
梅・梅の花は、作者そのものでもある。元歌の恨みを懐古にしてみた。
子どものころの話。梅干の芯を食べるとき、大人たちに二説あって、天神さまだから「食べてはいけない」「食べると頭がよくなる」と、言われたのを思い出す。ますます肥満化している今の子どもたちは、こんな話を知らないかも。
ひらかなy112:あのよるの うめのかおりに なったまま
たよりもなくて ただなつかしい
ひらかなs1409:うめのはな かをのみそでに とどめおきて
わがおもふひとは おとづれもせぬ
【略注】○おとづれ=ここでは「便り」。小学版底本に「音信」と表記、と。
○在原業平=悠 077(10月07日条)既出。