
2007-0409-yis129
涙目で後姿を眺めたら
いつしか月を見上げていたわ 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○「月のあかく侍りしに、まうで来たりし男の、立ちながら帰りしかば、朝(あした)に」、と詞書。夜、物詣でをする話がよく出るが、いずれも陰陽五行思想に基づいたもの。
¶い(出)でにしかた(方)=<涙の「出づ」と「男」の「出でにし方」をかける。>(新潮版)
□和129:なみださへ いでにしかたを ながめつつ
こころにもあらぬ つきをみしかな
□悠129:なみだめで うしろすがたを ながめたら
いつしかつきを みあげていたわ