宍粟市波賀の中音水(なかおんずい)森林鉄道遺構を歩きました。
(しそう森林王国観光協会 秋のふれあい登山会)
GPS軌跡(クリックで拡大されます。)
2023.10.4(水) 中音水(なかおんずい)森林鉄道遺構(宍粟市波賀)
行程:宍粟市役所=R29=波賀町音水駐車地ー中音水林道ートンネルー宿舎跡ー揖保川源流碑ー幻の滝
1/25000地形図:『音水湖』
メンバー:登山会ご参加の方々・森林王国観光協会さん・波賀元気づくりネットワーク協議会さん・宍粟50名山ガイドクラブ
足元にアキチョウジ(シソ科)
約一か月ぶりの同所、少し秋の気配を感じました。
軌道跡沿いに積み上げられた石壁は、角ばった石が山の石(上の写真)、
丸い石(下写真)が川の石、と教えていただきました。
人力で運び、積み上げたことを想像すると、実に驚くばかりでした。
かつて森林鉄道が走っていた鉄橋(ガーター橋)。
約100年間の年月を経て崩れずによくぞ残っていたことです・・・
コンクリート橋を渡る時は確保をして通りました。
トンネルの上にピンクのお花が目に付きました。
ミカエリソウ(シソ科)でしょうか・・・
トンネルを進みます。
後ろを歩かれていた方が指さす方を見ると・・
枕木が。枕木をうちつけてあるのは犬釘(いぬくぎ)という釘だそうです。
切り通し
草生した橋
太い橋脚も、見事に残っており、壮観です。
沢の岩にダイモンジソウ(ユキノシタ科)
源流碑
"幻の滝"到着。
今回は水量が少なかったですが、段瀑の景色は良い感じで、
きっと秋の紅葉時はさらに素晴らしいでしょうね・・・
滝でお昼休憩を取り、往路を戻ります。
沢の水は底まで透き通っており、吸い込まれる様・・
宿舎跡を見学。中央は丸い風呂釜でしょうか。
発電小屋跡
フユノハナワラビ(ハナヤスリ科)
今回も見られました。
ガーター橋を通り、無事、終点の駐車地へ戻りました。
この後は中音水からフォレストステーション波賀へ移動、
敷地内に設立された、「波賀森林鉄道の復活プロジェクト」を見学
しました。
2020年に富山県から運ばれて来たディーゼル機関車
立山砂防事務所で砂防用の資材や人材の輸送に使われていたそうです。
試乗させていただき、とても嬉しかったです。
線路はこれからも山の中へと距離を伸ばす計画だそうで、
また試乗できるとしたら、とても楽しみです。
ネットワーク協議会さん方が整地、地盤固め、枕木、レール設置他々・・
手作りされた鉄道の設立を感慨深く思いました。
中音水で見た、昔の枕木、こちらの新しい枕木、
いづれにも打ち込まれているのは太い犬釘(いぬくぎ)でした。
今回の登山会では、丁寧な説明を聴きながら、森林鉄道の遺構を
歩くことが出来、とても有意義な一日でした。
中音水の遺構コースはこれからも季節を変えて訪れたいと思います。
波賀森林鉄道ものがたり ~山がにぎやかだった頃~
◎制作・発行:波賀元気づくりネットワーク協議会
☆登山会の帰途に寄った、波賀にこにこマートにて購入しました。
コースを歩いた後に読んだことで、より感慨深く読み入りました。
貴重な写真が満載であり、森林鉄道の歴史が大変よく解る、
素晴らしい書籍です。