猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

あまりにも情けない日本の新型コロナワクチンの配布・接種体制

2021-05-25 23:12:06 | 新型コロナウイルス


2週間前に新型コロナワクチン接種の整理券(接種券)が横浜市から届き、先週の月曜日から予約受付が始まったのに、73歳の私も妻も予約できていない。予約できないのは、どこかがおかしい。この問題に、メディアが声を挙げないのもオカシイ。

私たちが老人だからと言って、パソコンやiPadやスマホが使えないからではない。集団接種の枠が少なすぎる。月曜日ごとにしか、予約枠が増えない。そして、月曜日の朝、9時にシステムが受付を開始し、5,6分で新規枠がすべて埋まってしまう。

いっぽう、今週から始まった個別接種は、パソコンやiPadやスマホから予約できない。横浜市は個別接種の医療機関の名前を公表しているが、近所の1軒をのぞき、予約の電話番号を公表していない。そして、電話をかけないでください、となっている。予約の携帯電話番号を公表している近所の医療機関はずっと電話がつながらない。個別接種の枠は、どうなっているのだ。

新型コロナワクチンの配布体制、接種体制に問題があるのではないか、と思う。こういう問題は、私の昔の職業からすると、簡単に解決するものである。なぜ、みんな怒らないのであろうか。

菅政権では、選挙対策のその場しのぎで、すべてが動いているのではないか。メディアが声を挙げようとすると、政府から恫喝されてだまってしまうのではないか。

基本的には、配布・接種体制の問題は、プロセス管理の問題であり、ボトルネックを見いだし、プロセスを改善する問題である。解決が既知の分野である。

すると、プロセスを測定し、分析し、問題を改善しようとする意志の持ち主が、現状では、日本にいないということになる。本来、その意志の持ち主は中央政府であるべきであるのに。

何週間前に、テレビで「新型コロナ五大臣」いうのを聞いて笑ってしまったが、担当大臣の数が多ければ良いのではなく、それぞれの担当の使命あるいは役目が明確にされなければいけない。

「新型コロナ五大臣」というのは、昔の「佐藤派五奉行」「竹下派七奉行」からのパロディであろう。日本の政治は、親分・子分の関係を作り、多数派をにぎることを目標においてきた。佐藤栄作から見た五奉行、竹下登から見た七奉行は、単に競うライバルに過ぎず、担当の使命が与えられていない。

私は外資系会社にいたから、違う世界をみている。20世紀の初めに資本制社会の頂点にたったアメリカの企業は、勝ち続けるための組織論を研究した。企業を機能中心の組織とし、それぞれの社員の役割を明確にし、その使命をどれだけ果たしたかで評価する社員を評価する。単なる仕事量でない。

叩き上げの菅義偉は、朝早く起きて、多くの人と会うことをだけしか、しなかったから、すなわち、あまりにも教養がないままで、人の扱い方を知らないのではないか。働いたことがないから、プロセス管理が必要なことを知らないのではないか。

私の祖父も新潟の水のみ百姓のせがれ(三男)で、尋常小学校も卒業しないうちに、歩いて東京に行き、丁稚奉公から、自分の店を持つまでに至った。学校を出ていないから、いつも自分で勉強していた。本当の叩き上げである。

菅義偉は、高校を出たが働くの嫌で東京に行き、結局、大学まで行ったが、何も勉強しなかった。叩き上げではなく、ただの不真面目人間である。

中央政府が接種体制、配布体制を分析も改善もできないのは、菅が「五大臣」の使命と役割を明確にせず、単に競わせているからでないか、と思う。厚労省と総務省の担当役割を明確にせず、自分の生きのかかった総務省の官僚を直接動かそうとしただけではないか。

確かに、老人がどこにどれだけいるかの把握に、旧自治省系の総務省官僚の力がいる。しかし、プロセス管理の知識がある官僚が総務省にいると思えない。経済産業省の官僚だろう。とすれば、ワーキング・グループを河野太郎のもとに結成し、ワクチン配布と接種体制のプロセスを管理、評価、分析し、改善しつづけなければならない。

ところが、河野は、地方自治体に配布するまでが自分の責任であり、みんな一生懸命に仕事をしているのだから批判しないで欲しいと言っている。

菅義偉が前代未聞のバカ総理なら、河野太郎は彼を張り倒しても、配布・接種のプロセスを一貫して管理し、改善しなければならない。逃げ口上をいうのは卑怯である。河野太郎はアメリカに留学して何を勉強したのか。

そして、プロセスが機能しているかどうかを把握するために、各地方自治体にどれだけの老人やエッセンシャルワーカーがいるのか、どのようなスケージュルで各自治体にワクチンが配布されるのか、どこにワクチンを保存し、どう どれだけのワクチンを毎日接種会場や医療機関にとどけるか、現在、各自治体がどれだけワクチン接種能力があるのか、どれだけの人に接種したのか、接種予約はどれだけはいっているか、把握し、ガラス張りにして公表しなければならない。

政府がすべきは、7月までに65歳以上の老人の接種を済ませろ、と自治体の長に命令することではない。政府がプロセス改善の支援をすればよいだけである。

日本の製造業には、トヨタのように、ジャストインタイム方式の伝統がある。接種に必要なワクチンを接種会場や医療機関に届ければ、余って無駄になることはない。自治体の長と職員が先に接種するなんて起きない。

そのために全国のワクチン保管・配送センターを政府が直接管理し、適切に配布しなければならない。物理的に届ける配送は、地方の流通会社に任せても良いし、クロネコヤマトや佐上急便や日通や日本郵便と総括的に契約しても良い。政府のプロセス管理には必要な量と配布した量の把握がだいじなのである。

予約システムも全国共通のものにすべきであった。政府が予約システム開発の経験ある会社と契約し、共同で設計開発し、運営を多くの会社に分割して任せばよい。そして、だいじなのは、政府の保管・配送センターにリアルタイムで予約状況が入り、ジャストインタイムが実現するようにすることだ。

大手の旅行会社の経験はその社員が予約するシステムであって、一般国民が予約するシステムではない。ソニーのようなゲーム会社や株やFXの松井証券のほうが経験がある。そして、作るべきは、誰がいつどこで接種するかどうかだけの簡単なシステムであるから、IBMやオラクルの標準製品を組み合わせて作ることができる。

残念ながら、「残念な」予約システムを作ってしまったが、少なくとも、予約状況を政府がリアルタイムでそこから吸い上げれば、地方自治体へのワクチン配布に活かし、ジャストインタイムを実現できる。そのためには、地方のワクチン冷凍保存のできる保管・配送センターの情報をも政府が管理し、配送を透明化すべきある。

そうすれば、誰の目にも公平で効率的なワクチン配布・接種体制が実現する。

腹がたつ。菅義偉はバカだ、バカだ、前代未聞のバカ総理だ。

[補遺]
調べてみたら、現在の日本のワクチン配布・接種体制は、年寄りやエッセンシャルワーカーや基礎疾患を持つ人がどれだけいるかのデーターにもとづくのでなく、国は都道府県の希望に応じて配布し、都道府県は、市町村の希望にもとづいて配布しているだけだ。配送時間を考えて、拠点となる保管・配送センターを作るのではなく、箱単位で ばっさと 市町村に送っているだけである。(1箱は 6 回接種換算で 1,170 回接種分のワクチン。)

あまりにひどい。効率的プロセス管理以前に、戦略的発想やデーターにもとづく計画ということを政治家や官僚ができていない。製造業や流通業で働いている人たちの知恵に学んだらどうなんだろう。総務省の役人なんて不要だ。菅義偉のバカがうつった官僚や政治家を日本から追放したら良い。

[補足]
「五大臣会合」とは何かと思って調べたら、菅義偉総理、加藤勝信官房長官、田村憲久厚労相、西村康稔経済再生担当相、赤羽一嘉国交相のことで、新型コロナについての会議であるにもかかわらず、ワクチン担当相である河野太郎が外されているとのことである。
菅のイエスマンだけで、日本の新型コロナ対策が決められているのに、びっくりした。河野太郎が気の毒である。菅は、人迷惑なバカとしか言いようがない。


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