでは、この辺で。 

 

 

 

 

 


ハウスダストとグッチ裕三さん?

2013-03-04 | 日記

今日は日曜日、お客様と打ち合わせなどで一日を過ごしました。そして今は明日からの準備をちょこっと。

そんな夜のお供のyoutubeは これです。 小さいお子様は押さないでね

この方、若いときはこんなにかわいかったんですね。 登場のときの決まりポーズ 懐かしいです。40代の方は踊りだしてしまうのでご注意を。

 

さてさて、床下点検ですがぼちぼちとやっております。昨日も1棟もぐってきました。

ここの家は、北道路です、北の道路だとこんな自由なことができるんです。

玄関前の格子戸。格子戸から少し見える窓は台所です。 お子さんが帰ってきたとき暖かく迎えられるようにとこんなプランにしてみました。

この家は、6帖ほどの大きな吹き抜けがあります。冬は寒いだろうなと思ったら、いまだエアコンは一台だけで生活されているそうです。

さすがタマゴグミの家は性能がいい、とは言いません。ここのご家族が我慢強いみたいです。

2階にもうひとつつけて上を暖めると、多分もっと快適になりますよとアドバイスさせていただきました。

 

ということで、今日の変な題材の内容に。

今日、打ち合わせの開き時間に久々に南雄三先生の本を読んでいました。 南先生といってもだれ??ですよね。多分住宅業界の人間しか知らないと思います。

この方は、気密断熱の世界では結構有名な方なのです。 

私はいつも南雄三先生の名前を見たり聞いたりすると、ついつい「グッチ裕三」さんを思い出してしまいます。 ただそれだけです。

 

南雄三先生の本に書いてあったのですが喘息患者さん1000例のアレルゲン(アレルギーのもと)の49.1%はハウスダストです。

そのハウスダストの殆どが何だと思いますか?

なんと、 いや~これを言うと ゾッとしちゃうからな~~~~ けど、言っちゃおう。

なんと、ヒョウヒダニとその死骸やフンなんです。

 

ここで勘の言いあなたならこんなふうに考えますか?

「はは~ん、タマゴグミの家にしたらヒョウヒダニゼロの家になるんだな。そう宣伝するつもりだろう。」

残念でした。ヒョウヒダニゼロの家は不可能です。

むしろ、1970年代の家よりも それ以降の家のほうがダニが多いという事実もあります。それは、気密が良くなってきているからです。

 

ここで重要なのが、湿度コントロールです。

ダニの発生は湿度65%以上でふえてきます。ということは、それ以下に抑えればいいのですね。その方法は

1、水分を発生させるものを減らす。 大きな原因としてファンヒーターですね。ファンヒーターはできる限り使用せず、また、使用した後は寒くても窓を開けて換気するとよいでしょう。

2、換気装置を有効に使う。 換気は1室ごとに考えていては温度差がある場合、結露などがおきやすく危険です。換気は家全体で計画します。

 

今の家は高気密高断熱が進んできていますので、1の原因は減りつつありますが、換気計画がちゃんとしてないことはあるようです。

 

じゃあ、湿度は低ければ低いほうが良いか?というと、これまた問題があるんです。

湿度50%以下になると今度はウィルスが発生しやすくなります。それと、ある程度湿度がないと寒く感じるのですね。

ですので、現代の家で重要なのが、ある程度加湿しながら50~60%を保つということです。

 

けど、それもまた問題が起こることがあるんですね。加湿をするということは、壁体内結露のリスクも発生します。

このリスクを減らすには・・・

この続きは、2日後くらいに。