NHK朝の連続テレビ小説「ひよっこ」第一回から欠かさず観ています。
出演者の熱演にもかかわらず、脚本、演出がもうひとつで、残念だった「べっぴんさん」のあおりを受けてか、
視聴率は今一つということですが、
「ひよっこ」は、毎朝、楽しみに観ています。
第一回の朝食の場面で、ヒロインみね子が、自宅で飼っている、放し飼いの鶏が産んだ2個の卵を取って、
母、美代子がそれを卵焼きにして、食卓に並べます。
みね子は「お弁当にも、卵焼きを入れてね~」と母に懇願。
願いがかなってうれしそうなみね子の顔。
私の家も、かっては鶏を飼っていました。
もう、遠い昔、子供のころですが・・・
平飼いをしていました。
平飼いとは、ケージを積み上げて飼うケージ飼いに対して、「平ら」に「飼う」という意味で、
鶏を地面に放して飼う養鶏法でした。
平飼いでは鶏は地面を自由に動き回ることが出来ます。
よく運動することで健康になるのは人間も鶏も同じですね。
平飼いにされた鶏は、本来の鶏の習性に沿った行動をすることが出来ます。
足で地面をかき回し、くちばしでほじくり返して、何かエサがないか探します。
卵が産みたくなったら、自ら産卵箱に入って安心して卵を産みます。
牡蠣殻を砕いたものを餌に混ぜて与えていたのは、卵の殻を硬くするためでした。
8羽ほど飼っていたと思います。
朝、卵を産んでいるか、見に行く係りをしていた私は、ドラマの中で、みね子が2個産んだ卵を取った瞬間、
ああ、私もそうだった・・・2個あると喜んだ次の日は、ひとつもなしだった・・・同じだ~
と、懐かしい子供のころの記憶がよみがえってきました。
鶏を飼っていましたが、私の家族は当時6人でしたので、1日に2個産んでも、家族に十分にいきわたらず、
0個の日もあったので、卵はいつも不足していました。
そういう事情もあったのでしょうか。
いつしか鶏を飼うのをやめて、パック入りの卵を買うようになっていました。
存分に卵は食べられるようになりました。
でも、スーパーで買った卵はたいていケージ飼いにされた鶏が産んだ卵です。
ケージに閉じ込められ、運動できないことから、鶏の身体は弱くなり、薬剤に頼りがちになります。
そんな鶏が産んだ卵をずっと食べ続けているのです。
鶏を平飼いしていた頃は、不足していたけれど、栄養ある卵を食べれて、ある意味、幸せだったかもしれません。
みね子の家の朝の食卓は、麦ごはんですね。
稲だけでなく、麦も作っていたのでしょう。
私も子供のころ、何回か麦ごはんを食べた記憶があります。
大麦を作っていたからでしょう。
麦ごはんは、当時、子供の口には、堅くてあまりおいしいとは思えませんでした。
すぐに白米に替わりましたが。
「ひよっこ」では、稲刈りの場面がありました。
ご近所そうでで、みね子のうちの田圃の稲刈りをしていました。
出稼ぎで東京に行っているみね子の父も帰ってきて、楽しそうな稲刈りのシーンでした。
私も子供のころ、農繁期は手伝いをしていました。
みね子たちのように手で全部、刈り取るのではなく、バインダーという機械が主に活躍し
手で刈るのは、機械が田圃で動けるように、すみっこだけでした。
私自身は稲刈りをしませんでしたが、刈り取られた稲がわらでくくられたものを
稲木の近くまで運び、稲木に稲をかける作業を手伝っていました。
ただかけるだけでなく、かけた稲を押し寄せる作業は、子供の私には力が入って大変でした。
ドラマでは、みね子の妹のちよ子の年齢ぐらいだったでしょうか?
稲木に干すことによってアミノ酸と糖の含量が高くなり、
また稲を逆さまに吊るすことで、藁の油分や栄養分、甘みが最下部の米粒へ降りて
栄養とうま味が増すと言われています。
太陽光という自然エネルギーを利用する古来よりの方法でした。
その後、刈取機と脱穀機を組み合わせたコンバインという機械を買ってからは、
子供の仕事はなくなりました。
今は、玄米を買って、そこに大麦を買って、玄米に混ぜて食べています。15年位前からですが。
それ以前も白米に、五穀米や押し麦を混ぜて食べていました。
父や母、祖母は、私が記憶するところ、玄米はいっさい食べず、精米して白米にしたものを食べていたのは、
玄米とか、ひえ、あわ等を食するのは、戦時中を思い出すから・・・だったのかと、
今にしてみれば考えます。
「ひよっこ」を観て、子供時代が懐かしく思い出されたので、長々と書いてしまいました。
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