先日、I氏宅へ遊びに行った時のこと、興味深い話をお聞きしたので紹介しよう。I氏とは、バイク店々主で、オイラのバイクの面倒を看て貰っている御仁である。
あれこれとバイク談義をした後、I氏が最近ハマっている山野草の話題へと移行し、聞けば、今雪割草に夢中だそうで、「バイクなど止めて、雪割草をやったい(やりなさい)」と語る。
I氏が育てている雪割草
台の、スペースインベーダーゲーム機が渋い!
ここ数年、巷は雪割草がブームだそうで、何でも、あれやこれやを交配させ新品種を生み出す楽しみがあるそうだ。I氏はそのウンチクを熱く語るが、オイラにはチンプンカンプン。
その過程でパソコンの前の壁に貼ってあった可笑しな写真が眼に入り、不思議に思い「それ、何?」と尋ねると、ニヤッと笑ったI氏、「地面を撮ってみた」とオイラをからかうのであった。
コレが不思議な写真
「冗談はさて置き、この中に何が写っているか分かる?」と言うと、卓上に置いてあったルーペをオイラの前に差し出した。ルーペで覗いてみると、中央付近に何やら蟻らしき物が。
「その蟻が何かを咥えているが見える?」と聞かれたんで、更に目を凝らすと、一匹の蟻が何かを咥えている。「蟻が咥えているのは、雪割草の種だ」とI氏は面白いことを仰る。
「蟻君、雪割草の種を運ぶの」図
雪割草が子孫を残す過程は、種を風に運ばせたりといった方法ではなく、地面に落ちた種のみで増殖するそうで、通説では、Aという品種が遠く離れた場所に子孫を増やすことは不可能らしい。
だが、一部愛好家の中で囁かれていることがあり、「雪割草の種は蟻が運ぶ」という説である。このI氏の写真は、その説を証明する貴重な写真でもあるか。面白きかな、雪割草の世界。