伊勢原市にある大山阿夫利(おおやまあふり)神社を勧請した神社のようです。大山阿夫利神社は神仏混淆で、かつては石尊大権現が山頂にある本社に祀られていたので、石尊神社として勧請している所もあるようです。明治の神仏分離以降、本社の祭神は大山祗大神(おおやまつみのおおかみ)になったそうです。
平安時代に編纂された延喜式に記載された古い神社(式内社)だそうです。(水戸では大井神社などが式内社だそうです。)大山は雨降山(あめふり山)ともいわれていたので、大山「阿夫利」神社といわれたようです。
中世以降修験道が盛んになり、江戸時代には大山講が組織されて多くの参詣者が訪れたそうです。落語などでも数多く取り上げられていますので、たいへん人気があった神社なのでしょう、おおくの信者がいて、各地に勧請されたのでしょう。
今のところ水戸で見たのはこの6社です。
阿夫利神社(一里塚 元吉田町1504-1)
一里塚に建てたれた、水戸で一番知られた阿夫利神社でしょう。ただし社殿はなくて石碑だけです。碑は昭和30年に建てられています。
大山阿夫利・富士浅間神社(下入野町富士山)
人間道場禅(下入野町4536)の道向かいあたりの崖途中にある鳥居の上方高台にあります。富士浅間神社とともに祀られています。大山と富士山の両方をお参りするという習慣もあったようです。
石尊神社(水戸八幡 八幡町8-54)
下金町に、木太刀を大山阿夫利神社に納める石尊講があって、講中が水戸八幡境内に建てたそうです。
阿夫利神社(鹿島神社 渋井町420)
5つ並ぶ境内社の中にありました。コンクリートでできた台の上に石祠が置かれていましたが、その前には平らな石が埋めこまれています。
阿夫利神社(鹿島神社 飯島町734)
本殿裏側にありました。掛けられている竹筒は、御神酒を供える容器のようです。
大山阿夫利神社(吉田神社 平戸町1977-2)
境内に5社いっしょに建てられた石祠群がありましたが、境内の別の所に、この神社や鴨川稲荷などがありました。