一盃山稲荷神社(愛宕町6-2173)
「一」がついた小字(こあざ)がけっこうあるようです。あまり筋は通っていないのですが、とりあえず、まとまって見える名前群で分けてみました。読み方もたいへんバラエティに富んでいるようです。「改訂水戸の町名」にある小字名です。
①一丁+田、坪
1丁(町)は約109mなので、一丁田は大きな田を意味しているのでしょうか。坪は単位となる村内の小集落だそうです。
一丁田(いっちょうだ)常磐村
一丁田(いちちうた)田谷
壱丁田(いっちょうだ)飯富(いいとみ)
壱丁田(いっちょうだ)青柳
壹丁田(しっちょうだ)河和田
一町田(いっちょうだ)渋井
一町々(いっちょうた)西大野
壱町坪(いっちょうつぼ)中大野
②一本+樹木
松と榎がありました。かつて大木があったのでしょう。
一本松(いっぽんまつ)上河内
一本松(いっぽんまつ)全隈(またぐま)
壹本松(いっぽんまつ)吉田
一本榎(いっぽんえのぎ)常磐村
③一番+色々
たぶん坪などの番号なのでしょう。笠原には弐番から七番まであり、、吉沢には二番割、二番沢があります。
一番(いちばん)笠原
一番割(いちばんわり)吉沢
一番沢(いちばんざわ)吉沢
④「一ノ」+地形
「一ノ」の後に、沢や久保といった小川や低湿地などを表す地形や山の名前が付いた小字です。
一ノ沢(いちのさわ)全隈
一ノ久保(いちのくぼ)小吹
一ノ桑山(いちのくわやま)田谷
⑤一杯(盃)+山
2ヵ所しかありませんが、たぶん、杯(さかずき)をふせると山のように見えるということが、発想の元にあるのでしょう。上の写真は、一杯山稲荷神社が鎮座する稲荷山です。
一盃山(いっぱいやま)常磐村
一杯山(いっぱいやま)河和田(かわわだ)
⑥その他
一ミノ口(いちみのくち)渋井
壹里塚東(いちりづかひがし) 吉田
一人関(いちにんぜき)田野
一ト口坂西(ひとくちさかにし)全隈