Orobanchaceae (mainly Pedicularis) from China (and Japan) 5
以下、「中国植物志」に於ける「根葉群Grex Rhizophyllum(おそらく根葉亜群 Subgrex Rhizophyllum)」に所属すると思われる日本産の種。
ミヤマシオガマ群に分類される日本産の4種は、青山(2014)の仮分類では、上唇の形状(舟型)が共通することから、タカネシオガマ群(旧・オニシオガマ群を含む)共々、「舟型グループ」に振り分けるべきものである。
中国植物志では、タカネシオガマ群各種が(典型的「舟型グループ」の一つ)「之形花群」に所属するのに対し、ミヤマシオガマ群は日本産4種のうち3種が日本固有種であることから、所属群が特定できないでいる。
唯一、シオガマギク属中最も広域の全北区寒冷地(日本では北海道大雪山)に分布するキバナシオガマのみが中国に分布し、ここまで紹介してきた種〖1~7〗とともに、「根葉群」(既出各種とは別の「火焔系」)に所属するとされている。
ということは、他3種もそれに準じることになるわけだが、それにしても外観上の特徴は、嘴状上唇から成る既出各種とは著しく異なり、この処遇が妥当であるか否か、疑念を禁じないでいる。将来の訂正の可能性を含み置いたうえで、暫定的処置として、ここで紹介しておく。
☆ Pedicularis schistostegia ネムロシオガマ
北海道礼文島 .Jun.10,1993
北海道礼文島 .Jun.6,2001
北海道北部~東部固有種。
☆Pedicularis oederiキバナシオガマ
*根叶群 Grex Rhizophyllum 根叶亚群 Subgrex Rhizophyllum 火焰系 Ser. Flammeae
北海道大雪山 Jul.16,1992
周北極圏地域に広域分布。日本では北海道大雪山のみ。
☆ Pedicularis koidzumiana ベニシオガマ
Non Ohoto
利尻島固有種。
☆ Pedicularis apodochila ミヤマシオガマ
岩手県早池峰 .Jun.29,1994
data確認中
南アルプス北岳 Jul.8,1993
日本(本州中部高山帯~北海道)固有種