「篤姫」は、毎週欠かさず観ていますが、
薩英戦争で、鹿児島の町が、イギリスの軍艦によって焼け野原にされてしまった風景は
高齢者の方々が観られたら、第二次世界大戦の頃の日本を思い浮かべられたのでは・・
と思います。
そして、小松帯刀の妻、お近が「おにぎりを用意しました。」
と皆にすすめるのですが、
私は、阪神大震災直後に、避難所となった小学校のアナウンスで
「おにぎりをまだ受け取っておられない方は、体育館に用意してあります。」
という声を思い出しました。
「篤姫」は、時代背景は幕末ですが、何か身近に感じる事が多いです。
先週も、和宮が想像妊娠してしまい、妊娠でないことがわかって
本人も周囲もがっかりするのですが、
これは、いつの時代にもよくみられる光景。
天璋院は、「和宮様、ご懐妊。」と知らされ
早くも生まれてくる赤ん坊のために必要な物を、母となる和宮に贈り物として手渡すのですが
その時に、かっての本寿院の気持ちがよくわかったのです。
篤姫時代に、本寿院や歌橋(亡き家定公の乳母)、幾島、滝山らが
家定公が篤姫に気がいくよう
篤姫の髪型をあれこれ考え、豪華なかんざしを、
よってたかって篤姫の髪に挿そうとしていたことが思い出されました。
篤姫にとっては、あまりよい姑とはいえない本寿院ですが、
この時ばかりは、かっての本寿院の気持ちが痛いほどわかるのです。
現代にも通じるものがあるのは、嫁の気持ち、姑の気持ち、妻の気持ち、母の気持ち
女性達の気持ちが細々と描かれているからでしょうか。
家茂公が、長州征伐の大将として出陣することになるのですが
母である天璋院と、妻である和宮といっしょに、三人での写真撮影を希望します。
戦場に赴くにあたって、家族の写真を持って行きたいと願う家茂公の気持ちに
二人は応えます。
いつの時代にも、家族が一番という願いは変わらないものですね。
「篤姫」は、時代背景は幕末ですが、現代に生きている私たちに共感する部分が多いな
と常々感じます。
あいかわらずの高視聴率の要因は、そういうところにもあるのでしょうか。
今までに「篤姫」について書いた記事はこちらです。
「篤姫」高視聴率の理由を考えました・・
「篤姫」女性を描いた大河ドラマ
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強い「篤姫」