猫じじいのブログ

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横浜市長選で菅義偉への不満が吹き出た、開票せずに野党系候補の当選確実

2021-08-22 22:12:18 | 政治時評

きょう、横浜市の市長選で、午後8時で投票を締め切られると同時に、神奈川テレビが野党候補の山中竹春の当選確実を報道した。その前に、息子から、山中が優勢だと聞いていたが、出口調査で これだけ大差がついていた と思わなかった。

横浜市は首相の菅義偉のお膝元である。山中の対立候補の小此木八郎は自民党衆議院議員で菅政権で大臣を務めていた人である。

立憲民主党が7月に山中竹春を候補として選んだとき、私は内心大丈夫なのかと思った。山中がデータサイエンスをやっていると知って、データーサイエンスなんてやっている人間にろくなやつがいない、と思ったからである。データーサイエンスは本質的に統計学であり、多数派に従うことである。手の込んだ数学を使うけれども、多数派に従うことは、社会的正義や政治とは無縁の立場である。心配どおり、実際に出てきた公約は、無党派の候補者、田中康夫より見劣りした。

IR(カジノ)誘致反対の立場は、田中も山中も自民党系の小此木八郎も同じである。前市長の林芙美子だけが IR誘致賛成である。

田中はつぎをかかげた。

《在日米軍の上瀬谷通信施設の跡地には医療・福祉、消防・救急の統合型のレスキュー施設をつくる。カジノは敷地の中で食事も宿泊も全部囲い込んでしまい、地元の経済を潤さない。中学校では温かい完全給食を実現する。18区ごとに独自予算をつけ、地域の実情を熟知する市議の予算提案枠をつくっていく。》

山中はつぎをかかげた。

《重点政策として三つのゼロを目指す。75歳以上の敬老パス無償化、自己負担ゼロ。子どもの医療費ゼロ。医療費がかさむ不安を取り除く。そして出産費用ゼロ。追加で自己負担が生じると、出産一時金だけでは足りないケースがある。子どもを産み育てやすい街、横浜を実現する。他にも様々な病気の治療を安心して受けられる街を作りたい。》

選挙戦前半では、小此木がリードしており、山中と前市長の林文子が後を追っているとの報道であった。まわりからの声では、小此木が劣勢になったのは、菅義偉が小此木支持を明確にしてからだという。

今回の選挙の争点はカジノを横浜に誘致するかではない。市民の多数が誘致に反対である。選挙の趨勢を決めたのは、菅が日本の行政に関与することへの拒否である。特に菅の新型コロナ対策への不満が大きいと思う。

菅は自分がバカにされることを恐れ、自分の権力が貫徹しているかに執着する。何が正しいかを追求しているのではないから、人の意見を聞いても、自分がバカにされているかばかりが気になって、他人から学ぶことができない。結果的に優柔不断になる。

今回の横浜市長選の投票率は49%で低く、無党派層の風があったわけでもない。ただただ、菅政治への拒否である。市長選挙の結果は、結局、当選確実が山中、次点は小此木、それにつづいて、田中、さらに、その後に林文子で、カジノ誘致の林は完敗である。また、小此木と林の票を合わせても、山中の票に届かないもようである。

[確定投票数 8月23日午前1時29分現在]

山中竹春 506,392、小此木八郎  325,947、林文子  196,926、 田中康夫 194,713、 松沢しげふみ 162,206 



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