この歌の本歌も『古今集』の「恋」に入っている。不安な恋の心境を詠む。
【略注】○しるべせよ=標(しるべ。案内)になってくれ。
○跡なき波=跡が残らない恋(というもの)の路。
○漕ぐ舟=自分の恋。「恋路の不安を訴えた象徴的歌境で、哀切な余韻」(小学版)。
○八重の潮風=遥か遠くまで重なる波の風。
○式子=悠 011(07月09日条)既出。
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